~放課後は夜の蝶~
怒涛の新入学初日を終えまして、複雑なる胸中により、ある種の緊張感を抱えたまま迎える「テク校」二日目の朝です。
昨日の「赤鬼&青鬼コンビ」プレゼンツによる、甘露甘味氏からの逃走劇の結末はどうなったのかと気になりましたので、その辺に居た「テク校」のモブ生徒を何匹か脅して情報を聞き出しました。その者らの供述によりますと、興奮状態で「赤鬼&青鬼コンビ」に執念深く付き纏う甘露甘味氏を、お二人が何度も撃退しているお姿が、放課後の校内の至る所で目撃されていました。そのような甘露甘味氏ですが、お二人に数十回程度なぎ倒された後に「ううっ……オレ様はなゴルァ、実家である洋菓子店を毎日お手伝いしなきゃいけないんだよゴルァ。なので本日はこれくらいで勘弁しといてやるぜゴルァ!」との捨て台詞を吐いて下校していった姿も確認されております。……ほ~ん、やっぱ家業はケーキ屋さんなのね。それにしてもお家の手伝いだとか、すんげえ孝行息子じゃないのよ。感心×2だわさ。
ちな、甘露甘味氏の教室ですが、僕の右隣のクラスで一年梨組である事も判明致しやした。ふむ、つい今しがた彼を孝行者と称賛はしましたが、それはそれとして、あげな精神異常者とクラスメイトじゃ無かっただけでも、御の字であったなと心より安堵しております。それからこれは、とびきりどうでもいい事ではあるのだが、「テク校」での教室名は果物で統一しているっぽいっすね。ヒュ~ウ♪ フルーティ。
んまあ、斯様なドタバタコメディチックで、さながら漫画・コミックの様な学園の日々が、きっとこれからは日常茶飯事の光景になっていくのであろうかと考えますると、ほんのりと不安に苛まれるのですう。そげん事なんぞを思いつつ、僕が一年桃組の教室へと向かっておる所へ、いきなり背後から何者かの負んぶアタックを噛まされるます。
「よー×2、お早う御座います&捕まえたぜー、進っちよー。まず最初に昨日はゴメンなー。ことのほかネチっこい甘味っちの所為でさー、しれっとウチら二人ともに、あの場から居なくなっちまってよー。はは、今日は甘味っちの奴めが現れない事を祈るばかりだぜー(笑)」
僕の背中に飛び付いてきたのは、お声からして蘭丸先輩であるのは明白です。それと同時に蘭丸先輩ってば、高身長さんの割に体重は軽いのねって事実が発覚ですぞい。だからこそ只今の急襲抱き着き攻撃に、僕がすっ転ばずに対処出来たってのも合点がいくってなもんですわい。でもって、これは飽くまで僕の憶測の域を出ないデータではあるのですが、蘭丸先輩の体重は推定●●㎏←[見せられないよ!]だと思われまするん。
だがしかし、そんな事よりも気になったのが、蘭丸先輩による甘露甘味氏の呼び方ですよ。まず間違いなく、昨日まではヤンケーキっちだのゾンビっちだのと呼称しておったのに、甘味っちだと一気に心の距離が縮みまくった感じがしちゃうじゃんよ! これには温和で穏やかなこの僕でも、嫉妬の感情がふつふつと湧き上がってきていたのだが、やっぱし蘭丸先輩ってば昨日と変わらずにイイ匂いをさせていやがりましたので、 結局は何もかもがどうでも良くなってきちゃったんだぜ。ウェヒヒヒwwww。
「お……おはようございますっす、蘭丸先輩……ってか、その様に後方から密着してくる事によって、蘭丸先輩の豊満なお胸が僕の後背部に当たっちゃって……いないですね……デュフフン、蘭丸先輩が前日に仰っていた通り、ペッタンコなお胸ですっすねw」
「ぬー、微妙に失礼だぞー進っちー。自虐ネタってのは自分で言う分には良いけれども、他人に言われると腹が立つもんなんだってー。さっきの進っちの台詞だとかー、他の女子には絶対に言っちゃ駄目だかんなー。ま、ウチの場合はまだ×2成長期だかんねー。おっぱいだって、これから見る×2大っきくなる予定だし、そんなムカついてねーから命拾いしたな進っちー(笑)」
「いやあ~、蘭丸先輩は豊胸手術orホルモン投与的な何かを強制的に行わない限りは、自然にお胸が膨らむと言う奇跡は起こらない気がするっすよ~?」
「えー、そうなんー? ふうむー……ま、別にウチとしてはさー、今んトコマジで困っている訳じゃねーし、ウチの胸がちっぱいorつるぺたであろうが巨乳であろうが、正直どっちでも良いんだけどなー(笑)」
うーぬ、蘭丸先輩の先の発言はボケなのか天然なのかはジャッジが微妙な所よな。しかし、もしも天然で仰られておるのだとすれば、保健体育の成績は赤点オンリーのかなりヤベー奴って事ですぜこりゃ。……あっふん♡それよりもだね♡さっきまでの蘭丸先輩との会話ですけれども♡蘭丸先輩が喋る度に♡僕の耳元で囁くものだからん♡これじゃあ丸っ切り生ASMRだわよん♡だもんで♡今にも変な気持ちになりて♡どうにかなっちゃいそうだわよん♡わたくしぃ♡
「……え、ええっと……そ、それじゃあ、僕はこれにて失礼しますっす。そろそろ自分の教室に向かいたいので、蘭丸先輩が可及的速やかに背中から降りて下さると助かるますっす」
「いや×2ー、何言っちゃってんのさー、進っちー。まだ×2朝のホームルーム前には時間もあるしー、もういい加減に響輝だって待ちくたびれちゃっているかんねー。ホラ×2ー、とっととこのまま屋上へと行っちゃうよー」
「ほ、ほえぇ~? 何故に屋上にっすか? 僕のクラスである一年桃組は一階の方に位置しておりますし、屋上とは全くの反対側なのですけれど……」
「まあ×2ー、そう言った話諸々も丸っと屋上に着いてから説明してやるからさー。はい×2ー、つべこべ言わずにレッツゴーだよー、進っちー」
僕は軽く蘭丸先輩にお尻をペチペチされ、何だか自分が乗馬のお馬さんになった気分を味わいながら、「テク校」校舎の屋上まで行くと言う苦行を課せられます。しかしですね、一年もの間に体力作りだけはサボらずに頑張っていたお陰で、比較的辛さなぞもさほど無く、むしろスタイル抜群な黒ギャルのお尻&太ももに合法的に触れられると言うご褒美でしかないよね~……などと考えている合間に、あっさりと屋上に辿り着くのでありました。
するとどうだろう。屋上のおおよそど真ん中辺りに位置する箇所には「溜まり場」とでっかく表記した電光掲示板が目を引く、見た目もおしゃれなカフェ風の小屋が一軒建てられているではありませんの。
「ほあー? 何なんっすかね蘭丸先輩、この平屋の建物は?」
「まあ×2ー、兎にも角にも、取り合えず中に入りゃんせー、進っちー。あっ、あと土足厳禁なー」
ここに来て、ようやっと蘭丸先輩が僕の背中より離脱してくれます。あらやだ。もうちょっとだけ蘭丸先輩の温もりを感じていたかったわん。ふぅ……仕方が無いので、蘭丸先輩の感触を忘れぬ為にも、今日は手を洗うのを控えようじゃないか。よし、今夜のオカズはコレで決まりだな! ←キモいがすぎる。そういうとこやぞ。
まず初めに驚いたのは、入り口はまさかの自動ドアである事でした。ふむ、パッと見た感じ、一応監視カメラも数か所に渡って配備しているみたいである。そして、入室の際には、どっかで耳覚えのある特徴的なBGMが鳴り響くのであった。……ああ、これってファ〇マの入店音じゃん(笑)。
そうして、僕は蘭丸先輩に後背部をぐいぐい押されて、急かされる様に更に奥へと足を踏み入れます。すると、店内(笑)も中々に小奇麗な内装であり、思っていたよりも奥行きのあるフローリングのワンルーム空間が広がっているのでありまする。見た限りでは大体12畳程度の規模と言った所であろうか。然るに、どうやら小屋の中にはエアコンは勿論のこと、ミニキッチンやトイレ、お風呂(シャワー有り)までもが完備されているっぽいざんすよ。……ほう、バスルームねぇ……うぬう、比較的近い未来に、この淫猥臭漂うセクシースポットにて、何度もラッキースケベ的ハプニングが起こっておるヴィジョンが、この僕の眼にはビンビンに映っておりまっしゅる! そう、視えておりますぞぉ~い、デュフフフフwww。乞うご期待なのん!! ←単なるコヤツの願望であって、必ずしも有るとは限らない
そして、先刻に一階にて蘭丸先輩が申し述べていた通りに、既に響輝先輩が部屋の中で鎮座しておられました。その響輝先輩ですが、丁度お部屋の中央に設置してあるソファーに腰を下ろしており、何やらブックカバーに包まれた本をエレガントに読んでおりまするよん。
「ふふっ、ようこそいらっしゃいました、進さん。それにつけても、昨日はお互い大変でしたね」
「はは、そうっすね。僕もあれから一気に疲れ果てちゃってて、帰宅して自室に入った途端に速攻で爆睡しちまいましたよ。そいでもって、目が覚めたら今日の朝でした(笑)」
「ふふっ、それ程までに疲労困憊だったと言う事ですよね。お疲れ様で御座いました。ちなみに、私が今読んでいるこの書籍なのですが、官能小説なのですよ」
「あらやだイヤン、聞いてもいないのに自らカミングアウト!? あとで僕にも貸して下さいね。いあ、それよか響輝先輩による読み聞かせの方を熱く希望っす! その時の響輝先輩がどの様な表情でどんな反応を示すのかを、穴が空くほど見ていたいっす!」
「あっはっはー、進っちってばエローい(笑)。いやー、やっぱ進っちってイイわー。ちょい下ネタチックなのが気になるトコだけれども、それを抜きにしても即ツッコミとか入れてくれるからよー。いや×2ー、ツッコミ要員てマジ大事って、近年とみに痛感するよなー響輝ー」
「ふふっ、そうですね。蘭丸と私だけですと、基本的にボケの垂れ流し状態ですので、あれこれと収拾がつかないパターンが多々ありますからね」
「うっす。過分のお褒めをいただきまして、身にあまる光栄と存じます。取り合えずは、なんでやねん、もうええわ」
するとお二人は「何故に突然の関西弁w」と笑いながら宣っててくれまする。や、僕もそこまでお笑いのプロフェッショナルって訳では無いのですが、どうやら笑いのハードルが低いであろう「赤鬼&青鬼コンビ」のお二人なので、僕としては非常にホッとしておりまする。きっとお二人共に、箸が転んでもおかしい年頃なのでしょうなぁ、うん×2。
