卵が孵ったよ!
「卵を孵すために歩るかないとね…街の様子を確認しながら歩けば生まれてくるかしら…あたしや志織の家族は平気かな…」
卵を抱いて歩きだした。
「……治安はホントに悪くないんだね」
プレイヤーと思わしい人たちは親子で過ごしている人、黙々と卵を抱いて歩いている人、恋人と別れないで居られた人、別れてしまったであろう人も居たそして卵を抱いてずっと泣いている人も。
あたしは歩みを止めずに歩き続けた。
「疲れはないけど休もう」
見渡していると既に卵を孵した人たちが集まりだして「オレと組んでくれる人居ないか!」等と言っている人も出てきていた。
5人組で組んで外に出始めた人も出てきていた。
「ソロでやって行くのかな……今日じゅうにはせめて卵を孵したいな」
こうしてまだ半分も歩けていない東の始まりの街を見るために歩きだしたそして。
「朝からログインしたけどもうお昼なのね…卵の様子でも見ようかな」
虹色の卵
レア度……⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
始めに貰うとてもレアな卵でどんなモンスターが生まれてくるかはお楽しみだよ。
その人と相性のある子だから大事に育ててね☆
状態……もうすぐ生まれるよ
「なんか…ってもうすぐ生まれるのね、なら頑張って歩かなきゃ!」
ぐぅー…
「お腹減るのね、確かライセンスがあると飲食や泊まる場所が無料で使えるんだっけ?」
飲食が出来る場所に向かっていった。
【育成センター】
《ロビー》
「いらっしゃいませ!今日はどうなさいますか?」
「食事をしたいんだけど…」
「お食事ならこの場所から左にあります…ライセンスを確認しても宜しいですか?」
「はい」
「……確認させていただきました…初心者様でしたね…この施設の説明はどうなさいますか?」
「お願いします」
「なら…改めまして…ここは育成センターと呼ばれる施設でこの街の外にある洞窟や山や海辺や森の入り口にも施設がございます。他の街にもあるので疲れたと感じたり夜になったらこの施設をお使いください」
「はい」
「あとはモンスターの回復の道具などもこのロビーの右側の休む施設の中にショップがあるので覗いて旅の支度をしてから外に出ても宜しいかと思います」
「わかりました」
「説明は何度でも聞けるので忘れたりしてしまったら何度でも聞に入らしてください」
…ぐぅー…
「ふふふ…左の食堂に行ってらっしゃいませ」
案内人さんの言い付け通りに左に行くとぽつぽつとテーブルに座っている人たちが居た。
「あっ…席空いてる」
空いてる席に座ってお子様ランチを頼んで食べて少し休んで外に出た。
「……街にも掲示板あるんだね…えっと387って書いてある…卵が孵った数かな?…あっカウントが増えた、あたしも頑張らないとね」
またまた歩きだし街を隅から隅まで歩きまた噴水の広場に戻ってきた…すると卵がふるふると動きだしひびが入った!
「そろそろ生まれるのね!どんな子かな」
そして卵の殻が弾けとんで生まれてきたのは……トカゲだった…えっ…トカゲ?トカゲなの?わたしてっきり犬とか猫とか鳥とか生まれ来るもんだと思っていたのに…トカゲか…何とも言えない表情してる。
「チロチロ舌を出してる…声はだせないんだね」
「♪」
「何か嬉しそうな感じがする」
【おめでとうございます!あなたのモンスターは【ヤマトカゲ】と言う種類のハ虫類です…生まれたヤマトカゲに名前を付けますか?】
「名前はいらー」
「( ;∀;)」
「名付けます。うーん…色合いがお父さんの大事にしてるワインみたいにキレイね、ラベルの名前は確かろ…ロゼ…ワインだっけ?文字って【ロゼッタ】なんて良いかも」
「♪」
「わー…嬉しそうね」
【了承しました】
「これからの宜しくね」
「♪」
ピトッと小さなお手てを足に乗せてきた。
なにこの生物可愛いんだけど…犬とかじゃくて良いや…あたしのロゼッタ可愛い。
「普段はどうしよう?」
【連れ歩きシステムがあるので嫌でなければいつでもどこでも連れ歩いて上げてください】
「でもやってる人少ないね」
【ゲームと現実を分けているのでしょうかね?…大事に育てて下さいね】
うちの子がどんな風に進化していくのか楽しみになった。