崖ダイブとドS化したロゼッタ
【結晶が降り注ぐ森】
《結晶積もりの崖》
「ここから飛び降りないと行けないね。隠者のマントの効果が効いてないし」
「(-""-;)」
「うん、知ってる。あのコンビがこちらに来てるから巨大なアレもこちらに来てる悪循環だよ」
この森から抜け出そうとしたけど。なにか結界が張られて出られなかった。
「本当どうしよう?もう、ここから飛び降りるしかないよね」
「(´д`|||)」
「ここから飛び降りても死なないし少し動けなくなるだけ…イルゼ、飛ぶよ」
「Σ(゜Д゜)」
嘉帆はイルゼを抱きしめて崖から飛び降りた。
【結晶が降り注ぐ森】
《上空》
「あっ!嘉帆が飛び降りた!」
「グォオオオオオオ!!」
「ダイダラボッチ速くない!?あたしたちも嘉帆が飛び降りた崖に入るわよ!」
ロゼッタはポンと一回り小さな姿に変化しからスピードを上げて狭い崖に入って行った。
「ふぅ~ギリギリだったみたいねー」
ダイダラボッチは大きすぎる手では崖に突っ込めないでいた。
「これで大丈夫かしらね?…先に降りた嘉帆が居ないわ…どこかしら」
見付けられずに崖の底に着くと底に先ほど追っていた人物が踞り茶釜が心配そうに右往左往していた。
「……イルゼ少し…待って……」
「嘉帆!」
「君も……来たのか」
「まさか、崖底にあの勢いのままぶつかったんじゃないでしょうね」
「その通り……これで2回目何だけどね」
「ちょっと!ボロボロじゃない!」
「少し…したら治るから…放置して…先にこの場から…」
するとロゼッタが嘉帆を丁寧かつ器用に尻尾を使い背中に乗せた。
「……ロゼッタ…?」
「(`Д´)」
「悪かった…よ」
「(`□´)」
「……わかった…わかったから…もうこんなことしないよ…ぺしぺし一番痛い所を…叩かないで」
ドS化したロゼッタは背中に置いた嘉帆の足を尻尾を使って優しくそれでいて執拗に叩いていた。それでもロゼッタはプリプリ怒っている。
「まさか飛び降りるなんて思わないものね」
「それしか…方法はなかったから……いっ……」
「あたしたちに回収されるって考えなかった?」
「……考えたけど…なるべく自分たちで…解決したかったから……っ!」
ロゼッタは嘉帆に対して尻尾を使い一番痛いと思われる足をすりすりし出した。
「やめ…………」
「(´д`|||)」
イルゼがロゼッタの尻尾を掴み止めてと静止させようとしているが逆に遊ばれてる。
「ロゼッタは怒るとなかなか終わらないのよね」
嘉帆は涙目になって居たが少しすると痛みが限界に達したのか意識を手放していた。
「ロゼッタやりすぎじゃない?」
「(`ヘ´)」
「やった事は反省してるけど後悔してない…ね。ここに居たら危ないから少し移動しましょう。イルゼも良いわね?」
「(-""-;)」
「宜しい、ロゼッタはそのまま嘉帆を運んでちょうだい」
崖底を歩くと直ぐに出口を見つけた。深い場所だけど道は長くないのね。
【結晶が降り注ぐ森】
《結晶化の谷》
「とても幻想的な所に出たわね~セーフゾーンあるかしら?」
イルゼがあたしの肩をトントンしてこっちこっちと指し示している。
「そっちの方ね。ありがとイルゼ」
イルゼに案内され少し進むとセーフゾーンに出た。
「今日はここで休むわよ」
家を取り出しセーフゾーンに建てた。イルゼも嘉帆のリュックからテントを取り出し器用に建てた。あたしはマットを敷いた。
「嘉帆はまだテント生活してたのね。ロゼッタ、挂帆をマットに置いて手当てしましょう。イルゼも手伝ってね」
マットに寝かせてリュックから手当ての仕方と言う本を取り出し読みながら手当てした。
「コレで良し、本来なら全身の骨がバキバキに折れて内蔵破裂で死んでるわよ…アクション系の主人公達ってどれだけ頑丈なのかしら?」
「( ・ω・)」
「ん?お礼?そんなの良いのよイルゼ、気にしないで」
いつも間にか小さくなったロゼッタはマットの上で寝ている嘉帆のお腹の上で眠りだした。
するとイルゼは茶釜から軍用アルミカップを取り出し茶釜からお茶を注ぐとホラよっとお茶入り軍用アルミカップを寄越してきた。…ん?軍用アルミカップ?
「ありがとう?」
苦いがほのかに甘味がある不思議なお茶を飲みながら嘉帆が目覚めるのを待った。
「…………ここは」
「嘉帆、起きた?どこか痛みはない?」
「…痛みは多少引いた…手当てしてくれたんだ…ありがとう」
「どういたしまして」
「ロゼッタもありがと…暖めてくれてたんだね」
嘉帆はロゼッタを撫でていた。
「( ・ω・)」
「イルゼも心配をかけさせたね…」
「今日はもう休みましょう。ダイダラボッチ対策は明日にね」
「そうさせて貰うよ。もう起き上がれなくないから早めに休ませて貰う」
あたしは家にロゼッタと一緒に入り嘉帆はイルゼと共にテントに戻って行った。




