愛のケダモノ
場をわきまえて
理解あるふりをして
笑った絵文字とハートで
なにもかも隠してしまえる
それが私たちの物理的な距離
春一番が吹いたらしい
春が待ち遠しくて
でもずっと来てほしくない
なにもかも変わってしまうのが
恐い
知らなかったことを知って
見えていなかった未来を
見ていかなくちゃいけなくなる
それがただただ恐い
誰も幸せにならないって分かってるから
あの時 私は救われた
それでもういいじゃないか
これ以上なにを求めるというのか
誰も幸せになれないのに
貪欲に自己満足をむさぼってる
私はケダモノなんだ
絵文字でカムフラージュした気持ちに
重りがくっついていく
胸からお腹まで痛みがはしって
それが悲しみに変換されていく