おっとそうだ。この際ですので、今この場にて、この僕がここ「テク校」に来た理由をば、お二人に話しちゃおうぜ、そうしませう。
んまあ、正直に申し上げますと、「赤鬼&青鬼コンビ」がギャル系男の娘、延いては「どきどきトゥンクハート」のヒロイン似のお姿になっていたのは、今でも信じられない衝撃ですよ。けれども、どの様な見た目であろうが、お二人に憧れて「テク校」まで追いかけて来た事実は変わりませんからしての。
うぬ、そうだね。早い所その旨を、レッツラお二人にお伝えしましょうや。
「あの! 蘭丸先輩に響輝先輩! お二方に是非ともお伝えしたい事が御座いまするで御座いまするん!」
「おおん? どうしたん進っちー、急に真剣な顔になって改まってよー」
蘭丸先輩においてはきょとんとした表情で、響輝先輩においては黙ったままも相変わらずの笑顔にて、銘銘がこの僕を見つめております。
「あのですね、お二人はもうお忘れかもでしょうが、実は僕こと一本気進はですね、お二人が「フツ中」を卒業したあの日に、「ヤバ校」の不良集団から助けられた者なのですよ」
「ああー、誰か「フツ中」ん時の後輩っちをお助けしたのは憶えてっけどさー。あの時の子が進っちだったのかー。全然気が付かなかったぜー」
「ふふっ、人間、髪型や服装をほんの僅かに変更するだけで、印象がガラリと変わってしまうものですからね。事実、昨日の進さんだって、女装した私達に気付けなかったですものね」
「ええ、その点はほんそれっす。驚き桃の木山椒の木だったざんすっす。そして改めまして、およそ一年前のあの日あの折は、この僕を助けて下さり、本当に有難う御座いましたっす!」
「ふふっ、当時は「ヤバ校」のリーダー格っぽいデブ野郎さんが、私達の十八番としておりました、「喧嘩で相手をワンパンで沈める殺法」が、「赤鬼&青鬼コンビ」史上初めて通用しなかった相手でしたからね。とても印象深い日となりましたよ」
「そー×2、それなー。だからよー、あの日からウチと響輝も悔い改めてさー、初心に立ち返ってトレーニングの見直しとかやったもんなー」
「ほうほう、なるほどですからの、そうだったのですねぃ。そう、それに伴いましてですね、僕はお二人に助けられたあの日が切っ掛けとなり、お二人に憧れ、更にはお二人を追いかけて、ここ「テク校」にまでやって来ちゃったと言う訳なのでありまするよ!」
「えー、それマジにー? 気色悪ぅー。てか、普通にストーカーじゃん、進っちー。真面目に引くわー(笑)」
「うえええええー(´;ω;`)」
ううう、単純に憧れの対象である「赤鬼&青鬼コンビ」に拒否られただけでもショックなのにさ? そこに輪をかけてルックスが「どきどきトゥンクハート」の推しヒロインに瓜二つな美少女ギャルに言われてしまったとあっちゃもうね、僕ちんったら二度と立ち直れないダメージを負っちまいましたぜぁ、オロローン。
「ふふっ、これこれ蘭丸や? その様な、個人の捉え方によってはシャレにならないジョークは、あまりいただけないですよ(笑顔のまま威圧)」
「あははー、わりー×2。ちいとばかしおふざけが過ぎたかなー。キショいとか嘘だってー、進っちー(笑)。てか、進っちにも昨日既に伝えた通りにさー、もう進っちの勇気ある行動とか目の当りにしてっし、今となっては普通に進っちはウチらのダチだし身内だってのー。だからこれからもヨロー。つか、こんな感じでオッケー?」
「ふふっ、正義感の強い進さんみたいな人材を、近々にも私達のお仲間にお迎えしたいなと思案していた所でしたからね。むしろ我々の方から、『なかよく しましょう よ! おす って バカバカ ボコボコにしてどうするの!?』と、お願いしたいくらいなのですから」
「ぬあんとっ! それって、漫画・明〇ちゃんのセーラー服のコミックス第一巻、77ページ目の、主人公である明日〇ゃんの台詞ですよね(笑)。僕もあのシーンが大好きです(笑)」
「ふふっ、御名答です。私も件の漫画及びアニメが大好きなのですよ」
「おおー、マジなんですかい! ……ウオ~~~ッ!!! ……うっ……うれしすぎるッす(大好きな漫画の一致とお二人に認められたと言う二つの意味で)……嬉し過ぎて涙がとめどなく溢れてきちゃったっすよ……」
「ふふっ、ちなみにアニメ版ですと、記念すべき第一話の本編Bパートに該当致しますよね」
「ですですですっす。そう言えば、公式フィギュアの販売はあまり多くない明日ち〇んっすけど、いくつか登場し始めていますよね。ですが僕の場合、なにぶん我が財政事情(お小遣い)では資金不足が深刻でして……お買い上げはどうしても断念せざるを得ないんすよねえ……」
「ふふっ、それはお気の毒に……。そんな話を聞いた上でいやらしいお話ですが、私は全ての明日ちゃ〇関連のフィギュアを漏れなく購入していますよ。無論のことですが「観賞用・保存用・布教用」と取り揃えておりますもので、明日にでもここ「溜まり場」に、その私物コレクション全部をお持ちし、お披露目会でも開催いたしましょうか」
「うおおお、〇日ちゃんだけに明日ってことっすか! さすが響輝先輩っす! 僕たちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥっす! いや、ガチンコで胸熱展開っすな! 何卒よろしくお願い申し上げまするっす!!」
「ほう×2ー、響輝と進っちの二人してがそこまでヒートアップする作品なんだから、きっとすんげぇ面白ぇんだろうなー。今チャチャっとスマホにて調べてみたら、ウェブでコミックの無料試し読みもあるみてーだし、ウチも読んでみよっかなー」
「ふふっ、珠玉の逸品ですよ。宜しければ、私の所有するコミックス全巻とアニメの円盤(DVDやBDの意)全話分をお貸し致しますが、如何いたしましょうか」
「おう×2ー、そうしてくれると助かるぜー。にしし、やっぱ持つべきものは相棒だなー☆」
「ふふっ、かしこまりました。明日にはご用意をしておきますね。そうしてお気に召された暁には、蘭丸もご購入をば、ご検討いただけますと幸いです♪」
「ぬおおおー、明〇ちゃんだけに明日のくだり再臨っすね! そして、何よりも特筆すべきは響輝先輩による自然体での布教活動に感服した次第っす」
「ふふっ、お褒めいただき、光栄です。でもまあ、布教活動に於いて、一番手っ取り早い方法且つスタンダードな方法を選んだに過ぎないのですけれどもね(笑)」
「ええっとー、何だかよくわかんねーけど、そんじゃまあその線で頼むわ響輝ー。んで×2ー、それはそれとしてよー、不良っつったらさー、やっぱ「溜まり場」って思わねー? 進っちー?」
「ふふっ、更に付け加えますと、不良の「溜まり場」と言えば屋上が定番ですからね」
……うう~ん? 果たして本当にそうなのかしらね? いやでも、もしそうだったとしてもだよ、小奇麗な建物にて屯するだとか、それはそれで何となく微妙に違う気がするんだよなぁ……そうねぇ、まずは落書きだらけの小汚い部屋がだね、霧を思わす如き煙草の煙に覆われておってですな、床の辺り一帯には飲みくさしの酒瓶やら酒缶が転がっている無法地帯なんぞが理想だったりするんだじょ(当社比)。
……てかさ、僕の「赤鬼&青鬼コンビ」に対する約一年に渡る募った思いが、明〇ちゃんの話と「溜まり場」の話題でしれっと流されちゃってる件ですよ。僕が「赤鬼&青鬼コンビ」に憧れて、「テク校」までやって来たっつー話はですな、僕がお二人に直接的に伝える事によって、もっとこう感動的なシーンとなるのを想定していたんですけれどもねぇ……。
んまあ、結果的には「赤鬼&青鬼コンビ」のお二人ともお近づきになれた訳ですし、僕がお二人に一番伝えたかった事も云えましたしで、概ね結果オーライかなってなお気持ちではあるのよねん。なので心は比較的晴れやかだす。
それとですの、とても格好良いヤンキー然とした「赤鬼&青鬼コンビ」なのか、はたまた「どきどきトゥンクハート」ヒロイン激似の「赤鬼&青鬼コンビ」かのどちら側を全力支持していくのか問題でやんす。そう、有り体に申しますと、やはり高だか一夜明けた位では、現段階で僕の中では折り合いをつける事が難しく、暫くは保留と言う形で様子見と致そうかなと。それにですね、この部分を深掘り致しますと、お二人がどうして女装をし始めたのかって理由に繋がっちまいますでがしょうや? そこん所のデリケートな部分は、何とはなしに触れてはいけない事の様な気がしているのと、何より僕自身が真実を知るのが怖いと言うのもありましてな……うぬん、ええ×2、重々承知しておりまするよ。ご覧の通りの様な性分が、相も変わらずの意気地無しってな僕って事ですっすわいな、とほほ。
「……と言いますか、この様な施設が屋上にあるのって、ものすっごく不自然っすよね。もしくは元々、何か他の目的の為に作られていた建物とかなんすかねえ?」
「ああー、全然違うよ、進っちー。この「溜まり場」小屋はウチと響輝が協力して一から建てたもんなんだよー。言葉通り、Do It
「ぐへぇ! それって凄過ぎっすよ! お二人とも器用なんすねー。しかしまあ、「テク校」の屋上にこげな勝手な真似をしくさってて、何かしらの問題は生じなかったんですかい? 特に先生サイドから、何かしらの叱咤の声がぶっ飛んできていそうな気はするっすが……」
「ふふっ、その点は至りて簡単な事ですね。ここ「テク校」の校長先生を始め、教職員の皆様方にそっと賄賂を掴ませれば万事解決ですよ」
「ぷへぇ! 想像の域を遥かに超えたブラック案件だったよコリャ!」
「そう×2ー、何を隠そう、響輝は綾小路財閥の御曹司だからなー」
「えぇー、もしかして響輝先輩ってばー、あの数多の大会社を傘下に持ちー、政界や経済界をも裏で牛耳っているとの噂が絶えない綾小路財閥の御令嬢ー……じゃなくってー、お坊ちゃまだったのですかぁー。ほへぇー、こいつぁーすげぇやぁー」
「あははー、何か進っちの棒読み全開な説明チック紹介のおかげでわらけてきたわー(笑)。んまあー、だもんでー、綾小路家の絶大なる権力を盾にしている事によりー、「テク校」側も文句を言えないってなカラクリなのでしたー♪」
