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映像化してほしいSF(海外編)

 さて今回は海外編だ。

 つまりは英米のSFということになる。

 東欧や英語圏以外にもSF小説はあるんだろうけど、ぼくが読んだことのあるSFは、英米に集中している。正確を期するならば、そりゃジュール・ベルヌとか読んだことありますよ。でも、それ以外のSFについては、ほとんど知らないので……多分、ドイツ語圏や、南米なんかにも、SFは書かれているんだろうけど、残念ながら、ほとんど紹介されていない。

 あっ! 忘れてた!

「ペリー・ローダン」を。あれドイツの作家による合作じゃなかったかな?

 でもぼくは「ペリー(以下略)」は読んだことないので、ここはスルー。


 まずは最初に紹介するのは、クリストファー・プリーストによる「スペース・マシン」。

 H・G・ウエルズの「タイム・マシン」「宇宙戦争」「来るべき世界」などの要素を使って、架空の十九世紀を再現している。無理やり分類すればスチーム・パンクに入るんだろうけど、作者のC・プリーストは中々そんな分類におさまるような作家じゃない。

 物語の後半、ウエルズの「宇宙戦争」に展開するが、ここらへん真面目に映像化してほしいところだ。

 いままで「宇宙戦争」は二度映画化されているけど、どちらも現代アメリカを舞台にしていた。ここはひとつ、ウエルズの生きた十九世紀末を舞台にした、映像化が期待したい。


 おつぎはジャック・ヴァンスの「冒険の惑星」四部作。

 地球から二百光年離れた惑星「チャイ」に、主人公アダム・リースが漂着する。彼は仲間とともに、宇宙船をなんとか手に入れ、この惑星を脱出しようと苦闘する。

舞台となる惑星「チャイ」の設定が独特。この惑星には、五種類の種族が存在する。

 まずは主人公とおなじ地球人の子孫。かれらは数十万年前、異星人によってこの惑星に連れられ、土着してこの惑星の住人となっている。

 チャイにはディルディル、ワンフ、チャッシュという異星人が住んでいる。そのほか惑星の地下にはプニュームと呼ばれる一族も存在する。

 どうやらチャイにもともと生存していたのはプニュームという生き物で、ディルディル、ワンフ、チャッシュという三種族は後から宇宙船でもって飛来したようだ。

 主人公が脱出のためにチャイ全土を駆け巡るのだが、次から次へ異様な世界がひろがって、ぼくはこの小説、映像化するとなると不可能に近いなあ、と思った。でも、見たい!


 三本目。J・P・ホーガンの「造物主の掟」「造物主の選択」。

 もともとこのシリーズ、作者はシリーズ化など考えていなくて、最初の「~の掟」で完結した話としていた。が、編集者がぜひ二作目を書くべきだ、と説得。この依頼を断り切れず二作目の「~の選択」を執筆したという。

 内容は五十万年前、土星の衛星タイタンに異星人の無人宇宙船が不時着。故障した宇宙船のコンピュータは本来の指令を貫徹できず、タイタン上で奇妙な自働機械の生態系を作り上げる。やがて人類が到達したころには、地球の中世そのままの生活を送るロボットの社会が出来上がっていた……。

 ホーガンSFの映像化といえばマンガ家の星野之宣による「未来の二つの顔」「星を継ぐもの」「未来からのホットライン」が知られる。ぼくはずーっと「造物主~」がマンガ化されないかなあ、と期待していたんだけど、どうやら無理みたいだ。

 というのも、星野之宣はたぶん近からず、小説での虚構が実際の観測で打ち消さられるような内容の映像化には消極的なのだと思う。タイタンの大気中、地上の観測はもう、宇宙計画のタイム・テーブルにのっているはずだしね。


 最後にバリントン・J・ベイリーによる「ロボットの魂」「光のロボット」を挙げておきたい。

 これはロボットが魂を追い求めるお話だ。自分には魂があるのか、ないのか、と悩むロボットが主人公。

 なんとも人を食った設定だが、これが面白いのよ。

 だいたい「造物主の~」もそうだが、ぼくはロボット・テーマのSFが好きなのだ。といっても、ロボットが主人公のSFだよ。ロボットを操縦する少年少女が主人公の物語は、あまりピンとこない。だから「エヴァ~」とか「ガン~」とかのアニメより、ピクサーの「ロボッツ」とかが好みだ。


 もうひとつ!

 これは番外。

 基本的に、こではライトノベルや、コミックなど、すでにある程度画像が存在する原作は紹介しないつもりだった。が、特別にこの一本だけは書いておきたい。

 それは萩尾望都の「11人いる!」だ。

 ご存じ少女漫画SFの名作で、読んだ人も多いかと思う。

 が、意外にも、このマンガ、映像化されている。

 しかもNHKの少年ドラマシリーズで!

 驚いたでしょう?

 ぼくも驚いた。

 実はBOOK OFFの中古DVD売り場で見つけて、思わず衝動買いしてしまった。

 見てみて……うーむ。

 汗がどっと噴き出した。

 ある意味すごい!

 ぼくはこの映像を見て「ああ、これを人形劇でやったら!」と痛切に思った。

 なぜ人形劇なのか?

 それは次回。


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