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ワールドフレンドウォーズ  作者: 冬こもり
東の頂点を取るまでの道
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堕ちた英雄と瞬殺

【アングルバンナアリーナ】


《コート》


『呼び出しをしていますが、涼馬選手は現れませんね…どうしたのでしょうか?』


10分の休憩を取ってコートに向かってから30分経っても現れない涼馬選手…だが。


「すまない、待たせてしまったね」

『揃いましたね…両者準備を!』


可愛いトカゲモードを取っているロゼッタが涼馬選手をあたしの肩から凝視している…そして警戒もしている。


「さぁ、来い僕の新しいモンスターよ!」


すると戦闘不能になっていた筈のモンスターと控えにいたであろうモンスターが交ざりあって禍々しいオーラを放つモンスターが現れた。


『なっ!あっあれは!こちらに提供されていた情報とは違います!』

「ほら、君の相棒を出して決着を着けようよ」

『いなり選手は少し待ってください!涼馬選手!出場させるモンスターの変更は許されていませんよ!係りの者をそちらに向かわせますのでー』


涼馬はアナウンサーの指示を無視して【キメラ】に攻撃の指示を出して観客を攻撃した。

ある程度のプレイヤーが集まって居るだけあり、守りに特化した相棒を連れているプレイヤーたちが【防御系統の技】を使って攻撃を防いだ。


『なっ!』

「邪魔をするのであれば僕は容赦ない攻撃を仕掛けるよ?」


涼馬選手こちらを見てるわね…。


「ロゼッタ…頼めるかしら?」


ロゼッタは頷き本来の大きさになった。


「さぁ始めよう…どちらかが戦闘不能になるまで戦おうか?」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



【開発室】


「涼馬選手に本を渡した少女のIDはわかった?」

「はい、見つけました」

「西のプレイヤー名アーニャ、相棒は【カゲノムササビ】です」

「西のプレイヤーがまた入ってきたのね!」

「またか!何度も何度もペナルティを与えて居ると言うのに!まだ懲りないのか!」

「チャンピオンが決まった後の【国境解放】は…」

「このままなら出来ないわね」

「それで今【アングルバンナアリーナ】で起きているのはどうしましょうか?」

「プレイヤーたちに任せよう」

「皆川本部長!」

「解決出来なければ介入しようと言いたいが」

「どうしましー…」


モニターを見た運営の人たちはほんの少しだけ涼馬に同情した。


「せっかく強くなったと思ったのにね」

「違法…いいえ【代償アイテム】を使って強化したのに…」

「皆川本部長…いなりちゃんを贔屓(ひいき)してます?」

「贔屓してはないよ、ただ彼女は予想外の事を起こしてくれているだけだ」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【アングルバンナアリーナ】


《コート》


『おーと!キメラに進化を果たしたモンスターでも敵わない!!白い炎がキメラを包み燃えています!苦しそうだ!』


「くっ!まだ!まだ敵わないのか!!」

「ロゼッタ、そのまま【蒼天空の剣舞】を使って焔の威力を上げながらチクチク削りましょうか」


燃え盛る白い炎!キメラは苦しそうにして暴れているが焔が鎮火することなく燃えている。


「おい!キメラ!あのトカゲに一撃当てろ!!」

「ロゼッタ追撃の【蒼天空の白き焔】」


ロゼッタは白き焔を放つ準備に入った。


「くっ!キメラ!!」


キメラも口に高エネルギーをため始めたが白い焔がキメラを苦しめなかなか集まらない。その隙を見たロゼッタは二度目の白い焔を放った。


「グギャヴァアブルゥブァ!」


苦しそうに初めて悲鳴を上げた。


「なに!この声!寒気が!」

「この状況で新しい技を覚えたか!早速使うぞ!【滅亡のレクイエム】!!」



キメラから不気味な声が響くとアナウンスが入った。



【【滅亡のレクイエム】が発動されました。今から10分以内に発動させたモンスターを倒さなければ町であろうとも辺り一面が暫く人やモンスターが立ち寄れないダンジョン【腐海ダンジョン】となります】