「ふふっ、それからもう少しばかり付け加えておきますと、小屋作りの建築に必要な費用は全て、私が幼少の頃より貯金をしていた自費によるものだと明言しておきますね。そうですね、具体的な金額は伏せますけれど、三桁とだけ申し述べておきましょうか」
「ウ、ウチだってお金はちょびっと出したんだぞー。……ご、500円だけだけども……」
そうやって蘭丸先輩が、僅かにきまりが悪い様子で答える。
いや、蘭丸先輩の支払った代金ってのも間違い無く三桁ですけれども、それだと僕の一日のお昼代と一緒の金額じゃないっすかぁ(苦笑)。ああ、もしかして「溜まり場」建築時のお弁当代を出してあげたって事なのかな。んまあ、何であれ、何だかモジモジしつつ、若干顔を赤らめてのリアクションも含めて、言い方とかもことごとく可愛かったので許す。
……ふむ。しかしまあ、この「溜まり場」の事にしろ、響輝先輩の家庭環境やら何やらと、何から何まで浮世離れした話じゃないかね。本来ならば驚きの連続で失禁していてもおかしくない状況なのだけれども、どうやら早くも慣れてきている自分が居て恐ろしいのである。『人間は何事にも慣れる存在だ』 by フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(官能小説家)←怒られるで(笑)
「おー×2、そだ×2ー。進っちもさー、「溜まり場」に置いてある飲食物はよー、一人で勝手に飲み食いしても別に構わないかんなー」
「ふふっ、我々が授業中の間に、契約している業者さんが経常的に商品補充を行ってくれておりますもので、遠慮はいりませんよ」
「そう×2ー、モチ×2のロン×2だけどー、進っちの持ち×2の×込み×2とかも大歓迎だから期待してるぜー♪」
ほう×2、なる×2ん。こうなってくると、ますますもってコンビニじみた佇まいを呈しているじゃないのよ。よく見てみれば、お部屋にある机の上にはお菓子(駄菓子も含む)なんぞが多種多様に置かれておりまして、うーん、何たるこのケータリング感よ。それから僕は、やにわにお煙草らしき物も発見したのであるが、コイツの中身はどうやらシガレットチョコレートの模様である。だってさ、今まさに蘭丸先輩がソイツの包装紙を破りまして、内容物であるチョコ菓子を頬張り始めたんだもの。更に×2、お部屋の隅っこには小型の冷蔵冷凍庫も完備しており、どうやら内容物にはお酒の類等は無く、ジュースやらアイスが各種取り揃えてあるみたいである。だってさ、今まさに蘭丸先輩が冷蔵スペースから某炭酸飲料を取りだそうとしたけれど、やっぱりやめて冷凍スペースから棒アイスを取り出してほおばry……。ちな、カップアイスもあるでよ。
そげなもんで、そんな蘭丸先輩のお姿を拝見しておりましたらば、とても美味しそうと(勿論のこと、性的な意味も含めて)感じましたもので、僕も早速、う〇い棒を一本だけ手に取り、貪り尽くしましたとさ。
「いやはや、それにしてもっすね、僕は「溜まり場」の看板を目にしたその瞬間より、絶対にお部屋の中にはお煙草とお酒が大量に置いてあるなと思ったのですっすが、そうではなかったのですっすねぃ」
「ばっか、進っちー! お煙草とお酒は二十歳になってからだろうが! そんなん常識だべよー!」
「ふふっ、民法改正により、成人年齢の引き下げが18歳になりましたけれども、お煙草を吸ったりお酒を飲んだりする事が出来る様になる年齢は20歳のままですからね」
「そ、そう言えばそうだったっすね。け、軽率な発言をすみませんっす……あっ、てか、もしや授業中とかには、ここ「溜まり場」でお二人共にサボっていたりするっすか?」
「ふふっ、そんな事は有り得ませんよ。この「溜まり場」は飽くまで休み時間中の休憩スポットなのですから」
「そうだぞー、進っちー。学生の本文は学業だからなー。サボリ、ダメ、ゼッタイ、なんだぞー!」
「ふふっ、蘭丸の仰る通りです。ちなみに、私自身のポケットマネーによるチートがある事は、万人の知るところなのですけれども、中間・期末テスト等々で不正なぞは一度たりとも行った事は御座いませんからね」
「うん×2ー、だなー。てか、ワザワザそんな姑息な事をしなくてもさー、ウチと響輝ってば、学校の成績は割り方優秀な方だもんなー」
「ほほう、最早不良なのか善良なのか訳が分かんないっすね。むしろ只の良っすわ」
「まー×2、兎も角よー、進っちも本日より正式にウチらの仲間入りを果たした訳だしさー、これからここ「溜まり場」を、進っちも自由に使っても構わねーっつー事を伝えたかったってこったよー」
「ふふっ、そうですね。もしも私達が不在であったとしても、鍵なども特には掛けておりませぬので、進さんがお好きな時にお越し頂いて結構ですからね。それに、この「溜まり場」に出入りしている者は、ほんの一握りのお知り合いだけですし」
「んだ×2ー、ここって基本的に誰でも出入り可能なんだけどなー……そういやその点で言えばさー、これまでにこの「溜まり場」で、盗難やら窃盗の被害って一度も無いよなー。やっぱ監視カメラの存在感って偉大だよなー」
「いやあ、セキュリティ云々と言うよりかはですね、あの「赤鬼&青鬼コンビ」のアジトとなればですよ? 常人ならば普通は怖くて近寄りませんっすけどね(汗)」
「あーそれだわ、進っちー(笑)。目の付け所が進っちだわー(笑)。てかさ、もしもそんな不届き者が現れたのならばよー。絶対に見つけ出してボコボコにするまでだけどなー(笑)」
「ふふっ、誠に僭越ながら、綾小路財閥の総力を挙げて、その悪者さんをひっ捕らえるだけですよね♪」
「んまあ、そうなりますっすよね……くわばらくわばらおそろしや……」
うーん……しかしまあ、やっぱり僕の想い描いていたヤンキーの「溜まり場」ってのとは、この感じではないとつくづく思う僕なのであったとです……。
……とか言いつつも、この空間の居心地の良さに魅せられまして、結局僕はその日の放課後も件の「溜まり場」にてがっつり居座ってしまい、これまたこの上なくまったりとしておった所です。←NOW
≡ @I love sweets 5分前 【1件のコメント】 すっかり篭絡されてんじゃねーか! スリル&バイオレンスのハイスクールライフとやらはどうしたんでぇゴルァ!
▲ @blonde boy 3分前 【1件の返信】 ああ、もう牙を抜かれた獣とでも、もう、どうとでも呼んでおくれなさいまし。まったり日常ライフ最高でふ。デュヘヘ♪ 高評価ദ്ദി ˉ͈̀꒳ˉ͈́ )✧1
「つーかさー、響輝も進っちもー、このネイルチップ(つけ爪)ヤバいから見たってってばよー。めっちゃ可愛くねー?」
「むほほ、メタクソ嬉しそうっすね蘭丸先輩。そうやって蘭丸先輩が自身の十指を見詰めてウットリ笑顔でおりますれば、僕にもハッピーが伝染してニコニコ・リコイルになっちゃうってなもんしゅ。でもですね、確かにキラキラと眩いんすが、僕からすると、今朝から蘭丸先輩の手の指がどういった具合に変わっただとか、全くもって区別がつかないんすけれども。一体何が違うと言うんですかいの?」
「ふふっ、ネイルアート、或いは爪自体に興味のある男子は女子ほど多くはありませんものね。ですが、実は意外と女性は男性の手を見ているものなのですよ。その際に手が綺麗な男性と言うのは好感度がグッと上がります。ですので、アピールポイントとしてはかなり魅力に溢れた箇所と言えますね」
「そうだぞー、進っちー。お顔のお手入れや体つきの改造も大事なんだけどさー、まずは進っちも清潔感があって艶やかな御手てを目指すべきだなー。きちんとハンドケアが施されるている美麗ハンドの持ち主は、いずれの日にかモテ×2な華やか人生が訪れちゃうんだぜー」
「ほへぇ~、それマジっすかぁ。こいつはまる得情報を聞けてラッキーっす。今日からは手元も注意を払って生きて行く所存っす。ついでに申しますと、僕は便所の後には頑なに手を洗わない派の人間なんすけど、これからは必ず洗浄いたすっす」
「うっへぇ、きったねぇなー進っちよー(笑)。でもまあ、うむ×2ー、とりま、これからのお手洗い後は、指紋が消え去るくらい漱
「うっす! 恐らくは只の握手の事なのに、いの一番に卑猥な事を連想しちまったのは、僕の心がトコトン薄汚れているせいっすよね。デュフフww」
「ふふっ、そうしますと、昨日の内に敷島宏先輩にお頼み申していた例のブツが、早々に完成したと言う事なのですよね、蘭丸?」
「おう×2ー、その通りやでー。大正解やわ、響輝ー。わずか一日で作り上げてまうなんざ、流石の宏っちパイセンやでー」
「ふふっ、蘭丸の言葉が思わず関西弁に置き換えられてしまうくらいには、とても上機嫌なのは理解致しましたよ」
「ふうむう……ええっとですね、すみません。僕には何が何やら、ちんぷんかんぷんなんですけんども……蘭丸先輩のご機嫌の理由を教えてプリーズキュアマックスハート♡」
「ふふーん、しょうがない欲しがり屋さんさんだねぇ、進っちはさー。あのね、実は先述した通りに、昨日の夜に急遽特注したにも関わらずだよー、宏
「ぬぅ? てかそのネーミングってば、ほぼほぼ、漫画・H〇NTER×HU〇TERのヒ〇カの念〇力じゃないっすか。その宏っち先輩とやらは、集〇社からちゃんと叱られちまえば良いと思うのっす」
「ふふっ、ガムの様にくっつき、ゴムのように伸縮しますので、指先にもぴたりとフィットするネイルチップですね。そうしますと、不意な事で外れてしまったり、それによって紛失する心配もないと言う訳ですよね。いやはや、これはよく考えられたアイテムですよ。ともあれ、これで全盛期の蘭丸のパンチ力が復活と相成った訳ですね。真にもって有難い事ですよ」
「おおっと、そだ×2そうよー。この【伸縮自在の爪
「ふふっ、確かに私も足の爪を気にしすぎるあまり、ついつい力加減を制御しておりましたからね。この事も喧嘩相手を一撃で仕留められない要因の一つでしたよ。そう言う訳ですので、私の方からも宏
