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没案 夜  作者: 晴日 アオ
2回め
9/20

8 気になるその彼1

その男子の名前は、堺 正真(セイマ)という。


教室の椅子の位置から特定した。

彼のことが気になって、授業中何をしているのか、

休憩時間は何しているんだろう、とかばれないように見ていた。


授業中は普通に授業を聞いていて、

休憩時間は友達と戯れている、真面目な学生らしい。

おしゃれセンスはまぁまぁ。

特段かっこいいわけではないが、

かっこ悪いわけではない。


名前のとおりとも言える。


もっと情報が欲しかった。


小沢さんに聞いてみた。

地図帳の花見さんは論外だと思ったので聞かなかった。


まぁ、小沢さんは彼のことを知らなかったわけだけど。


「ええ、堺くん?

好きなの?神坂は。意外だわ。」


それだけでなく、あらぬ誤解を受けてしまった。

少し気になっただけなのだ。


特に、好きになった。

とか、そういうのではない。


土曜になった。

私の高校は、土曜休みだ。


それで、ヒトミとお買い物に行った。


お母さんがお金をもたせてくれた。

そのお金で休憩に、風情のあるカフェに一緒に入ってみた。


ヒトミの親は、お金持ちで優しいらしい。


話を聞いているとわかる。


そのカフェで、私はヒトミに、

堺くんのことを言ってみた。


「えぇ~、私のスズがその堺くんとやらに取られちゃったの。

見定めなきゃね。悪いやつだったら、私がこてんぱんにしてやるんだから」


なにか勘違いしている。

私がおかしいのだろうか。


「でも、まだ、縄跳びで目があっただけなんでしょ。

堺くん、スズのこと、まだ意識すらしていないかもよ」


なるほど、それはちょっと、嫌だな。


「話しかけてみなよ、大繩しているときとか。

前にいるんでしょ。じっと見ているだけじゃ伝わらないよ」



う~ん、でも話すようなことじゃないような。

というか、話題もないし。。。



「話題は、彼の跳ぶフォームを教えて下さいとかでいいじゃない。

それから、みんなに隠れて秘密の特訓をするのよ。

そこで恋が芽生えていき、いずれは、、、ムフフフ」


むぅ、勝手に妄想している。

そんなんじゃないのに。


「とにかく、私は、跳ぶフォームを聞いてみるけど、

それっきりなんだから。分かったわね」


「はいはい、わかりましたよ。

スズちゃんがそう言うなら、そういうことにしましょう」


お手上げをしてそういった。

納得いかん。


「じゃ、今日のメイン、見に行かない?

あそこのデパ地下に美味しいケーキ屋があるらしいの。

私、モンブラン好きなんだ。スズは何が好き」


「私は、レアチーズよ」



そんな感じでで、

やっぱりヒトミとは楽しい一日を過ごした。



休みが明けた。

朝っぱらから縄跳びとリレーの練習があると思うと、

学校に行くのに気乗りしない。


あぁ~、学校に彼氏でもできないかなぁ


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