「ふっははははは!どうにでものれぇ!この陣営がどうなろうと知ったくっちゃないわ!こんな陣営滅んでしまえ!」

「自分勝手な事を言ってんじゃないわよ!」

「うるせぇええ!クソガキがぁあ!てめえのせいでこうなったんだよぉおおお!」


『イケメンが台無しだーーー!皆様!今すぐ会場からお逃げください!何度でも言います!今すぐ会場からお逃げください!運営に連絡を!』


アリーナの中はパニックになりかけていたが先祖から行われ続けた避難訓練DNAにより次々と避難してい日本人プレイヤーたち、そして外国人プレイヤーの人たちは冷静に避難している日本人プレイヤーたちを見て若干引いていたが上手く避難を始めた。


「あたしたちはこのままパーティーを組んで戦いましょうか」

「いなりちゃん!」


弥一郎さんとアルタイルが表れた。


「あれを止める気なんだろ?」


弥一郎さんの回りに光の柱が現れると沙葉と武治も相棒を連れて現れた。


「中ボスが起こす用な事件が起きたね」

「また西のプレイヤーが関わってたりしてな」

「あり得なくないかもな、毎回事件が有るところには西のプレイヤーが居るしな」

「どうやってあれを止めようか?」

「取り敢えずダメージを与え続けてみればいいと思う」



沙葉はロディーヌに乗って武治もオウカに乗って物凄いスピードでキメラに向かっていった。

あたしと弥一郎さんは空かキメラに向かって攻撃を始めた。



暫く攻撃を続けてもダメージが通っていなさそうだった。



「さっきまではダメージが届いていたのになんだろ?」

「無様だな!ガキども!」

「こいつ!」

「今は無視だ武治!こんな奴にかまけている暇はないぞ!」

「こんな奴だと!」


【残りの3分15秒です】


「いなり!もう時間が!」


タイミング的にもそろそろ撤退か…と思っていると「君はそんな事で諦める人じゃないでしょう?」とどこからか聞いたことがある声が聞こえ「今回ばかりは…」と言った瞬間に空から【退化の果実(極大)】が投げ込まれた。


「この声は嘉帆ちゃんか!」

「えっ」


空を見渡しても嘉帆の姿はなかった。


「【退化の果実】ってなに?」

「融合進化した個体を元の姿に戻せるアイテムよ」

「それにしてもデカくないか?」

「まだ戻せる可能性があるのね…や…挂帆」

「ロゼッタが投げるんだろ?」

「絶対必中のオウカに投げ貰うわ、宜しくねオウカ。弥一郎さんはあたしと一緒にキメラの注意をそらして欲しいの」

「わかった」

「私も地上からオウカが集中して投げられるように援護する」



すぐさまアリーナの上空にふたりで向かって攻撃を開始し。オウカは狙いを定め投げる準備を始め、ロディーヌと沙葉はアリーナが崩れ始め破片等の処理をしている。



「今だ!オウカ!」


【残り時間1分と30秒前です】


オウカが【退化の果実】を投げた瓦礫や破片が行く手の阻もうとしたがロディーヌが火の玉を吐いて排除した。


「「「「入れーー!!」」」」


オウカの狙い通りにグルングルンと回りながらキメラの口に【退化の果実】が入った。


「!?」

【…滅亡のレクイエムが解除されました】


退化の果実を飲み込んだキメラが苦しみだし眩い光が溢れだしたの見て沙葉たちがいる場所まで向かい降りた。


「なにが起きたんだ!」


キメラが少しずつ小さくなっていき最後には3つの小さな卵に戻っていった。


「卵に戻った?」

「皆様ご苦労様でした」


実行委員をしているであろうサポートプレイヤーのふたりがコートにやって来た。


「涼馬選手は監獄でお話を聞かせていただいた後に牢獄に入って貰います」

「監獄エリアにご案内致します」

「僕は悪くない!その3つの卵は僕のー」

「卵はこちらで一旦こちらで預からせて貰います」


暴れていた涼馬選手に実行委員の人が腹パンして大人しくしてから連行されていった。


「皆様、ありがとうございました。つい先ほど運営から今回の件にも西のプレイヤーが関わっている事も発覚してます。

その発表と表彰式を明日の午前10時から【東の陣営の本拠地】から実況で行わせていただきます」

「プレイヤーの暴走を止めていただき感謝します。今回もまた助けられました」

「本当にありがとうございました。今日はこのままアングルバンナのホテルにお泊まりください」



用意されたアングルバンナのホテルに戻って行き早めに休んだ。


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