電脳キャラの憂鬱
やっと憶い出した!
ずーっと「何だったんだっけなあ……」と悩んでいたんだが、昨日「あっ! あの作品だ!」と、ぼくのか細い脳細胞の隅っこから、ようやく掘り出したのだ。
何の話かというと「シュガー・ラッシュ・オンライン」のことだ。
前々からこの連載の俎上に載せようと思っていたんだが、適当な話題が見つからなかったのであきらめていたんだ。
「シュガー・ラッシュ」を観て「何かに似ているなあ」と思ってたんだが、その作品が思い浮かばなかったのだ。
軽く「シュガー・ラッシュ」のことを説明すると、登場するのはゲームのキャラクターで、そのキャラクターが本当は意識があり、プレイヤーの見ていないところでは独自の生活をしているという設定だ。悪役キャラたちが、お互いの悩みを語り合ったりするんだぜ!
似ている作品は「ファイナル・リ・クエスト」というマンガだ。
作者は日下一郎。
でもどう見てもゾルゲ市蔵という人の別名じゃないか? と思うんだが、どうだろう。
ニコニコ動画で連載されていたらしいのだが、ぼくは知らなかった。ぼくが最初に見たのは、単行本になってからだ。
なんとこのマンガ、全編ドット絵で描かれている。
誰もが思いついていそうで、実は誰もやったことのない、前代未聞の手法。
同じようなマンガでは唐沢なをきの「怪奇版画男」がある。こっちは全編、版画で描かれたマンガ。本当に版画を彫って、それをマンガにしている。
それよりも「ファイナル・リ・クエスト」の方は、同名のRPGのキャラクターが、バグまみれのゲーム世界で失われた勇者を求めて放浪する、という内容だ。
このゲームのキャラクターが独自の意識を持ち、行動する、というのが共通するのだ。
キャラは生きている!
そんな言葉が頭に浮かぶ。
本当はただのプログラムが生きている、という設定は「トロン」もそうだし「トイ・ストーリー」もそうだろう。あるいは「カーズ」もそうかも。この手の映画や、マンガは結構あるんだが、その中で「ファイナル・リ・クエスト」は飛びぬけてダークなお話だ。
えっと……何を言いたいのか忘れたが、このマンガを紹介したいんで、ダラダラ書いてみました。




