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人と妖怪とetc.  作者: 那々氏さん
第3章 竹取飛翔
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第29話 永夜編 魔女たちと巫女たち

──迷いの竹林 入り口──


「ついたわね」


「ここが・・・」


ここが、迷いの竹林か。かなりの数の竹で、人が通った形跡すらない。なるほど、迷うわけだ。


「空飛んでくのは反則?」


「上から見ても葉っぱしか見えないわよ」


ダメか。どうやらズルはできないようだ。


「霊夢、これ迷わず行けるのか?」


「博麗の巫女を舐めないことね、勘でいけるわよ」


迷うことなく言い切った霊夢には、もうさすがとしか言いようがない。全くどっからそんな自信が湧いてくるんだか。


「ほらさっさと行くわよ」


「はいはい」


そう言って、竹林へと足を踏み入れようとした時だった。


「ちょぉぉっと待ったぁぁ!!」


霊夢と銀の歩みを止めたのは、二人もよく知る声だった。




──少し前


「もうすぐ着くわね・・・ってあれ?」


竹林に着く寸前で、アリスが何かを見つけたらしい。


「どうしたんだぜアリス」


「あれ・・・霊夢たちじゃない?」


「ええ!?」


まずい、霊夢たちがいるとなると、絶対に先に異変を解決されてしまう。


「クソッ!」


「ちょっと魔理沙!?」


アリスが止める間もなく、魔理沙は霊夢たちのもとへ猛スピードで行ってしまった。



──現在


「何よ魔理沙、私たちは今異変解決に向かってるんだけど?」


「奇遇だな、私たちもだぜ」


振り返って言う霊夢に息を切らしながら魔理沙が返す。


「ちょっと待ちなさいよ魔理沙!」


そこへ、少し遅れてアリスがやってくる。


「というわけで、私たちが勝ったら異変解決は任せてもらうぜ」


「何がというわけでよ」


「ちょっと待って何がどうなってるの!?」


魔理沙が唐突にそんなことを言い出したせいで、どんどん場が混乱していく。


「急いでるからもう行くわね」


「問答無用だぜッ!」


さっさと行こうとした霊夢に魔理沙が弾幕を放つ。


「魔符・ミルキーウェイ!」


霊夢はそれをかわし、魔理沙を睨みつける。


「・・・負けたら手を引くのね」


「おうとも」


魔理沙に確認をとった霊夢が小さくため息をつく。


「銀、全力で行くわよ」


「ったくしゃーねぇなぁ」


どうやら霊夢はスイッチが入ってしまったようだ。こうなったら止められない。魔理沙たちには悪いが勝たせてもらおう。


「悪いなアリス、勝たせてもらう」


「えっえっどういうこと!?」


今だに状況が理解できてないアリスは戸惑うことしかできない。


「銀、そっちは任せたわ。すぐに終わらせるわよ」


「承りましたっと」


言うだけ言うと魔理沙と霊夢がすぐに空中戦を始める。


「それじゃこっちも始めるか」


「恨むわよ魔理沙・・・!」


そういいつつも、アリスも魔法を展開し始める。

鬼化はもう済ませている。


(悪いけど、一瞬で行く)


深呼吸し、構えをとり、


「蒼符・博愛の・・・」


一歩踏み込む。


「・・・ッ!」


アリスの目の前で拳を止める。


「俺の勝ちでいい?」


肩を竦めてアリスに聞く。


「・・・最初から全力なんて聞いてない」


「手を抜くとも言ってないしな」


頬を膨らませて言うアリスに冗談で返す。


「はぁ・・・もういいわよ。それより魔理沙、大丈夫かしら」


「大丈夫なんじゃないか? ま、霊夢の勝ちは確定だろうけど」


そう言って、二人は霊夢たちに目を向けた。




「封魔針、夢想妙珠!!」


霊夢が立て続けにスペルを発動する。


「おっと、魔符・スターダストレヴァリエ!」


急降下、急停止、急上昇を繰り返し魔理沙も弾幕をかわしていく。


「はぁ・・・仕方ないわね」


「スキありィ! 喰らえマスタースパーク!!」


霊夢の動きが止まったのを見た魔理沙が全力で弾幕を放つ。


「・・・・・・夢想転生」


霊夢がそう唱えると、魔理沙の放ったマスタースパークが彼女の体をすり抜けた。いや、違う。

霊夢が弾幕をすり抜けたのだ。


「ホントに本気ってわけか・・・!」


「最初から言ってたでしょう。全力で行くって」


苦しそうに言う魔理沙とは反対に、霊夢はただ無表情で言葉を並べる。


「霊符・夢想封印」


霊夢が弾幕を放つ。

すでに魔力が切れかけている魔理沙は避けることができない。


「くっ・・・」


「今だアリス!」


「分かってる!」


アリスに合図を出し、魔理沙の目の前まで飛ばしてもらう。


「よっと」


霊夢の放った弾幕を全て弾き返す。


「銀、あんた何のつもり?」


地面まで降りてきた霊夢が睨みつけながら言う。


「もう魔理沙は戦えない。俺らの勝ちでいいだろ?」


アリスに介抱されている魔理沙を横目に見ながら霊夢に問う。


「・・・そうね」


案外あっさりとやめてくれた。

よかった。まだやるとか言われたらどうしようかと思った。


「また霊夢に負けた〜!」


「突然勝負挑んだあんたが悪いわよ」


悔しがる魔理沙をアリスが責める。


「それじゃ、私たちはもう行くわ。邪魔しないように」


「じゃあなー魔理沙にアリスー」


ここで止まっているわけにもいかない。


手短に別れを告げ、俺たちはすぐに竹林を進んだ。




「くっそー次は絶対霊夢に勝つ!」


「次は私のいないときにやってちょうだい・・・」


張り切って宣言する魔理沙とは違って、アリスはもうこりごりなようだった。

いかがだったでしょうか。

今回はたまたま鉢合わせてしまった霊夢たちと魔理沙たちの戦闘回です。

霊夢と魔理沙は仲の良い友人でありライバルであってほしいです。(ライバル心を持ってるのは魔理沙だけ)

それではまた次回、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

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