「だよなー。いやマジに良かったなー響輝ー。これでキックが多い日も安心で、打ち漏らしや照射漏れも無しだなー(笑)」
「ふふっ、それって……いえ、何でもありません。……ふふっ、そうですね(*^_^*)」←色々ツッコもうかと一瞬だけ思ったが、やっぱり面倒臭くなってやめた人の作り笑い
「……んんっとですな、ちょいと横から失礼いたしますっすよ。握りこぶしに関して提言っす。それって爪を伸ばさなければ丸まる解決なのでは?」
「んあーあー、進っちはちっとも乙女心が分かっとらんのねー。不届き千万じゃな。んまあ、そんなんじゃ一生童貞ですぞいー」
「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ! いや童貞だけれども。あと乙女な心とな?? ここは勢いに任せてはっきりと言わせてもらいますが、先輩方は乙女ではないん」
「ふふっ、そこは軽くスルーをしといて下さいましな、進さん。昨今はこの部分を物見遊山で掘り下げますと、世間的に大火傷を負う事にもなり兼ねませんよ♪」
「ふひひwサーセンww 以後気を付けるっすぅ。あと、もしくはですよん? ちょいと風の噂で聞いた話なのですが、今はネイルシールっつー便利アイテムも存在するそうで。それならば、その手軽なシールとやらで良くないっすか?」
「はぁー〜〜〜(クソデカため息)。んまあー、確かにネイルシールってのはさー、初心者向けセルフネイル(ネイルサロンには行かず自分でネイルアートを施すこと)の選択肢の一つではあるんだけどねー。あのねぇ、進っちよー。例えばタトゥーを入れた人に、それってシールで良くないですか? ってな発言をしたらブチ切れられるっしょ? まー×2、つまりはねー、「それってあなたの感想ですよね?」を生み出した論破王ひろ〇き氏さえも論破しちゃう威力のキラーフレーズってことなんよー」
「……んんっとぉ?? ……なる……ほど??」
「ふふっ、進さんがとても困惑されたお顔をしていらっしゃいますよ蘭丸。もう少し分かり易く喩えて差し上げないと。そうですね、例えばビックリ〇ンシールなる物があると思いますが、アレを何処かに貼ったりして遊んだりするよりも、大切に保管してコレクションしていた方が、後々に価値が出た際に高額取引される可能性が高いのですよ? ふふっ、つまりはですね、「ビックリマ〇シールの複製品であるニセビックリマン〇ール」のロゴマークには「〇ッテ」ではなく「ロ〇チ」と表記されていた~、ということなのですよ」
「はあ? んもう、増々もって余計にわけワカメ昆布&メカブにヒジキっすよ。へえ×2、もう面倒なんで、その路線軸でイイっす。僕が悪うござんしたっすわ。てか、それよりも気になっている事なんすけどね、先日よりお名前だけはチラリと聞いておりまする、その宏っち先輩ってのは、どこのどなた様なのですっす?」
「ふふっ、宏っち先輩とは敷島
「それなー。まあ、進っちには、ここの「溜まり場」に宏っち先輩が実際に現れた時に改めて紹介すっからよー。ちなみに宏っち先輩が所属する部活動は発明部(部員は敷島宏一名のみ)だから、この付け爪みたく、ウチらの要望するアイテムなんかを快く作ったりしてくれてんだよねー。や、マジで感謝☆ガチお世話になってまーす☆」
「ほう×2、その様なウキウキ気分な蘭丸先輩の話を拝聴する限り、何だかとても親切で義理がたい人物像をイメージしてしまうっす」
「いや×2ー、それがそうでもないんよなー。基本根暗だし、イカれた変態の変わり者だから、あんましキラキラした先輩像を期待せぬようにー(笑)」
「えぇ……(困惑)……とても助けられているご様子な口振りでしたのに、酷い言われようっすな……ふむう、もちのろん、お会いした事はないっすけれど、何やら宏っち先輩が気の毒になってきちまったっす……」
「ふふっ、大丈夫ですよ、進さん。その程度で凹む様なメンタルの持ち主ならば、こちらの「溜まり場」へなど来ませんでしょうし、ましてや私達とお付き合いなぞ御免被りたいでしょうからね」
「それなー響輝ー。マジで違ぇーねーやー(笑)」
蘭丸先輩と響輝先輩が楽しそうに笑いながら、そうあっさりと仰ってはいましたけれども、少し間をおいて、確かにそうだよなと著しく納得する僕なのでありましたのよん。←オイ(笑)
この様な感じの下らなき話題でダラダラと駄弁っておりましたらば、あるタイミングで「メロディーチャイムNO.1 ニ長調 作品17「大盛況」」←(これ、ファミ〇入店音の正式な曲名なw)が鳴り響きます。って事はだよ、この「溜まり場」に来訪者ありのお知らせなのねん。
そうっす。ここな「溜まり場」に入店(仮)してきたその御方は、見事な迄のスキンヘッドっつー厳つい見た目の御仁だったのです。そして、それより何より目を引いたのは、その顔面に施されたメイクでありマッスル。何とまあ、目元周辺と唇を紅色で強調した狐メイクで御座いますですわよ。更には振袖風に仕立て上げた「テク校」改造制服を着こなしておる出で立ちなのでありましゅるのよ、おったまげ。
それとですね、このほのかに香ってくるかほりは、香水などでは無く白粉
ほむ×2、毎年夏休みには祖父母のいる田舎に一家で帰省しておりますもので、今から会えるのが楽しみっすわ。早く来い来い夏休み~♪ 【映画ドラ〇もん すすむの夏休み篇】 乞うご期待なのん☆←気でもくるったのかーっ◎
とまあ、そげな和装スキンヘッドさんですけれども、めちゃくちゃ眉間にしわを寄せてからの~→一転して弾けるスマイルでの第一声はと言いますれば、「いやあぁ~ん、蘭
うわあお。女性物の着物風改造制服を着用している時点で、かなりお察しはしていたのだけれども、この人ってばゴリゴリのオネエキャラクターだったですだよ。うぬん。さしずめ、首から上の強烈な強面と声とのギャップは、安〇大サーカス・ク〇ちゃんの、初期の頃のつかみネタを彷彿とさせる事は間違いないっす。
そうして、ここで唐突にそれなるスキンヘッドオネエ様に、真っ先に僕は目を付けられる形であられるますっす。
「あらやだぁ~ん、そこなハイカラ・ゴールデンヘアーボーイのアナタぁ~ん。甚だしく「素質」が有りまくりのオーラが隠しきれてなくってぇ~ん、それこそ「素質」がだだ洩れ大氾濫な有り様じゃないのさぁ~ん」
「ほへへ? そ、「素質」?? この僕の「素質」っすか??? それって一体何の「素質」を備えておるんでござんしょう???」
「いやあねぇ~ん、アタシが言い放つ「素質」と言えばぁ~ん、オネエの「素質」の事に決まっているじゃないのよぉ~ん」
「えぇ……(超困惑)そげんこつな「素質」がこの僕にあるって言うんですかい? まさしく外見からして、こげんにも男の中の男ってなビジュアルでバッチシ決め込んじゃっておるのにですっすか?」
「あぁ~ん、そんな外面だけちょこ×2っと変えた所でぇ~ん、アタシみたいなモノホンには本質を見抜く真眼でバレバレなのよぉ~ん。おそらくはだけれどぉ~ん、アナタってば常日頃からぁ~ん、ちょい×2心の中でぇ~ん、オネエ言葉なんぞを織り交ぜたりしちゃってぇ~ん、ツッコミとかを入れていたりするんじゃないのかしらぁ~ん?」
「プヘェ! 心の臓がびっくりドンキーっす! ドンキーコ〇グ&驚安の殿堂 ドン・キ〇ーテは、ハンバーグのお店とはてんで関係あれへんからの! なんぼのもんじゃい!」
「ホラ×2ぁ~ん、ビンゴだわぁ~ん。どんだけぇ~ん♪ それにアナタってばさぁ~ん? 「赤鬼&青鬼コンビ」を大好き過ぎるくらいにぃ~ん、勁烈
「プヘェ! ドキドキドキリのドキンちゃんっす! それいけ! ばいきん〇んっすな!! うぬぬ……確かにバッキバキの武闘派であった頃の先輩方お二人も素敵っすけれども、現在のギャル系ファッションに身も心も染まりきった、むちゃかわピンク&ライトブルーDXの先輩方も、これまた捨て難い魅力に溢れててイイんすよね! それに何より、僕的神ゲーである「どきハト」の人気ツートップヒロインに、お二人共クリソツですしおすし!」
「おー×2、流石は分かっとるのー進っちー♪ この、なんか小さくて金キラかわいいやつめぇ♡」
「ふふっ、そうですね。略してちいきん(漂う下ネタ臭w)と言った所でしょうか♪」
「わ、わァ~(イッ)! いきなり僕に全力で抱き付かんで下さいよ蘭丸先輩~(赤面)! それとですね、どさくさ紛れに、しれっと僕に対して顎クイをかまさねぇで下さいよ響輝先輩~(更に紅潮)!」
「いやぁ~ん、このパツキン坊やってばさぁ~ん、進
へんじがない。ただの はにかみ のようだ。←何よりもかによりも、「赤鬼&青鬼コンビ」に物理的に体に触れられ絡まれて、今はそれどころじゃないよの図
「あぁん、そうだわぁ~ん。それだったらばアタシから一つ提案よぉ~ん。今から進ちんの事をきっちり本来の姿に変身させてあげちゃうって言うのはどうかしらねぇ~ん? バチバチに素晴らしくてぇ~ん、ガッポリ綺麗な女装子に仕立て上げて差し上げちゃうんだからねぇ~ん。そうしたらばさぁ~ん、自らの美しさに卒倒した挙句の果てにぃ~ん、強制的にお射精までしちゃうこと請け合いよぉ~ん」
「あらやだぁ~ん、そんなド直球でお射精だとかぁ~ん、ただひたすらにお下劣ですことですわよぉ~ん……はは、ええとですね、冗談はさておいてっすね、んまあ、前向きに検討いたしとう存じますっすぅ~ん(笑)……」
僕がそう答えるや否や、松本栗栖さんは目にも留まらぬ早業で、この僕にゴシック・アンド・ロリータメイクと女装を施すのでありましたっす。この間、僕的体感では僅か30秒の出来事であったっす。Q. しかし何故にゴスロリなのでしょうか? A. 知るかバカうどん。しかも、僕が松本さんから差し出された手鏡を見て出た一言目は、まさかの「綺麗……これが僕すか?」であったそうなっす。
「うふふぅ~ん、こちら側の世界へ……いえ、アタシ達の世界へようこそなのよぉ~ん。新人女装子の進ち~ん♡ゲイだけに熱烈大
そう言い終えたのち、松本さんは僕に向かって濃厚なウインク&投げキッスをブチかますのでした。その動向には、思わず頬を染めちゃう僕なのでありましたのだわぁ~ん。……って、なんでやねぇ~ん(笑)。
