ホモノ・ハザード~突如ゾンビが出現してイイ男とサウナに閉じ込められた俺の貞操が危ない~
「よし、とりあえず諦めて俺とホモになろうぜ?」
灼熱のサウナの中、イイ男がそう言い放った。
俺はタオルで前を隠して後ずさるが、屈強なイイ男は己が魔槍(ゲイ掘ルグ)を光らせながらゆっくりと迫ってくる。
「もうどの道、俺達は助からないんだ。だったらここは大人しくホモになるのが賢明だろ? 俺は槍溝達夫。お前は?」
「ちょ、待ってください! 何か助かる方法を探しましょうよ!」
ガチムチのイイ男が浅黒く日焼けしたボディを汗でヌルヌルさせてやってくる。サウナの外には大量のゾンビ。絶対絶命の状況だ。
ちなみにサウナの入口の扉は引き戸だがゾンビはアホなので押し開けようとして詰まっている。だから辛うじて俺たちはこれまで生き延びることが出来ている訳だ。
しかしサウナの中は熱い。このままではゾンビに喰われる前に熱中症でダウンして、どちらにせよイイ男に喰われるのだ。俺の命と、貞操が危ない。
「とりあえずこのサウナを、停止させることは出来ませんかね? そうすればゾンビをやり過ごせるかもしれませんよ?」
「あぁ、その通りだな。だがその前に一回だけ、一寸だけ、な? 悪い話じゃないだろ?」
誰がどう考えても悪い話である。
──ヴヴーッ! ヴヴーッ!
──ア゛ーッ!ア゛ーッ!
外からゾンビの不気味な鳴き声が聞こえてくる。
「フーッ! フーッ!」
目の前からは興奮したイイ男の鼻息が聞こえてくる。
「ど、どうしたらいんだ……? 俺は、こんなガチムチの屈強なイイ男となんか……結合したくない!」
「何事も経験だぞ! 安心しろ、俺はクラスで一番テクニシャンなんだ!」
キラリと光るホモの白い歯が癪に障る。
──ヴヴーッ! ヴヴーッ!
──ア゛ーッ!ア゛ーッ!
──オウッ!オウッ!
外からはゾンビとゾンビオットセイの鳴き声が聞こえてくる。
遂に、扉がミシッと音を立てた。いよいよ万事休すか!?
「よし、そこに四つん這いになれ!」
何故か上から目線でイイ男が言う。
熱さで眩暈がしてきた俺はあろうことか、ふらついて床に崩れ落ちてしまった。そして偶然にも四つん這いの体勢に!
「おおっ……遂に俺の剛槍(ゲイ漁ッル)を受け入れる気になったか! よし、一緒に天国かヘヴンへとイこう!」
ついにバキッと大きな音がして扉が破壊された! ゾンビがなだれ込んでくる!
だがそれよりも一瞬早く、逞しいイイ男の長槍(ゲイ棒)が……!!
「ん? お前……なんかヒゲが…………」
サウナに何時間も閉じ込められていた俺は、僅かだが髭が伸びていた。
「止めだ止めだ! ヒゲ少年なんか食えるかよ。ゾンビに食われちまいな!!」
──ドンッ!!
「……へっ?」
イイ男に突き飛ばされ、俺はゾンビの群れの中へ…………
「止めてくれ!! 頼む、た、助け―――」
pipipi......
「アーッ!!──あ、あ……!?」
アラーム音に反応して布団を跳ね除け飛び起きる俺。
「……何だ、夢かよ……」
酷い夢だった。ゾンビとガチムチホモに襲われる夢とは。しかし本当に夢で良かった。
俺は隣で眠る美少年の髪を撫でる。
そう、俺が好きなのは美形ショタ。
へへ、俺の名刀(クトネ尻カ)が暴れ狂うぜ!!
(…………?)
うっすらとだが美少年の顎にヒゲの様な物が……。
「……………………」
槍溝さんよ。アンタの気持ち、今なら分からなくもないぜ…………
THE END
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