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しゃべる動物

 今回鑑賞した映画は「野生の呼び声」だ!

 主演がハリソン・フォードで、ジャック・ロンドンの名作を映画化。

 どれどれ、どんな出来なのかと興味津々で鑑賞。


 で、最初の五分くらいで「あ?」となった。

 次の十分間で「あー、やっぱり」と思った。

 観終わって、念のため映画のホームページを確認。


 ほらー、そーじゃないかと思ったが、やっぱりじゃん!


 CGなんだ!

 バックという主役の犬、CGで描いているんだ!


 いやいや、CGの出来を問題にしているんじゃありませんぜ。

 CGで描画した犬は、ちょっと見に全然、本物の犬かと思うほどの出来で、じつにリアル。

 でも、ぜったい本物の犬は、こんな動きしないようなあ、と思う。

 どういうことかというと、この映画に登場するすべての動物、演技しているんだよ。

 困った顔、怒った顔、哀し気な表情、笑い、ありとあらゆる人間の演技を、この映画では動物が演技している。

 ほんと、欧米人って、動物に人間臭い演技させるのが、好きだよな。


 この映画を観て、そういえば昔の日本のアニメでも、人間と動物が普通に会話していたよな、と思い出した。あの名作「ホルスの大冒険」というアニメでも、主人公のホルスとクマの子供は、人間の言葉で会話をして、だれも不思議がったりしなかった。

 それが今では、動物と人間が会話するなんて場面、めったにない。

 あるとしても、なんらかの理由付けがなされている。

 たとえばサイボーグ手術で、脳を改造して、人間並みの知能を植え付けている、とかな。

 転換点になった作品は、やっぱり「アルプスの少女ハイジ」だろうな。

 あの番組で登場する犬は、ヨーゼフという名前だが、あいつ、ぜんぜん人間らしい演技はしない。犬は犬らしく存在していて、最初にハイジと犬が顔を合わせる場面では、いきなりカタツムリを食べたりしてハイジがびっくりする、なんてエピソードがあった。

「動物は動物、人間と違う!」という高畑演出なのだろう。


 なんで「野生の~」でCGにしたかというと、これ、当たり前だが本物の犬に演技させたら予算がかかりすぎるからだろう。

 どんな芸達者な犬でも、トレーナーの思い通りに動けるわけじゃない。監督の演出プラン通りに犬を訓練させるなんて、至難の業だ。

 で、CGにしたんだが、そうなると欧米の監督の悪い癖で、人間並みの演技をさせてしまおうとなる。


 ぼくはこの映画に、違和感しか感じなかった。

 主演のハリソン・フォードが頑張って演技しているだけに、あー、やりすぎ! と思ってしまう。

 どーせなら、動物が人間の言葉を喋る映画にしてしまえ!


 あっ、そんな映画、いっぱいあるか?

「ドクター・ドリトル」とか「ライラの冒険」とかな……。


 もし動物が人間の言葉を話すようになったら、どうなるだろう。

 畜産業は壊滅だろうな。

 動物実験なんか、いっさい出来なくなる。


 そんな小説、書いてみようか?

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