表現の自由反対!
ぼくは常々妄想するのだが、表現の自由を規制したらどうだろう?
なぜって「スター・ウォーズ」を観るたびに、こんな映画、日本じゃ絶対作れないなあ……、と絶望感にかられるからだ。
なぜアメリカで「スター・ウォーズ」が作れて、日本ではダメなのか。
予算が違うよ、という意見があるだろうが、違う!
歴史をちょっと振り返ってみよう。
まずは第二次世界大戦が終わった50年代。
この頃、アメリカは経済的にも、政治的にも絶頂期を迎えていた。
中産階級が増大し、国民は豊かな生活を謳歌していた。
同時に若者文化が発展し、それまでの大人は、若者たちを理解できなくなってきていた。
若者の暴力が問題化し、その原因がマンガ、映画などに求められるようになった。
同時に冷戦がはじまり、政治的には共産主義をアメリカ国民は敵視するようになる。
この頃、表現の規制が始まる。
具体的には暴力や犯罪、共産主義、人種差別、その他社会問題を描くことが規制される。
たとえば警察官の腐敗や、汚職、麻薬などをマンガで描くことは禁止された。
それまでアメリカのマンガは、日本と同じように、様々なジャンルに広がっていたのだが、これ以降、ほぼすべてが日曜のマンガ欄か、いわゆる「アメコミ」のスーパーヒーローものしか描けなくなってしまう。
テレビも同様で、人種差別など描くことは禁じられてしまう。
その結果、表現はSFや、ファンタジーに向かうことになる。
人種差別問題を宇宙人の問題として描くなら、許されたからだ。
この時代「スタートレック」はそういった社会問題を、SFとして描く媒体として機能するようになる。
日本では表現の規制はほとんど実施されなかった。
性表現の規制があるじゃないか、という意見があるだろうが、あんなもの性器を見せるか、見せないかだけのことで、アメリカの規制と比べれば野放しとおんなじである。
結果、日本のマンガは独自の発展を遂げ、今やアメリカを始め、欧米各国で注目されるようになっている。
いいことなんだろうが、映画に関して言えば、事態は絶望的だ。
これからも、日本で、まともなSF映画を製作することは無理なんだろうなあ!
だから力説したい。
日本でも表現の規制を!
暴論です。