「おー×2、今日も猛烈にかっ飛ばしちゃってんねーク
「あぁ~ん、その点は何度も答えてあげているでしょうにぃ~ん。ほらほらぁ~ん、よぉ~く御覧なさいなぁ~ん。ここな襟元にきっちりと校章が付いちゃっているでしょ~ん。だからぁ~ん、こいつはれっきとした「テク校」の制服なのよぉ~ん。なので注意してくる奴らが校長だろうが理事長であろうがぁ~ん、これっぽっちもとやかく言われる筋合いはないのだわぁ~ん。やん、焦らないのぉ~ん。あとでゆっくりとスクショタイムを設けてあげるからぁ~ん、ビューティフルに撮ってよねぇ~ん♡」
「ふふっ、いつも通りのごり押し屁理屈で感服ですね。相手を煙に巻くその話術ですが、我々も勉強になっておりますよ」
「いやぁ~ん、こんな屋上に「溜まり場」なんつーもんを自分勝手におっ建てちゃってるぅ~ん、この中で一番恐ロシアなピンコ立ち響輝ちんには言われたくないわよねぇ~ん」
「ふふっ、これは×2、手厳しいお言葉を有難う御座います。それにしても毎度のごとく感嘆しておりますが、栗栖さんのバッチリ狐メイクは卓越していますね。その出来栄えならば、代々の風習により、全校生徒が「地雷メイク」や「量産型メイク」を強いられる「私立精神健康
「いやぁ~ん、響輝ちんったらぁ~ん、お上手ねぇ~ん。そうねぇ~ん、アタシだってぇ~ん、本当は「セイ女」に入校したかったのだけれどもぉ~ん、そこで性別の障壁が立ちはだかっちゃってさぁ~ん、「セイ女」に通うってな夢は叶わなかったからねぇ~ん。うっふぅ~ん、アタシってばさぁ~ん、その事がよっぽど悔しかったみたいなのよねぇ~ん。だからこの狐メイクはさぁ~ん、その時の無念さの名残だったりするのよぉ~ん。そうねぇ~ん、「セイ女」関連のエピソードはぁ~ん、いつか又機会があればさぁ~ん、じっくりとお話しをしてあげるからヨロピクなのねぇ~ん♡」
ほむ×2、なるほどね。あの特殊なメーキャップにはその様な悲しき過去の裏話があったのねん。うぬ、そうだな。松本さんの様なジェンダーによる悲劇を再び生まないためにも、一刻も早くに世の中が改善される事を願うばかりでありんすよな。かしこ
「それはそうとしてさー、クリちゃんっちが「溜まり場」に来たっつー事はよー、十中八九、クラブ活動のお手伝いっしょー?」
「いやぁ~ん、そうなのよぉ~ん。直前になって急に部員が病気欠勤になっちゃってさぁ~ん。だから蘭丸ちん&響輝ちんのお二人にぃ~ん、今から急遽出動をお願い出来ちゃわないかしらねぇ~ん?」
「まあ、ウチらも忙しいっちゃ忙しいんだけどさー、クリちゃんっちの頼みとあれば断れねぇよなーって感じかなー」
「ふふっ、嘘はいけませんよ蘭丸。勿論宜しいですよ栗栖さん。本当は二人ともに暇を持て余しておりましたので」
「あらぁ~ん、ならグッドタイミングだった訳なのねぇ~ん。良かったわぁ~ん。んじゃあ、早速で悪いんだけれどもぉ~ん、アタシんトコの部室にまで大至急移動してもらっちゃおうかしらねぇ~ん」
なるほ。要するにだね、松本さんが所属する部活動で欠員が出ちまったもんで、助っ人要員として「赤鬼&青鬼コンビ」が任務遂行と相成る訳なのですな。よっしゃい! 先輩方の又違った一面の勇姿が拝める大チャンス到来だぜぁ!!
「いやあ、それにしても意外ですっすよねぃ。お二人が部活動のピンチヒッターってな物まで請け負っていらっしゃるとは。所で何の部活なんすか?」
「ふふっ、百聞は一見にしかずです。進さんもご一緒に参りましょうよ♪」
「そうよぉ~ん。進ちんにも折角メイク&女装を強行で仕込んじゃったのだしぃ~ん、進ちんには別なるポジションでアシストを御願いしちゃう予定だからねぇ~ん。がんばるんばで駆け抜けちゃってよねぇ~ん」
「え? マジすか。こりゃまいったっすね。文科系ならまだしもっすが、もしも運動系だった場合ですと、僕ってばそんなに得意じゃないっすよ?」
「まあ×2ー、取り合えずクリちゃんっちの部室に向かうべさー。話はそれからよー」
そんな訳で、僕らは割かし急ぎ足にて部室棟にまで移動し、そこで専用のユニホームに着替えさせられるのであったっす。あっ、皆まで言わなくて良いっすよ。ちゃあんと空気を読んで、僕だけは外の廊下に出てお着替えしたっすから。だもんでー「赤鬼&青鬼コンビ」のお二人がお届けする「ドキドキトゥンクハート」なセクシー・シーンはお預けでーす。どうあがいても見られませーん。はい残念でしたー。んまあ、蘭丸&響輝先輩がどの様な下着を身に着けていたとかは、お前らの唯一の取り柄である妄想力を遺憾なく発揮して、脳内補完でもしとけや、バーカwww ←おーい、頼むからもう誰かこいつを殺してくれー(#^ω^)
……んまあ、それはともあれ、何てこったい。何とまあ、僕と蘭丸先輩&響輝先輩は、各々が煌びやかなキャバドレスにお召し替えざんすのよ。
※キャバドレスというのは、その名が示すとおり、キャバクラで着用されているドレスのことを言います。キャバドレスは露出が多く、ボディーラインを強調するセクシーさを求めたデザインがほとんどで、色も鮮やかなものが多く、見る人を誘惑するようなイメージに仕上がっています。←参考文献:キャバドレス・ドレス通販サイト「LaLaTulle
そうして松本さん曰く、どうやらこの僕の担当ポジは新人キャストってな役回りらしいのですっす。んあ? なんそれ? ちな、松本さんは本日既に着衣していた制服が必要以上に豪華絢爛な御召し物だった為に、今回は衣装チェンジはしないそうっす。プチ丸得情報でした。←どこの誰が得する情報だよ
むふっ♡それにしても、「赤鬼&青鬼コンビ」は何を着ても似合いますっすな。しかも此度
……ってな事で、同じ更衣室(松本さんの部室)で衣裳替えをした我々ですけれども、ここで僕はとんでもなく気になる事の壁にぶち当たる事になったんでやんす。そう、それは、それこそ厠
「えー、こんな時に迄そんな事を考えちゃっているとか、やっぱ進っちって欲望の権化みてーな野郎だなー(笑)。やーい、えっちぃー(笑)」
「ぷへぇ! 心の声が激しく放出されていたみたいっすね! 内容が内容なだけにマジで恥ずかちいーっすぅ! (照れ)」
「ふふっ、ですが、その点は誰しもが疑念を抱いている事でしょうからね。これは仕方がない事柄ですよ蘭丸♪」
「いやぁ~ん、アタシらのプライベートなそこんトコロわぁ~ん、遥かな昔にまことしやかに囁かれていた『アイドルはトイレに行かない』ってな都市伝説的にうやむやにしておいて欲しいわよねぇ~ん♡うっふぅ~ん、信じるか信じないかはあなた次第よぉ~ん♡ダンダダン(効果音)♡」
「あっ、松本さんに関しては、僕的にはどっちでも良いんで大丈夫です。萎えるぜ」
「いやぁ~ん、進ちんも結構言うよねぇ~ん。けれどもアタシも、ただ今の発言でちょっくりだけムカついちゃったからさぁ~ん、蘭丸ちん&響輝ちんに代わって正解を答えてあげようとは思っていたのだけれどもぉ~ん、もう教えてあげないのだわぁ~ん。はい、もうこの話題は終了のお知らせよぉ~ん。どんだけぇ~ん♪」
「はっはー(笑)、こりゃあ残念だったな進っちー(笑)。んじゃまー、そう言う事で、クリちゃんっちの絶大なる決定権により終わりなー(笑)」
「ふふっ、そうですね。聊
ぐおおっ、クソったれめがぁ! 心なしかセクシー関係だと、いっつもこんなパターンばっかりやがなぁーーー!!!!! 斯様なもんでモヤモヤが晴れないものっすから、またもや、きっと今日から気になって夜しか眠れないだろうぜ、クソが! ←クソとか、そんな口汚い言葉を使っちゃいけませんよクソが(笑)
……そげな幾つかのミステリーをわずかに抱えつつも、松本さんの部室から、更に僕ら一行はとある空き教室へと移動しますっす。すると、そこには僕らと同じく、華やかなキャバドレス衣装を纏った十数名の女子らが待機していたのでありまするっすよ。あらあらまあまあ、ご丁寧なことに室内の内装には、非日常を味わえる工夫が種種凝らされておりますわね、おほほ。例を挙げますと、エントランスにはゴージャスなシャンデリアを据え付け、ルームの各所には高級感+清潔感のある家具(レザーのスツールやソファー席等等)&こだわりの暖色系照明を配置して、床にはラグジュアリーなカーペットが敷かれたりしていますことよ、あらあらうふふ。
「さあ×2~、みなさぁ~ん、放課後からは「テク校」内外の生徒さんと先生方が来られるからぁ~ん、今夜も気合を入れてイっちゃうわよぉ~ん。それとぉ~ん、本日は部員に二名ほど病欠が出ちゃったからさぁ~ん、例によって蘭丸ちん&響輝ちんに来てもらっちゃったわよぉ~ん♪」
「おー×2、ってな感じだからよー、ご紹介にあずかりまくりのウチらでーす。つー事だからさー、今日も今日とてよろしくなー」
「ふふっ、宜しくお願い致します。今宵も稼ぎまくりましょうね♪」
お二人がこなれた様子で軽く挨拶を終えますると、女子達が各々「キャー☆(過半数の声)」「やっぱかわよ☆」「ヤッバ美人過ぎ☆」「いやブスじゃん☆」「あんま調子乗んなし☆」「あたしらのが全然可愛いし☆」「つかオカマやん☆」等々の黄色い声援と共に拍手を送られます。ふうむ。とりま、「赤鬼&青鬼コンビ」は女子人気も上々だと言う事が知れて安心しましたぞい。←後半のアンチボイスはブロック機能をONにしている為に聞えていません
それに伴ってですね、あい×2、なるほろ×2ね。大体理解してきましたぞっと。
「あぁ~ん、それからこちらの金髪キラキラちゃんは進ちんって言う子なのねぇ~ん。彼女も新人キャストとしてぇ~ん、今日は試験的に働いてもらうからピクヨロねぇ~ん。んじゃまぁ~、本日もはりきってボロ儲けしちゃいましょうぬぇ~ん♪」
松本さんがそう仰りながら右腕を天に突き上げますと、部員(笑)全員が「えいえいおー」と掛け声を放ち、再びそれぞれが準備に取り掛かり始めるのですっす。
さてと。そろそろツッコんでもよろしいかしらねん。そいでは、ススム、行きまーす!
