表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/228

人形劇でSFを

 前回、萩尾望都作「11人いる!」原作のNHKドラマを見て……という話を書いたが、えーと、これを読んでいる読者のなかで、このマンガを読んだことない、という人はいないよね?

 読んでいないという人、手を挙げて下さーい!

 あれ?

 結構いそうだな。

 んじゃ、まずはこの作品のあらすじなど。

 おっと、念のため、このタイトルでネット検索してみると……。

 なぬっ!

 ぬあーんと、すでにアニメ化されているじゃあ、ないですか!

 し、知らなかった……。

 で、でも、ぼくが考えた「人形劇でSFを」という主旨は変わらないので、このまま書いていこう。


 まずはあらすじから。


 はるか未来、宇宙大学入学試験のため、十人の受験生が集められる。試験の内容は、宇宙船内に五十三日間、過ごすこと。この間、協調性や、問題解決能力をはかられる。

 しかし実際に集められた生徒は、十一人いた!

 余計な人物はだれか?

 また何が目的か?

 受験生の疑心暗鬼のなか、次々と問題が発生して……。


 というストーリー。

 もっと詳しく知りたい人は、実際に原作を読むか、wikiなどで検索してみてください。


 とにかく、実写のドラマを見て、ぼくは顔から火を噴くような感覚に襲われた。

 は……はずかす~~い!

 登場人物はすべて日本人、それが未来の人間を演じるため、頭にはカラーの鬘をかぶり、こってりとしたメイクを施している。想像してくださいよ。どう見ても日本人の役者が「フロル!」「タダ!」とカタカナ名前の役名を呼び合うんですぞ!

 まあ、アニメならそんな問題はないけどね。

 でも、問題はそんなことじゃない!

 だいたい、日本で、SF原作の映像作品がどのくらい公開されているか、考えたことないですか?

 これを読んでいるあなた、いくらでもあるじゃないか! と反論したいでしょう?

 うんうん、わかる。

 テレビでは毎週、巨大ロボットや、仮面をかぶった怪人のSF作品が放映されている。アニメで、特撮で、数えきれないくらい。


 違~~う!

 ぼくが主張したいのは、ガッチガチのSF原作による、映像作品だ!

 ほんとに数えるほどだ。

 せいぜい「さよならジュピター」「大江戸神仙伝」「戦国自衛隊」「首都消失」くらいか……。

 もっとあるかも知れないけど、いまのところすぐ思い出せるのは、このくらいだ。

 ましてや海外SF作品の映像化など、日本では夢のまた夢。あっ、テレビ作品で「スター・ウルフ」「キャプテン・フューチャー」「レンズマン」があった!

 以前、ぼくは日本で海外のSFを映像化するためには、アニメ以外にない、と思っていた。

 アニメなら外国人の設定だろうが、壮大な未来都市だろうが、いくらでも映像化できる。

 でもアニメでも、やっぱり制作資金はかかるんだよなあ。そりゃ実写の、特撮で、にくらべりゃ安くあがるけどさ。それでも資金を回収するには、絶対受ける! ヒットする、という確信がなければ、だれも金を出さない。当然、原作はライトノベルか、マンガになる。ライトノベルや漫画原作を否定するわけじゃない。でも、たまにはアーサー・C・クラークとか、アイザック・アシモフとか、ハインラインとか、SFのビッグ・ネームの原作の映像化とかしてほしい。

 ハリウッドでも中々できないのに、ましてや日本映画界じゃ、絶望的だ。いまじゃハリウッドでも、SF原作といえば、フィッリプ・K・ディックばかりだ。そりゃディックはいいSF作家だよ。でも、なんでディックばっかりなんだ?

 そんななか、人形劇なら安くできるんじゃないか? と、ふと思った。

 ぼくは人形劇のことは何も知らない。この小文を読んでいる中に、本職の人形劇団の人がいれば「何を馬鹿なことを」を怒っているかもしれない。

 でもNHKのテレビで放映されている人形劇での、エンド・ロールで、スタッフの人数とか、あきらかにアニメにくらべ、少ない。スタッフの数が少なければ、予算も少なくてすむのじゃないか?

 人形劇なら、スタジオ費用とか、セットの費用とか、実写にくらべ格段に安上がりだ。

 なにしろ、人形劇だ。

 その気になれば、素人だって、できそうだ。

 人形アニメのことじゃないぞ。ありゃ、素人には無理。う~ん、無理じゃないけど、ものすごい手間がかかる。ぼくのいうのは、糸あやつりとか、棒あやつりとか、ギニョール(指人形のこと)とかなら、素人でも手が出る。特に指人形なら、作成も楽だろう。

 人形劇は子供の見るもの、という固定観念があるが、いやいや、日本には昔から文楽人形という伝統があるじゃないか。きちんとしたシナリオと、演出があれば、人形劇だって、大人の鑑賞に堪える作品だって夢じゃない。


 誰か「よしやってみよう!」というもの好きはいないだろうか?

 もし実現のはこびになったら、ぼくにシナリオ書かせてください。

 無理かなあ……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