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輝け! 黒の十四軍  作者: ぷぺんぱぷ
3-3.世界が二人を分かつまで
135/142

10.バカ対決、はじまる

「今度は輝き異世界転送&ギガ放題対決のようにはいきませんよバカエルフィン」

「黒の十四軍近衛軍団長バカエルフィン、相手にとって不足なし」


 黒島、闇の渦。

 エルフィンとエルフィン・オルタ、以下オルタの戦いは、舌戦から始まった。


「バカエルフィン、この私の六年の修行の成果を見せてあげましょう」

「バカに磨きがかかったのですね? さすがバカエルフィン、すごい!」


 両者、バカの応酬。


「「「「「バーカ、バーカ」」」」」

「「はぁ!?」」


 べべべべべべべべべべちこーん!


「「「「「あいたっ! あいたっ!」」」」」


 それに便乗して騒ぐ怪獣組、ダブルエルフィンにこてんぱん。

 怪獣組、エルフィン、そしてオルタ。

 容赦無いバカの応酬に大吉の呆れ半端無い。


「……お前らバカバカ言い過ぎだ」

「「何を言うのですか大吉様!」」


 何とも情けない戦いに大吉をツッコミを入れると、ダブルエルフィンが反論。


「「これは譲れない、いえ押しつけねばならないバカを賭けた戦いです!」」

「……さいですか」


 なんという、後ろ向きな戦い!

 まあ、自分を自分でバカと言うのは別に良いだろう。もう好きにやってくれ。

 と、大吉は闇の渦やVを後回しにするバカ合戦をとりあえずスルーげふんげふん見守る事に決めた。


「しかし、どっちも同じ呼び方はややこしいな」

「なるほど大吉様。それではオルタをOバカエルフィンと呼びましょう!」

「誰が大バカエルフィンですか!」

「あれぇ? おかしいなぁー? Oはオルタナティブの頭文字なのになぁー」

「ぐぬぬ……このNバカエルフィン!」

「エヌバカって何ですかぁー?」

「ぐぬぬ!」


 大吉の言葉でオルタをディスるエルフィン、てへぺろ。

 あやめのようなわざとらしさに再び呆れる大吉だ。

 すでに戦いは恥じまって、じゃなかった始まっている。

 舌戦ではどうやらエルフィンに分があるらしい。

 その違い、間違えた頭文字がバカと結びつくかどうか。

 始まりがバカなので優劣もバカな理由で決まる。エルフィンの煽りで劣勢に立たされたオルタが拳を握り輝いた。


「その減らず口、こてんぱんにしてあげます!」


 ぺっかー、べちーんっ!


「あいたっ!」


 エルフィンの額に輝き炸裂。

 輝き攻撃を受けたエルフィンが今度は拳を輝かせる。


「口では太刀打ち出来ないから手を出して来ましたね! こてんぱん返し!」


 ぺっかー、べちーんっ!


「あいたっ!」


 今度はオルタの額に輝き炸裂。

 両者の額にグランティーナ領での大吉様スタンプのように文字が刻印される。

 エルフィンの額に『バカ』。

 オルタの額に『大バカ』。


「Oではないではありませんか!」

「すみませーん、つい本音が出ましたてへぺろーっ!」

「ぐぬぬ! もはや本気、本気でいきます!」

「私も全力でいきましょう!」


 昔の人気漫画でこんな展開あったなー……無駄なヒートアップを冷めた調子で眺めながら、眩しすぎるエルフィンとオルタに大吉は目を細める。

 怪獣組が大吉とオルタの間に割り込んだ。


「こやつらの本気は何が起こるかわからん! 大吉様を守るのだ!」

「大吉様だけは死んでも守りきるぜ!」

「大吉様! 俺らを盾に!」

「がん、ばる!」

「バカな戦いに大吉様を巻き込む訳にはまいりません!」


 ブリリアント、ガトラス、ボルンガ、ビルヒムがその身を挺し、バウルが無数の枝葉で大吉を覆う。


「「いきます!」」


 エルフィンとオルタの両者が本気の輝き攻撃を繰り出した。

 べべっかーっ! べべべべべちこーんっ!!


「「「「「あいたーっ!」」」」」


 本気の輝きが地下九十九階から天を貫き、翼を広げた光の柱が空を白く染める。

 一割の攻撃でもこてんぱんな怪獣組、本気の攻撃でこてんぱん。

 しかし守りを貫通したオルタの攻撃、大吉は避けて通る。

 VOIDのOでもオルタはエルフィン。グランティーナ領でエルフィンの大吉様水平射撃が大吉に当たらなかったように、大吉への配慮は忘れない。


「「「「「忖度!」」」」」

「何か問題が?」

「「「「「それでこそ大バカエルフィン!」」」」」

「はあっ!?」


 こてんぱんにされた怪獣組もオルタの配慮は絶賛。

 エクソダスを介して大吉と結ばれた皆、大吉には超甘い。

 そして怪獣組、ついでにディスる事も忘れない。

 煽られたオルタが激しく輝いた。


「大吉様、私の後ろに!」

「皆、俺の後ろに隠れろ!」

「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」


 エルフィンが大吉の前に立ち、大吉の後ろに皆が隠れる。

 べっかーっ! べちこーんっ!


「あいたっ!」


 オルタの本気の輝きがエルフィンに炸裂する。

 そしてエルフィンを攻撃した輝き、やはり大吉はスルー。

 オルタの大吉への配慮、万全。


「さすが大吉様ですわ!」

「デタラメ一号オルタも大吉様には弱いです!」

「眩しいでしゅ!」「ぺっかーです!」「でもスルーですぅ!」

「クーゲルシュライバーを大気圏外に出して正解でした」

「これぞ大吉様シールドやでぇ!」『『『サスガーッ!』』』


 大吉よりも小さいフォルテ、エリザベス、アイリーン、マリー、エミリ、セカンド、ミリアは大吉を盾にしてノーダメージ。

 そして……べべべべべちこーんっ!


「「「「「あいたーっ!」」」」」


 そして怪獣組、やっぱりこてんぱん。

 大吉よりでかいからだ。


「痛い! 本気の輝き超痛い!」

「大吉様に隠れるとか、俺らには絶対ムリだ!」

「大吉様! タスケテ!」

「こてん、ぱん」

「ムリです! 隠れられません大吉様! 大吉様ーっ!」


 ブリリアント二十メートル超、ガトラス二十メートル、バウル五千メートル超、ボルンガ二十メートル、ビルヒム三メートル。

 大吉の後ろに隠れるのはさすがにムリがある。

 そしてエルフィン、オルタ同様怪獣組には容赦無い。


「怪獣組、輝き圧縮しますか?」

「「「「「死ぬ!」」」」」


 輝き圧縮、ただ潰すだけ。

 死ぬよりはこてんぱんの方がマシだと、怪獣組はブンブンと首を横に振るのであった。

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