アーサー・C・クラークの黒歴史?
いやー、電子書籍は便利だ!
スマホや、専用の端末があれば、どこでも読めるし、たとえ百冊あっても、簡単に持ち運べるから本棚もいらない。さて、何か面白い本はないかな? と、検索していたら、クラークの「海底牧場」が配信されていた。
おお! 昔読んだが、長らく絶版になっていたので、読めなくなっていた名作じゃないか!
早速購入して、読み始めた。
で、こんな話だったんか、とちょっと驚いた。
これ、今ではどう読まれるんだろう?
なぜかというと、タイトルの「海底牧場」って、鯨を放牧して食糧問題を解決する話だぜ。
つまり鯨を食料に、というテーマなんだ。
今じゃこんな小説があるだけで、頭に血が昇る糞マジメな人たちがいるんだろうな。
あの鯨を食料にするなんてトンデモない!
そんな声が聞こえてきそうだ。
でも、この小説が書かれた当時は、鯨を食べることに問題はなかった。
ぼくだって、子供のころの給食に、クジラ肉は普通に出されていた。
でも、思い出すけど、クジラの肉って、固いし、少々臭かったなあ。鯨ベーコンなんて、やたら塩辛くてまいったよ。
この小説を普通に読むのは、今じゃ日本人くらいしか、いないかもしれない。
とにかく、鯨を神聖視しすぎじゃないか?
鯨を殺すことは、人間を殺すことと同じだ! という主張には、ちょっと待て! と思う。
本当に鯨って、そんなに人間と同じなのか?
確かに知能は高い。それは認める。
だからって、人間と同じ知能を持つことにはならないんじゃないか?
鯨やイルカは、人間と同じレベルの知性を持つ、と口角泡を飛ばして言う人がいるけど、まだまだそうなのか、専門の学者だって断言はできないはずだ。
鯨は絶滅危惧種だと言う人もいるけど、確実な統計で証明されたわけじゃない。絶滅の危惧があるかどうか、調査するための捕鯨も許さないのは首を傾げざるを得ない。
これを読んでいるあなた、クジラの肉を食べたことありますか?




