電子頭脳の夢
今のスパコン、明日のファミコン。
かつて国家単位で開発されたスーパーコンピュータも、技術の発展とともに、いつしかぼくらの手に入るほどになる。たとえば今のプレイステーション4なんて、ほんの少し以前なら、完全にスパコンだ。実際、PS4のCPUを並列につないだスパコンが実在する。
冒頭の言葉、だれの警句かって?
あ、ぼくです。
たとえばアポロ計画で使われたコンピュータのシステムだが、実際、ファミコンで完全に再現できるそうだ。
昔、コンピューターは「電子頭脳」と呼ばれていた。
その頃のコンピューターの描写を見ると、結構面白い。
まず定番なのは、回転するドラム。
これは記憶ドラムというやつで、今のⅮ─RAMにあたる。この頃は磁気テープが主要な記憶装置だった。だからプログラムや、データを読み込むのにいちいちテープを走らせなければならないから、アクセスは今から見ると信じられないほど遅い。
それとチカチカ、ピコピコ点滅するライト。
スパゲッティのように絡まる色とりどりのコード。
それらが巨大なスチールの箱に収まって、体育館ほどの巨大な部屋いっぱいに整列している。
昔の映画に出てくるコンピューターを見てみよう。
まずは「地球爆破作戦」という映画がある。公開は1971年。
邦題はちょっとアレだが、内容は開発されたスーパーコンピューターが独自のプログラムで動き出し、全世界を支配する、というもの。
ちょっと「ターミネーター」っぽいでしょ。
次は「ブレインストーム」。公開は1983年。この映画、当時では珍しい「仮想現実」をテーマにしたものだ。ただし今の仮想現実とは違い、他人の経験した体験をデータ化し、それを再現できるというもの。つまり体験をそのまま、ビデオのように録画できるというものだ。
録画、じゃちょっとわかりづらいな。「録感」とでも新語を作ろうか。
この映画に登場するスパコン、やや現在の物に近づいている。けれどデータを記録するのはテープだ。そのテープ、光で記録するらしく、LDのような光沢を放っていて、ちょっと格好いい。
テレビ番組なら「タイムトンネル」というシリーズがあった。
ネバダ砂漠の地下に作られたタイムトンネルという装置、これは過去、未来の世界にトンネルを開くプロジェクトで、毎回、違った時代に迷い込んだ主人公が歴史の意外な真実に遭遇するというストーリーになっている。
このタイムトンネルで出てくるコンピューターが、実にこの頃のコンピューターなんだなあ。
無愛想なコンソールに無数のライト。それがチカチカ、ピコピコ瞬いて、実に時代を感じます。
次は「ウォーゲーム」。これも1983年の映画です。
主人公が間違って政府のスーパーコンピューターにアクセスしてしまい、コンピューターが当時対立するソ連に向けてICBMを発射しようとしてしまう。あわや世界の終わり……その時主人公の少年のとった行動が意外な結末に。
もうひとつテレビシリーズで「謎の円盤UFO」。
秘密組織「SHADOW」が所有する戦略衛星「シド」に搭載されているコンピューターが、オープニングにちらっと出てくる。
このコンピューターの描写が格好いい!
そしていよいよ映画のコンピューターなら何といっても「2001年宇宙の旅」でしょ!
HAL9000のデザイン、今見てもまるで古びていないのは驚きだ。
デイジー、デイジー、歌っておくれ……。
いかん!
つい、歌が浮かんでしまった。