「どう見てもこれ、キャバクラ経営じゃねーか! あっ、補足致しますと、キャバクラとは、キャバ嬢と呼ばれる女性が客席に付き接待を行う飲食店の事っす。料金は時間制で、常時接待を行う風俗営業(接待飲食店)であるっす。うす。ウィキからまんまコピペっす」
「うふふぅ~ん、屋号は何と×2「桃源郷
「ぬおお、そんなん知らんがな! ……と、バッサリ切り捨てたい所ではありまっするっすが、かく言うこの僕も地〇楽とらん〇1/2は大好きな作品なもんで邪険にはできまいよ。それよりもですな、自分が好きだからと言って、創作物の固有名詞を出し過ぎるのはいかがなものかと。しかもそれが一切面白くもなく、ただただ不快なパロディであった場合ですと、ファン達から痛烈なるヘイトを買う事になりますからしての。であるからしてまあ、僕もその「桃源郷」ってな店舗名の選択は大英断だったと思うっすよ!」
「ああ~ん、アタシってばさぁ~ん、ドドドのド正論を進ちんにぶち込まれちゃってぇ~ん、ぐうの音も出ないただのおハゲになり下がっちゃうのだわよぉ~ん。だから進ちんにはさぁ~ん、これでもかって言うくらいのぉ~ん、濃厚なディープキスをぶっカマしちゃう訳なのよねぇ~ん♡カマだけにぃ~ん♡」
うい。てなもんで、二人は幸せなキスをして終了っす。
「いや、なんでそうなるっすか! つうか、部活動でお店の運営って、何がどうなっちゃって、そうなったんだヨヨヨのヨ太郎だヨヨヨヨヨーン!!!」
「あぁ~ん、キャバクラって言葉の意味はねぇ~ん、キャバレー・クラブの略称なのよぉ~ん。だからさぁ~ん、飽くまで学校内のクラブ活動って事で問題は無いのよねぇ~ん。そいでさぁ~ん、もうお気付きだとは思うのだけれどもねぇ~ん、アタシがオーナー兼店長……おおっと、失言だわねぇ~ん……コホン、改めましてぇ~ん、アタシがこの部の部長さんなのよぉ~ん」
「はぁ、そっすか。コリャもう完全にキャバクラをやっていると認めた様なもんじゃねぇっすかよ」
「いやぁ~ん、どんだけぇ~ん♪」
「やれやれ、困った時はそのパワーワードさえ出しておけば、何でもかんでも許されると思ってないっすかよ、オイ。とは言え、とりま僕も言っとくか。うえぇ~い、どんだけぇ~ん♪」
「いやぁ~ん、どんだけぇ~ん♪♪♪(声量三倍増し)」
以上、僕と松本栗栖さんによるクソつまんねえコントを現場からお伝えしやした。ぷへぇ、スタジオにお返ししやす。
「うっふぅ~ん、いつもは女子部員だけでお店を回しているのだけれどもねぇ~ん、今日みたく偶に人手が足らない時なんかはさぁ~ん、蘭丸ちんと響輝ちんに臨時でヘルプに入ってもらっちゃっているのよぉ~ん」
「あははー、ウチらは単純に面白くて楽しいから付き合っているだけなんだけどなー。それに日給もたんまりくれるしよー。普通に割の良いバイト感覚なんよねー」
「ふふっ、特に金銭面に関しては、ブッチギリのどんぶり勘定なこの蘭丸に、お金の重要性を説く良い機会でもあるのですよ。ふふっ、更に言ってしまうと、まともなアルバイトは蘭丸には務まりませんからね」
「うふふ~ん、だって蘭丸ちんったらさぁ~ん、すぐに同僚やら上司やらと喧嘩からの大乱闘ス〇ッシュブラザーズになっちゃってぇ~ん、たちまちのうちにクビになっちゃうものねぇ~ん(笑)」
「あははー、よせやいー、照れるぜー」
その刹那、僕と響輝先輩と松本さんによる、テンプレの「いやいや、1ナノミリメートルも褒めてないですよ」ってなトリプルツッコミがクリティカルヒットです。
そうこうしておりますと、まずは放課後の部活動や業務を終えた「テク校」の生徒&教師陣が、続々とお客様として入店して来たのですっす。そうなると、にわかに忙しくなってきたのですぞぞタウンはファッション通販サイト。いらっしゃいませ、こんばんは、はいよろこんで。
言わずと知れてっすが、この僕も新人キャバ嬢兼キャバクラボーイ(人手不足の為に。役割は主に雑用っす)として奔走するっす。あっ、もちろんお酒は二十歳になってからっすからね。ですからして生徒諸君にはソフトドリンクを提供っすよ。それとは真逆に、教師ら大人にはお酒をガンガンに飲ましてベロンベロンにし、会計時はその法外な金額に酒の酔いも醒めてビックリ仰天なのよってなスタイルの明朗会計ですっす。
いやはや、それにしてもですよ、元々の「桃源郷」フロアレディ(部員
そうして、いよいよお店が繁忙期を迎えてきたなってなタイミングにて、厄介な珍客が乱入してきやがったんっすよ、これが。
≪Here comes a new challenger!≫ #格ゲー#STREET FI〇HTER#新作#おもろすぎ#売れすぎ#エロすぎ#コレよりシコい奴に会いに行く
あいよ、案の定ですっすが、その予想外のハプニングに、生徒キャバ嬢(笑)や生徒&教員お客様(笑)界隈は一瞬で騒然となりやがりますっす。
「ウラァ! あーしの名前は一年桃組の麻宮
まあ、とても恐ろしいったらありゃしないですわね。この地は大都会・花のお江戸区域
ふむふむ、ともあれ、つー事はだね、彼女も「テク校」の制服選択で、旧服のセーラー服をセレクトした訳だわいな。言うなれば、麻宮ちゃんのセーラー服っちゅう事よ。うぬん。例によって、引き続き、明〇ちゃんのセーラー服、推して参る。おうよ。好きなもんは好きだからしょうがねぇしよ。許してくんな。【まとめ】→ってなもんで、そんな麻宮さんの風貌にバッチバチのシンパシーを感じている僕は、彼女の事を著しくリスペクトしていますのよ。
そう、実はここ「桃源郷」の営業が始まる少し前にですな、僕が松本さんから聞いた話をしておこうと思う。松本さんが蘭丸先輩と響輝先輩にサポートを頼んでいる本当の理由はと言うとですね、ごく稀に今回の様な暴力沙汰系のトラブルが起きた際の用心棒であるそうな。そんで松本さん曰く、「あぁ~ん、揉め事になっちゃうとさぁ~ん、アタシってばさぁ~ん、その時に相手を死なせない自信がないのよねぇ~ん。いやぁ~ん、どんだけぇ~ん♪」……だそうですわ。こわや、こわや。クリス様は人殺しをなさる気じゃ。
それのみか、下手をすれば喧嘩の実力だけで言えば、松本さんは「赤鬼&青鬼コンビ」よりも強いかもねと、蘭丸先輩&響輝先輩も仰っておられた次第です。……とか言う割にはですね、松本さん自身は暴力や争いが最も嫌いなジャンルなんですってよ。えー、ホンマかいなー(笑)。
んまあ、そんな事よりもだね、ここは新人キャバ嬢であるこの僕がだよ? 今現在起こってしまったこの諍
うっし! そうと分かれば即行動よ。思い立ったが吉日DAY、麻宮さんにお声がけさせていただきますワッフル。
「ちょちょいとちょっと、そこな土佐弁訛
僕がそこまでくっちゃべった時点で「クソチビ女装男はすっこんじょきや! 言うちょくけんど、アンタのその恰好らあ、ひとっつも似合ちゃあせんきね! しょうブサイクちや!」との罵声を浴びせられちまいましたよ。
あはん、僕ショック。もう立ち直れないかもしんない。なんて思う間もなく次の瞬間、麻宮さんの「ウラァ!」との掛け声の後に、僕は顔面に何かの衝撃を受け、大量の鼻血が大噴火でありマッシュルーム。きゃーん、デジャヴー、ハナヂブー。←言うてる場合か(笑)。たはは、しかし、やっぱ男だってバレてたんすね。のみならず、綺麗×2って仰ってくれていたのは、蘭丸先輩&響輝先輩&松本さんの優しさだったンすねすねすねねねねね(涙)……。
そんな僕が鼻を抑えながらも麻宮さんの方向を見てみますと、彼女の手には合金製ヨーヨーのようなものが握られている。うわーい、武器までレトロなんだぉ。てかハンタのキ〇アやん。
「おー×2、なんだなんだよー、どうしたよー、揉め事かー? 何のお騒ぎよー」
「ふふっ。何だか大変な事になっているみたいですよ、蘭丸」
ここで、少し休憩で控室にて待機していた蘭丸先輩と響輝先輩が、騒動を聞きつけてメインフロアにご帰還なさった形っす。
「おおっと、ついに現れよったちや「赤鬼&青鬼コンビ」めがよぉ! ったく、げに何ながであんたらぁはよぉ! マジにチャラい格好になり下がりやがってからによ! まっことガチで頭がイカれたがかえ、ああクラァ!」
「ああんー? 何やらレトロな小娘っちが、ウチらに怒り心頭なご様子なんだけれども、お心当たりがあったりするかよ、響輝ー? ちな、面目ねぇ、ウチは全く憶えとらんわー(笑)」
「ふふっ、右に同じくですよ蘭丸。私も何のことやらさっぱり料理レシピです♪」
「チッ。まあ、ちっくと予想はしちょったけんど、やっぱしあんたらぁの記憶にあーしは一切残って無かったか。や、しょう腹が立ったし、げにまっこと頭にきたちや! まあ取り合えず、あーしと喧嘩で勝負しいや! そんじゃあ、行くきね!」
麻宮さんはそう怒声をあげたのち、ヨーヨーは胸ポケットにしまい込むと、ササっと拳にナックルダスターを装着するや否や、「赤鬼&青鬼コンビ」に問答無用で襲い掛かります。いや、ヨーヨーは使わんのかい。破壊力だと絶対的にヨーヨーの方が上だろうに。ソースは僕ぅ。
