さらに2年が経った!
【始まりの街】
《育成センター…前》
「チャンピオン、今日の授業は終わったの?」
「あっ!稔さんだ~…うん、終わったからこれから【リゾートルコナッツ】に現れた盗賊狩りに出掛けるのよ」
「ははっ…にこやかに笑いながこの発言…さすが大物ね~」
あたしがチャンピオンになってあれから2年の時が流れたわ。
本来なら中学生もとい高校生になる筈だった者は周に3日だけ勉強会を開き勉強をすることになり、丁度今日が勉強会の日だった。
「稔さんは何か面白いスクープ見付けられた?」
「現在いる東のプレイヤーたちはある季節にならない限り変なのが現れないから特に無いわね。西に向かったプレイヤーの方に問題を起こすのが全て向かったからねー」
「へぇ」
「また沙葉ちゃんたちと一緒にモデルやらない?」
「パスで」
「餓えた狼どもがいつふたりの写真が出来るか煩いのよ。あと武治君と弥一郎君のメンズモデルの写真も人気なのよ」
「武治もなかなかのイケメンになったものね…弥一郎さんはさらに男前になったし…モデルなら他にも居ますよね?アリサさんとか」
「そうなんだけど、チャンピオンたちのパーティー人気なのよね」
話している途中でピピピッと連絡が来た。
『いなりちゃん、盗賊のしたっぱたちが動き出したと武治から連絡が来たぞ』
「あっ今から向かうわ」
『それじゃ現地で』
ピッと連絡が切れた。
「稔さんごめんね!今から行くわ!」
「気を付けてね~」
手をヒラヒラさせながらロゼッタに乗って物凄いスピードでその場から飛び去った。
「ホントに凄いわね~2年経っても飛行乗りは取れても上級飛行乗りを取れた人が現れないし」
「稔っち~物凄いスピードでチャンピオン飛び去ったみたいだけど何か会ったの?」
「あら、モニカじゃない。盗賊が現れたんだってさ【リゾートルコナッツ】に」
「あのワイルドイケメンとその仲間たちね!きゃーー!アタシも見に行こうかな!」
「ホントに好きね~」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【リゾートルコナッツ】
《正門前》
「早いご到着だな~チャンピオン!」
「いい加減に襲撃するの止めなさいよ!」
「それは無理な話だな~おい!野郎共!」
「「「へい!お頭!」」」
「おう!桔梗!首尾は良いか!」
「はい、出来てます!お頭!」
「さぁ!チャンピオン!」
「少し待ちなよ…脳筋親分様」
今回は嘉帆も現場にいた。あたしはジリジリと挂帆がいる方ににじり寄り始めたが。
「君も変わらないね…ホントに…」
やれやれとため息を着きながらちらりと横目で見てきた。
「作戦通りに今度こそやってね?頼むよ?」
「チャンピオンいい加減にしろ!ジリジリと挂帆に近付くな!」
「あんたもだよ…酒臭い脳筋盗賊の親分様…それじゃ、わたしは離れるから」
皮肉を言いながら嘉帆は相棒のガルーダに乗って去って行った。
「ガッハハハ!相変わらずだ!」
「くっ盗賊のボスを捕まえて盗賊団を解体させてやるわ!」
『いなり、いがみ合いしてないでさっさと始めたらどうなの?』
「沙葉の方は終わったの?」
『えぇ、終わらせたわ』
沙葉は2年の間に健…りりぃさんに言葉使いや服装などを鍛えて貰いあたしですらほぉ~と言ってしまう程の女子に成長した。
健き…りりぃさんと2年の間に知り合いになった女性プレイヤーの智世さんと一緒に何かの資格を取りに行ってたわ。
「この声は【お母さん錬金術師】か!」
『お母さんじゃないわ!…ごほん、あなたたちの戦力は武治に頼んで分散させて貰ったわ』
「あの小僧と大蜘蛛か」
「お頭!中に先に入った奴等が封じられたぞ!」
「いい加減お縄にちょうだいするわよ」
ロゼッタとアルタイルで強風を起こしているが盗賊のリーダーであるザインは仁王立ちしたままびくともしていない。
したっぱたちは風に煽られながらも近くの木に掴み飛ばされないようにしていた。
「あら、今回は引かないのね」
「お頭!相棒出すの忘れてます!」
「あっ」
『お頭!例の物手に入れましたでやんす!』
「えっ!」
「そうか!では退散!お前は嘉帆と合流し戻って来い!」
『了解でやんす!』
盗賊団は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
あたしは盗賊たちを追わず懐から【呼び出しの笛】を取り出し吹いた、すると大空から数匹の鳥が現れた。
「皆!お願いね!」
こくんと頷くと散り散りに散った盗賊を追うために飛び去った。
「これでアジトが特定出来れば良いが。挂帆ちゃんが盗賊の仲間として現れた時は驚いたな」
「あたしも驚いたわ」
「いなり!アニキぃ!どうなった、盗賊たちは!」
「武治、持ち場はもう平気なのか?」
「平気です、弥一郎さん」
「沙葉さんも来たのか」
「盗賊のボスであるザインを捕まえるのに私のロディーヌの鼻が必要でしょうから来ました」
「そうね、盗賊の襲撃はコレで12回目だしそろそろ決着着けたいわね」
「それより何を盗賊団に奪われたんだ?」
「確か【真夏のルビー】という宝飾品だとさ」
「いかにもな物をまた奪っていったわね」
あたしが放った小鳥達が【アジト】を見付けたと報告が入りいなりは不吉に笑った。
「いつものメンバーが揃ったしアジトに乗り込みましょうか」
「おっ、ついに見つかったのか?」
「えぇ、あたしの可愛い小鳥さんが見つけたわ、コレでようやく終わらせられるかしら?」
「勉強会の時間を邪魔した罰は重いわよ」
「今回は沙葉もヤル気に満ちているな」
「それじゃ行くぞ」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【盗賊団のアジト】
「お頭!この【真夏のルビー】はどこのダンジョンで使うのですかい!」
「特に意味はないぞ」
「えっ」
「どっかのダンジョンに使うと思ってやしたが…」
「えっホントにただの宝飾品でしたか、この為に捕まった奴等は…」
「新入りのお前たちは知らなくても当然だ、お頭ようやく全て揃いましたぜ!」
「そうだな!そしたらこの鍵に填めるんだ!」
カチッと【真夏のルビー】が填まり光があふれ【12色の宝飾の鍵】が完成した!
【おめでとうございます!プレイヤーたちとの12番勝負に勝利し【硬貨の泉】へ行く許可をこの場に居る者に与えられました!】
「硬貨の泉?」
「実はこの盗賊団はですね…」
桔梗が新入りのしたっぱたちに説明した。
「そういう事でしたか、納得です」
「捕まった奴らは骨折り損ですな」
「捕まった人たちに関してはお頭が副リーダーの作戦通りにやればそうなりませんでしたからね」
「テヘペロ」
「可愛く言っても意味ねぇよ!」
「お頭!副リーダー!チャンピオンとその仲間がこちらにやって来ましたぜ!」
「ついにバレたか決着の時が来たな!チャンピオンとは決着を着けるときが来ると思っていたからな【硬貨の泉】には後で向かえば良い」
「今回はわたしも出る」
「副リーダーが表に出るなんて珍しいですね」
「本格的にチャンピオンたちと戦うのは初めてかな?」
「そうだな、大抵はオレがオラオラしてたしお前はふんぞり返って居るだけだったからな。こちらも全力で迎え撃つぞ!!」
「…………」
「「おう!!」」
「僕もでますよ」




