ドクタースリープと小ネタ
「ドクタースリープ」を観て来たよ。
例の「シャイニング」の四十年後の続編というやつで、スティーブン・キングがあれほど嫌っていた前作をこの作品で納得したという、いわくつきの映画だ。
それで、前作の「シャイニング」は見たことがあるかな?
まあ、こんなエッセイを好きこのんで読むような読者だったら、観ていることは前提だけど、やっぱりキューブリックとは違うなあ。
えーと、作品のことを書く前に、ちょっとした小ネタを。
かつてベトナム戦争というのが、あった。60年代から七十年代にかけて、アメリカがベトナムに戦争を仕掛け、結局勝てずに撤退したというアメリカにとっての悪夢だった戦争だ。
この戦争に加わった兵士の中に、SFオタクがいたというのが、この話だ。
当時、アメリカ本国では「スタートレック」が放映されていて、それを夢中になって観ていたオタクたちは、ベトナムの戦場において、持っている無線でこの「スタートレック」の真似をしていたらしい。
無線で「こちらエンタープライズ、スポック応答せよ!」とか「スポックよりカーク船長へ。敵にむけて光子魚雷を発射してください!」とか、悪ノリもいいところの交信を続けていたという。
すると、それを傍受していたベトナム側の兵士たちも「スタートレック」のファンだったらしく「大変だ! あのエンタープライズのメンバーがこの戦いに加わってるぞ!」とばかりに、撤退したという。
そんな馬鹿な!
それで「ドクタースリープ」のことだけど、注目はローザというキャラクターを演じた女優さん。
美人だなあ、とぼんやり見ていたんだが、どこかで見た顔だなあと思った。
はて、どこで見たんだろう?
どことなくダイアン・レインという女優さんに似ていて、欧米ではクール・ビューティという顔立ち。
あっ、あれは「ミッション・インポッシブル」の女優じゃないか!
彼女がリーダーの、ちょっと吸血鬼を思わせる生態をつづけるグループで、子供の生気を吸い取る連中という話だった。
ははあ、キングの原作の「ダーク・タワー」という映画でも、そんな設定だった。
で、結局感想は、というとキングが直接シナリオを担当した、テレビ版の「シャイニング」の続編、といった感じかな。そっちのほうはかなりウェットなお話になっていて、キングはこれをやりたかったのか、と判明する造りになっている。
だからといって作品の出来が……というと……うーむ。
キングが監督した「地獄のデビルトラック」という映画を思い出してしまった、といえば判るかな?
あっ、そうだ!
最後にひとネタ。
今年の「ガキの使いやあらへんで」の、年末恒例でやる「笑ってはいけない」シリーズだけど。
もしかしたらシュワルツェネッガーが登場するかもね!