「あーしはよ、小学校の頃から趣味で漫画を描いて同人誌まで発行しちゅう生粋のヲタクやきね! その執筆力のおかげで、利き手の右手だけは鍛えられて力が有り余っちゅうきに! どんなもんぞね、あーしのパンチ力は!」
んまあ、くっちゃべりながらパンチを繰り出すなんて器用な御方ですこと。そして、聞いてもいないのにベラベラと良く喋りやがる♀ですこと(だが聞き手としては有難い)。しかもだよ、殴りかかっているその利き手とやらはしっかり左手でありますし、マジで意味が分からんですこと。君たち人間
しかし、相手は一方的に暴力で訴えてきくさりやがったスケバンとは言え女子であるからして、蘭丸先輩&響輝先輩も本気で攻撃は出来ず仕舞いっす(優しい先輩方もス・テ・キ♡)。麻宮さんの攻撃をスイスイと避け続けては、受け流す防戦一方な場面が続いているんすよ。
「おー×2、中々に速くていいパンチを持ってんじゃねーのよー。んまあ、ウチのパンチ力には到底及ばねーけどさー。もちっと筋力を鍛えねーと重いパンチは打てねーぞー(笑)」
「ふふっ、それに対して私には、するどいキックを繰り出してきていますね。そうですね、私のキック力には到底及びま――(発言内容が蘭丸とカブったので略)」
「はん! 手技の赤鬼に足技の青鬼言う情報はちゃんと調べちゅうき! ほんならよ、あーしの攻撃も各々の得意技に合わして放つがが、あんたらぁへの礼儀やいか! そう思うただけの事よえ!」
しかして、ついに「赤鬼&青鬼コンビ」は壁の端に追い詰められるっすが、その時点で何故か麻宮さんは突如泣き崩れてしまったんす。
「うあわーん……あーしはなぁ! こがなマンガ好きのヲタクやきよぉ! お察しの通り中学校の頃までは超絶陰キャやったがよえ! 更にはBLオタの腐女子やきね! どうで? 救いようがないろうがね! 笑うがやったら笑うたらええき! ……ううう、しくしくしくしくさんじゅうろくぅ……」
あんれまあ、何か涙ながらに語り出しちゃったい。しかもマスクから溢れ出るレベルの鼻水まで大量に噴出させちまって、真にもって汚ねえ絵面ですなオイ(笑)。そんな麻宮さんに、ご丁寧にもサーチライトを松本さんが照らし続ける演出付きである。いや、そんなんいらんねん。麻宮さんにブチ切れられるで(笑)。
そんな渦中の松本さんと僕はバッチリンコと目と目が合う訳なのだが、松本さんはウインクと共に中指を立てたんす。いや、やかましいわ。指も間違っとるし。
「それにあーしはよぉ! 「どきどきトゥンクハート」のGirl's Side(女性向け版)の大ファンでもあるがやきに!」
「なぬっ、それはまことっすか! 実は僕もあのゲームの大ファンなんすよ。その辺は今度じっくりコトコトと煮込んで語り合いましょうっすよ。……と、ごめんなさいす。続きどうぞっす」
「かくかくしかじかながよえー」
ふむ×2&ほむ×2。ええっと、麻宮さんの謎言語を要約致しますとですな、中学校の頃に「ヤバ校」の不良から絡まれている所を、「赤鬼&青鬼コンビ」に助けられた過去があり、お二人に憧れて「テク校」に入学したそうっす。その際に脱陰キャを果たしてヤンキーファッションに身を包んだと。ですが、高校で見た蘭丸先輩&響輝先輩の変わり果てた姿にショックを受け、本日の様な暴挙に出てしまったってな事ですの。はららん? どっかで聞いた様なお話ですことよん(笑)。
そう思った瞬間に僕の体は反射的に動いたんす。そう、僕は疾風の如く麻宮さんの傍らまで近寄りまして、ついつい愛を囁きます……いや冗談っす。普通に話し掛けただけっす。うっす。
「ちょいと、すいませんっす。あのねぇ麻宮さん。実は僕も全く似たようなシチュエーションで「赤鬼&青鬼コンビ」のお二人に助けられて、その後にお二人の変貌ぶりに驚かされた被害者の一人なんすよ」
「……グスン……そ、そりゃホンマかえ? ……そっか、アンタもそうやったがや……お互いおおごとやったねえ……」
「はいなっす。それはそうと、取り合えず噴き出した涙と鼻水でべちょべちょな麻宮さんの顔面をば、僕のマイハンカチーフにて拭いなっせよ。はい、どうぞっす」
「……クスン……ああ、すまんねえ……おおきに、ありがとう……お顔ふきふきピカピカ気持ちえいー☆……こうやろ?」
「ちょっと何言ってるかわかんないっすけど、今はそれどころじゃないんで、その答えが正解でOKっす。ちなみにっすが、僕も無印版の「どきどきトゥンクハート」の大ファンだったりしますんす」
「ほへー、そうながや! こら奇遇やねー! 趣味も合致するし、アンタとは気が合いそうな予感がするちや。さっきはヨーヨーの武器で殺害してしもうてごめんで」
「いや、大丈夫っす。もしもさっきので死んでいたのなら、今こうして喋っている僕は幽霊かお化けかって話っす。それはさておきっすね、ここで提案なんすが、取り合えずこの僕と同盟を結ぶって事で、今日の所は落ち着きませんすか?」
「むん? なんぜ? その同盟ゆうがわよ?」
「ういっす。実はっすね、僕自信も「赤鬼&青鬼コンビ」を全盛期の硬派なヤンキー姿で推すのか、もしくは「どきハト」のめちゃかわメロいヒロイン似で推すのかで悩んでおるんすよ」
「そう、それよえ。そこはあーしももむっちゃ考えよった所ながやき。あーしも無印版の「どきハト」はプレイ済みやけんど、あの作品の人気ナンバーワン&ナンバーツーヒロインって、こじゃんと可愛いきね~。アレとクリソツらあ言う逸材を敢えてほかすがは、それはそれでゲームへの冒涜とも言えるきね。何より勿体ないちや。それやき、あーしも悩ましい所ながよえ」
「ええ×2。正に麻宮さんの仰る通りです。いや、流石は「どきハト」ファン、十二分に分かっていらっしゃる。ですからっすね、その様な葛藤を共に悩み、それでいてどういった未来へ導くのが正しいのかを、とっくりと考えて行こうってな同盟ってのは如何でしょうや~っちゅう話ですっす」
「おー、何かそれ、むっちゃええやいか。そがなんやったら、あーしも全力で乗っかるきに!」
んまあ、麻宮さんはどっちかと言うと、男らしいヤンキー然としたお二人の姿でBLをかまして欲しいってのが八割を占めておるらしく、そこは若干僕の意向とはすれ違いが生じておりまするのだがね。……ん? 何でそんな事が分かったのかって? や、分かるんだよ。ヲタク上級者ともなると「ニオイ」でな。だが僕は紳士だからな。今のこの場では内心に留めておき、沈黙を貫く事こそが、真の漢たる懐の深さっちゅうものなのだよん。んまあ、それよか、これ以上混乱を招くとめんどくせえしな(本音)。
さわさりながらこの熱い展開、創作物ではありがちな、敵の敵は味方です法則発動っすな。いーじゃん、いーじゃん、カッケーじゃん。ヲタク
あらよっと。ここで「赤鬼&青鬼コンビ」のお二人から割と衝撃的なツッコミが入ります。
「なー×2、二人して盛り上がっているトコ、ちょっと良いかー。あんなー、言いづらいけれどもー、ウチらって女装は幼少時の頃より嗜
「ふふっ、そうですね蘭丸。先程の蘭丸の発言に嘘偽りは全く御座いませんよ。小・中学校では表向きは一時的に止めていただけであって、プライベートではがっつり楽しんでいたのです。ですので、今の所は、少なくともこの高校生活で女装を止める事はないですね♪」
ここで松本さんが、室内の隅にあったグランドピアノが有る場所まで移動し、「ガーン!!!」と効果音を鳴らして下さいました。うい。僕と麻宮さんの心情代行サンクスっす。
【速報】だがしかし、ショックを受けている僕と麻宮さんを見て、響輝先輩が不憫に思ったのでしょうっすね。ここで朗報っす。
「ふふっ、あのヤンキーファッションに身を包んだ姿をカッコいいと言ってくれる後輩さんが二人も居たとは嬉しい限りですね。それならば、たまに気分が乗った時等は、以前のスタイルで登校するのも悪くはないかもねと思った次第ですが。どうですか? 蘭丸?」
「んー……んまあ、たまになら別にいいぜー。別にあのカッコもイヤって訳じゃなかったしよー」
ヤッフー、やったぜ、大勝利! ここで松本さんがピアノで再び「ガーン!!!」と効果音を鳴らして下さいます。いや、ここは何だか景気のいい曲を演奏するトコじゃねーんかよ。完全に選曲を間違ってんじゃねーか。もうええねん。うっせぇわ。
ついぞ数秒前まで、僕と麻宮さんは、はい無理ゲーです。はい詰んだ。と思っていたのですが、人生何があるか分かりませんね。逆転サヨナラホームランです。てか、よくよく考えてみるとですよ、何時もは「どきハト」のヒロインを拝めてですね、時には中学ヤンキー時代のお姿も拝見できるとあっちゃ、もうこれで僕&麻宮さん的にも問題は解決しているじゃないっすか。いやはや、めでたしめでたしっすわ。『憧れだった喧嘩最強の先輩コンビが、高校入学と同時にギャル系男の娘になっていた模様です』完
んまあ、残る問題としては、僕が蘭丸先輩と付き合うか、はたまた響輝先輩と付き合うかですっすよな←ん?
