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拝啓 最強を殺します  作者: ヒト
一学期
3/8

1.樹獣狩り

「おはよう、今日も元気にやってこう!」

相変わらずのテンションで藍太郎は一色に挨拶をした。

「おはよう、相変わらず元気だな」


他愛のない話をしていると、湊が来た。

「おはよう、一色、藍太郎!」

こちらも元気そうだ。

「おぉ、おはよう!」


「藍太郎、昨日凄く頑張ってたな」

「まあな、湊も一色の試合以外は勝ってたじゃん」

2人の会話は弾み、一色ただそれを聞いていた。


そんな時間が過ぎていき、授業の時間になった。

「これからお前たちの担任になる、櫻川美奈だ。よろしく頼む」

櫻川は淡々とこの後の動きを説明した。


しかし後ろの方にいる生徒たちが、話を聞かずくっちゃべっていた。

すると櫻川はチョークに触れ、それが空中に浮く。


そして喋っている生徒に向かって、目にも止まらん速さでぶっ飛ばした!

「パァァァン!」

チョークはとんでもない着弾音とともに、爆散した。生徒は撃ち抜かれたように倒れた。



「おい、そこのお前·····。私の話を聞かないとはいい度胸だ。戦場で真っ先に死ぬぞ」

鋭い眼光でその生徒を睨む。


「お、お前教師の分際で!俺は霧島家の·····」

反抗しようとすると、櫻川はまたチョークを飛ばす。

「ヒッ!」

しかしそのチョークは当たらず、顔の前で止まる。


「いいか、人の話も聞かず自分よがりな世界で生きるやつは馬鹿だ。この後の樹獣狩りで死ぬぞ、お前?」

そう言うと、生徒は文句を言いながら着席した。


「この後は3人か4人かで班を組んで、樹獣狩りをしてもらう。4番隊の隊員の方も来てくれるし、上級生の付き添いもある。安心して戦え。さぁ、移動だ」


そうして皆、戦闘服に着替え、第4基地に向かい始めた。

「そういえばさ·····前から聞きたかったんだけど、一色の横にいる犬は何?」

湊がなんで誰もツッコまないんだ?みたいな顔で質問した。


「あぁ、こいつはヤヨイだよ。式神?みたいなもんだよ」

その答えを聞いて余計困惑していた。

「一色の樹力って召喚系じゃなくない?攻守型の樹力じゃないの?」

「確かに違うな。攻守型の樹力だ」


一色はこの式神が蓮華の護衛の樹力であることを言った。

「あぁ、確かクロって言う人だったような·····」

すると湊が何か気づいたような顔をした。

「もしかして黒神蓮華の弟って·····一色?」


「そうだ。入学したのも姉ちゃんを守るためだ」

一色の返答は決意の固まったような、決して生半可なものではなかった。


「姉ちゃん呼び·····」

「おい、そこに反応するな。せっかく一色が格好良く決めてたのに·····」

「·····」


第4基地に到着し、説明を聞くため整列した。

「会えるかな、最強に」

藍太郎が突然そんなことを言い出した。

それもそう。4番隊には防衛隊最強の隊長がいる·····。


久遠道義。一瞬で敵を屠り、攻撃すらさせてもらえない。

冷徹無慈悲で、鬼の様な性格。1人で敵幹部のいるアジトを壊滅させたという伝説も·····。

ついた異名は神速の侍。


場には緊張のような、高揚のようなものが流れる。

「今回、樹獣狩りに同行してもらう隊員の方々だ。よく話を聞け」

櫻川の声とともに、刀を腰にかけたいかにも雰囲気のある人が出てきた。


「どうも。4番隊、隊長、久遠道義です」

その言葉を聞いた瞬間、場の空気は最高潮に上がる。

「これが、防衛隊最強の男。久遠道義!」

全員が目を向ける。これは明らかに高揚!全員が最強、久遠道義と言う漢に全神経を向ける。


「今回は皆さんの樹獣狩りにどうきょ·····

噛んじゃった·····」

全員、時が止まった。しばらくの間があり、さっきまでの高揚は笑いを耐える場と化した。


皆、肩をプルプル震わせて声を殺している。

「もう!隊員、何やってんですか·····。見てください!全員肩プルップルじゃないですか!」

「だ、だって、皆んな凄い顔で見てくるんだもん·····。おじさんビビっちゃって·····」


そこで全員の限界がきた。

吹き出すもの、声を上げて笑うもの、小声で笑うもの。さっきまでの高揚が裏返り、笑いへと変換されていった。


第4番隊、隊長、久遠道義。46歳と隊長最年長であり、最強の男。自由奔放な性格で、酒好き。

樹力は観測で、相手の行動を予測できるようになるぞ!


「えっと、まあよろしくね」

何とか説明を終えた、道義はそそくさと退散した。

「次は上級生の紹介だ」

すると戦闘服を着た2人が出てきた。


「おはよう、1年生の皆んな。俺は生徒会長の3年生の速水結城だ!樹力は繰糸術。よろしく!」

活気に溢れた声が響く。


「おはようございます。私は2年生の水無瀬凛です。よろしくお願いします」

こちらは微笑みかける様な落ち着いた声で挨拶を終えた。


「速水と水無瀬が来てくれた。もし、危険な状態になったら救援要請をしろ。防衛隊の皆さんも2人も向かってくれる。説明は以上。全員チームを作って出発しろ!」


長い説明が終わった。全員、出発の用意をする。

意気込む者、余裕を見せる者、不安になる者。心持ちは違えど、全ての生徒に等しく闘志が宿っていた。

最初の戦い·····。樹獣狩りが始まった。


どうも、ヒトです。この作品を読んでいただきありがとうございます。良ければ感想やブックマークをしてくれると嬉しいです。誤字脱字もあったら報告していただけると助かります。

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