放課後商店街巡り
「そういえば商店街ってどうなってるのかな?もう何年も行ってないから分からなくなっちゃて……。」
ノノがそう言ったので、今日は商店街巡りをしようということになった。今日は肉のセールの日でスーパーは極力使いたくないので好都合だった。さすがに戦場に寄る勇気はない。
この街の商店街は長いほうだと思う。アーケードがあるので雨宿りついでに入る人も多い。飲食店も多いため学校の帰りにはいい所だろうと思う。
先に買い物をすませようと思い、お肉のタンタンへむかった。
「毎度~ご贔屓に~。」
それなりに肉を買ってからノノと一緒に商店街をまわることになった。昔でも数えるほどしか来ていなかったのでノノの目には新鮮に映るのだろう、目がとてもキラキラしていた。
次はどこに行こうかと考えていると、店と店の間の路地で絡まれている女の子がいた。フードをかぶっていて、絡んでくる人から逃げ出せないようだ。
「いーじゃん、ちょっと遊ぼーぜぇ~。」
「すぐ終わるしさ、ヒャハハ。」
「あ……あの……急いでいるので……どいて……。」
「えぇ~、ちょっとぐらいいいじゃん!!遊ぼうぜ!!」
なんでどの街にもこんなチャラ男がいるのだろうか?女の子のほうが見ていられなくなったのであの集団に近づいた。ノノには先に店に入って席をとっておいてもらおう。
やることはすでに頭のなかで決めているけど、正直自分を女と認めるのは気分が落ち込むなぁ………。
「あ、いたいた!!迷ってたの?ほら、みんな待ってるから早くいこ?今日こそはあそこのパフェの限定品食べたいじゃない。」
「え、う、うん………。」
「そっちの君も一緒しないかな?ほら、パフェよりもいいもの………。」
「あ、すいません……、親に持たされてる試供品試したくなっちゃいまして……。」
チャラ男の前でスタンガンをかまえる。ま、相手は死なないレベルだけど、脅すのに問題はない。
「ひ、逃げようぜ!!あの子、頭いかれてんだろ!!」
「もうここやめて別のとこでナンパしよーぜ!!」
呆気なくチャラ男集は逃げていった。
「あ、ごめん。ちょっとあそこのパフェ食べに行かない?さっき絶対僕のこと引いちゃってるだろうし……。」
そう思っているとその子はうっとりした顔で僕を見つめていた。
「かっこいい……。」
この姿になって初めてカッコいいと言われたのですごく嬉しくなった。ちなみに、スタンガンは護身用に持っている。まぁ、多分大丈夫だろうと思って街にでるとこういうのに引っかかっるからとノノが主張したので持っていることにしたのだ。
フードの子を連れて店にはいるとノノが巨大パフェを食べている最中だった。これだけの大きさなのだが赤字覚悟なのか値段が通常のパフェより300円高いだけの500円だ。なんとまさかのワンコインである。
フードの子はましまじとノノを見つめていた。
「君はなにを食べるの?僕はチョコバナナクレープを頼むんだけど……。」
「う、宇治きんとん……あ、ち、ちがっ、間違えて……宇治金時パフェで……。」
「そのぐらいだったら奢るよ。あ、ノノは自腹ね。まだ食べそうだし。」
「私大食い選手じゃないもん……。」
店員さんがさっきのフードの子の言葉をメモしている。まぁ、聞いただけではおいしそうだよね、宇治きんとん……宇治金時の中に栗きんとんが入ってて……少し想像するとよだれが出た。
さっきノノのことを呼んでからフードの子は驚いたような顔をしていた。何でだろ?
それから別れて、ノノと二人で本屋に寄る。
アイドル雑誌ではやっぱりNoaの電撃引退の記事が一番最初だった。ま、ソロだけでトップアイドルだったのだからテレビ側も困ったような感じだった。まぁ、本人はあまりやりたくなくてアイドルをやっていたなんて知らないだろうけど。
その日は軽めにポトフで夕食を終わらせた。ノノがあの店で食べ過ぎたからだ。僕もそれに合わせて少な目にしたのだけど。
フードの子がまた現れることを僕たちはまだ知らない。彼女の意外な正体もだ。
次は存在だけ分かっている風紀委員長の話です。
黒江が無許可の焚き火をしていた理由も明らかになります。まぁ、大した伏線にしていなかったので忘れてるかもしれませんが……