いや、目の前に自分が推している「どきハト」ヒロインが居るなら、そりゃ猛アピールに徹するでしょ。へ? 性別の垣根はどうするかだと? 馬鹿が。それならば昨日にも甘露甘味氏が言っていたじゃないか。今は令和の時代だろ。そんな細かい事を気にする時代じゃねーって事っすよ。僕は欲望のあるがままに生きる事にします。
そうしていたらば、このタイミングにて松本さんが艶やかに出張ってきやがりましたっすよ。
「いやぁ~ん、何だかんだ丸く収まったみたいねぇ~ん。ホラ×2ぁ~ん、これなるおつまみ(チョコレート、ポッ〇ー、キャラメル、クッキー系、焼き菓子(フィナンシェ、マドレーヌetc.のバターケーキ系)、タルト、ドライフルーツ、和菓子系(芋けんぴ、かりんとう、どら焼き)等々の甘い系お菓子)でも食べながらぁ~ん、みぃ~んなで仲良くしましょうよぉ~ん♡」
いや、まあ、そうっすな。そうかもっす。そうですっすね。ありがとうっす。お菓子いただきますっす。お菓子だいちゅきっす。だって甘いんだもんっす。
その松本さんの鶴の一声にて、生徒キャバ嬢(笑)や生徒&教員お客様(笑)も落ち着きを取り戻しまして、店内(笑)は通常営業へと戻りますっす。
「いや、スキンのねえやん。そがなん別にいらんで、申し訳ないけんど、あーしってば辛党やきよ」
「いやぁ~ん、きっちり・きっぱり断るとかぁ~ん、やっぱしこの女ってば肝が据わっているわよねぇ~ん。それからアタシを女性扱いした所はベリーグッジョブよぉ~ん。うっふぅ~ん、そしてぇ~ん、もしかしたらそう言うと思ってねぇ~ん、デキるアタシは当然ながら乾き物も各種(柿〇種、あられ、干物、さきいか、チーズ、サラミ、ビーフジャーキー、ナッツ類)を用意してあるのだわぁ~ん」
「ひぁ~♡それを早う言わんきよ~♡♡」
麻宮さんは、ここに来た時とは真逆の、素敵笑顔を初披露せしめたんす。んまあ、マスクをしてて目元が笑ったくらいしか確認出来んし、良い笑顔かどうかは正直よう分からんけれども(オイ)。それにしてもお菓子でここまで喜べるとは、意外とお子ちゃまなんすね。よかよか、Marvelous。
んで、ここにきてようやっと、麻宮さんもお菓子を食べる為に、禍々しいクソダサ黒マスクを取りますと、そのタイミングにて松本さんの血相が変わり申したんすな。
「っ!? ちょっとぉ~ん! あなたぁ~ん! そのお顔をよくお見せなさいなぁ~ん!」
松本さんはそう言うなり、麻宮さんのほっぺを両手で挟みつつガン見するんす。
「な、何ながで! 藪から棒に! お菓子が食べられんやいか! それにちょい力入れ過ぎで痛いちや! 離しや、このハゲ!」
「うぅ~ん、良いわねぇ~ん! 合格よぉ~ん! あなた採用よ、麻宮今日子ちゃ~ん!」
そうして伝家の宝刀、松本さんプロデュースによる、再び目にも止まらぬ速さで、麻宮さんにヘアメイク&メイク&衣装替えをキャバクラ仕様へと遂行します。この間、僕的体感では僅か31秒の出来事であったっす。あっ、ちいとばかし所要期間が増えてれら。何かしらの理由で手こずったのかしらん。でも相変わらずの早業でマジ凄くない? マジ凄。更に略してマご。もっと略してマ。もういっちょ略してm。
そいでもって清楚風にイメチェンした麻宮さんっす(少し赤みがかったオレンジ系の編み込みヘア&すっぴん風のナチュラルメイク)をよく見たらば、無印版「どきどきトゥンクハート」において人気第三位のヒロインに割と似ていたりするじゃんよ。フヒヒ、こうなって来ますと、彼女の事を俄然好きになって参りましたぞい。とか言う僕ちんは女の敵ですってよ、イヤん。……や、でも恋愛シュミレーションゲームで同時攻略ってのは当り前の行為であり、これは断じて浮気でも三股でもないのであると、ここで調教、否、強調致しとう存じます。ぁぃ、これにて無事に僕的お付き合いしたいリストに、麻宮今日子さんが追加されました。
そして、お約束ですが、松本さんが手鏡を差し出し、麻宮さんに手渡す一連の流れです。
「……まあ……こ、これが、あーし? げにまっこと信じられんくらい綺麗やか……」
「いやぁ~ん、マスクごときで見誤るなんてぇ~ん。アタシの鑑定眼も落ちたものだわねぇ~ん。それはさて置いてねぇ~ん、アナタならここでナンバーワンキャバ嬢も夢じゃないわよぉ~ん。おだてて付け焼刃の簡易女装をさせているぅ~ん、進ちんとは月とすっぽんなのだからねぇ~ん♡」
えっ、そんなはっきり言っちゃうんすか? や、地味に、いや割とガチ気味にショックなんすけど。うええん、ちっくしょー。(´;ω;`)
め←何か身に覚えのない文字が残ってたんで、捨てるのも勿体ないと思いましたのでここに置いておきますね。欲しければご自由にお取りくださいましまし。
「うっふ~ん、これで目指すはキャバクラ界のてっぺんよぉ~ん、今日子ちゃ~ん!!」
もうナチュラルにキャバクラって言っちゃってるし。やれやれ、麻宮さんも困惑している御様子だし、そろそろ僕が助け舟でも出してあげましょうかね、そうしませう。
「いやー、でも松本さん、麻宮さん自身のお気持ちもある事ですっしね。無理強いは良くないっすよ」
「あらぁ~ん、そうなのぉ~ん? じゃあ肝心の今日子ちゃん本人はどう思ってるのかしらぁ~ん? キャバ嬢をやってみたくはないのぉ~ん?」
「……んまあー、そうは言うけんどねー、正直な気持ちを言うとよ? 「赤鬼&青鬼コンビ」のお二人さんには容姿で負けちゅうしねー……申し訳ないけんど辞退の方向で頼むちや(汗)」
「あらぁ~ん、それは残念ねぇ~ん。ここで働いたのならばさぁ~ん、お給金が月に100万円は固かったのにねぇ~ん」
「何を言い言うがで! そがなん絶対やるに決まっちゅうじゃいか! 土佐のおなご、はちきんをなめたらいかんぜよクラァ!」
麻宮さんは食い気味で即答したっす。んむ。ここ迄あからさまなる手のひら返しだと、むしろ清々しく見えるから不思議っすわ。
「あらあら~ん、有難いわねぇ~ん。アナタが加入したらば百人力だわよぉ~ん。いやぁ~ん、これから増々忙しくなるわよぉ~ん♡どんだけぇ~ん♪」
……ま、所詮は世の中お金って事っすわな。「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ」って某闇金融業者のウシジ〇くんも、後世に残る名言を残しているくらいだからね。
この一連の流れに、生徒キャバ嬢(笑)や生徒&教員お客様(笑)達も拍手喝采なのでした。あ? つか、何だコレ。究極にお寒い流れだなオイコラボケカスシネ。
「おー×2、思わぬところでライバル出現ってトコかー(笑)。ちとヤバいかもなー(笑)」
「ふふっ、我々も負けてはいられませんね、蘭丸♪」
ついさっきまで麻宮さんとガチバトルを繰り広げていたとは微塵も感じさせないほど、蘭丸先輩&響輝先輩は終止のほほんムードですっす。やっぱ半端ねーっすわ、このお二人は。
尚、数日で麻宮さんが「桃源郷」のナンバーワンキャバ嬢の座を勝ち取った模様っす。その後は一位の座を蘭丸先輩&響輝先輩&麻宮さんのトップスリーで常に争っている状況らしいですっす。くうっ、しょーもな!
もう勝手にして下さいっすと、僕は言いたいです。てか、僕のキャバ嬢一位の夢も潰えた訳だしね! ふんだっ! 正直悔しいです!! ←これもう、ほぼ完璧に女装に目覚めている奴の発言やん(笑)
ちな、「ドキドキトゥンクハート」の上位人気ヒロインが三人も揃い踏みのキャバクラ店「桃源郷」な訳じゃないっすか。行かない理由なぞねぇだろっつー事で、客として足繁く通っている僕なのでしたっすよ。ええ、お金が湯水のごとく溶けていく、決してウェーイなどではなく、ウェーンな毎日なのです。(;´д`)トホホ。←テメエの発言が断トツでしょうもない件
総括→(本作は)何ともまあ 惨めで 滑稽で つまらない話だ。←劇場版「鬼滅〇刃」無〇城編 第一章 猗〇座再来を視聴し、久方ぶりに涙っちゅうもんがちょちょ切れたその夜に執筆。←おかえりなさい (清らかな心の)あなた……




