大災害映画!
先日「ジオストーム」という映画を観て来た。
予告で即座に「あっ、これ最低トンデモ映画だ!」という予感はあったんだが、映画館で鑑賞して、やっぱりそうだったと確認した次第。
つまり大災害を描いた映画なのだが、映画そのものが大災害、というわけ。
そんなダメ映画をなぜ、わざわざ観にいったのかというと、傑作、名作ばかり観ていると、そのうち「映画グルメ」状態になって、いい映画を観ても、素直に感動できなくなると思ったからだ。
要するに映画鑑賞のグルメ状態をリセットして、「ジオストームに比べたら、この映画結構いいじゃん!」と思えるように自分の中で、最低ラインを作るためだ。
本っ~当にこれ、ダメ映画だったのよ……。
映画の最中、五分に一回「この映画のスタッフ、なに考えてるんだあ?」というツッコミが入る。
まずこの映画の設定を軽く説明しておこう。
地球温暖化の影響で、世界各地で異常気象が続き、その解決策として、衛星をいくつも静止軌道上において、気象をコントロールしようという計画が実行される。その計画の名前は「ダッチボーイ」。オランダの堤防が水漏れしたのを、一人の少年が防いだという有名な故事をもとにしている。
まずは最初のツッコミは、宇宙ステーションに重力があるという描写。
ひっでえ……!
最近の宇宙を舞台にした映画で、あんないい加減な描写、珍しいぜ!
で、地球の周囲をネットで覆って、そこに衛星を何個も並べている、という画面が映される。
えっ、これ、本気でやってるの?
第一、あんな大量のケーブル、どうやって地球の周りに張り巡らせたんだ?
それにケーブルはお互い繋がっているんだが、これ不可能じゃないの?
緯度が違うと、静止軌道上では速度が違うから、たちまちケーブルは絡まってしまうはず。
静止軌道というのは地球と相対位置を保つため、自由落下状態にあるんだぞ。決して衛星は静止しているわけじゃない。
赤道上では最大だが、極近くでは遅くなるというのは、簡単な理屈でしょう。
主人公がワシントンにいて、香港の友人と電話で会話するシーン。
どっちも夜の描写になっている。
あのう、時差というのはどうなってるんでしょう?
他にも科学的におかしなシーンは多々あるのだが、最大のツッコミどころは……
これからネタバレ。
こんな映画、ネタバレしようが、どうしようが、いいよね?
国務長官が、事故を装って大統領を暗殺し、自分が大統領になるという陰謀をめぐらす。
ここで心の声が叫ぶ。
副大統領は?
大統領が職務途中で死亡した場合、副大統領が代行するんじゃないの?
ぜいぜいぜい……!
とにかくこの映画、ツッコミどころが多すぎ!
是非、この映画を観てあなたもツッコミどころを探してください。




