上位の飛行乗り
「ロゼッタなにしよっか」
「(´・ω・`)」
「空を優雅に飛んでみないか?」
「( ^▽^)」
「それ良いかも!遊覧飛行ね!どの辺飛んでみる?」
「( ・-・)」
「わかったわ、この東陣営の領土を空から見て回るのね」
「( ^▽^)」
「そうなれば…確かサイゼンリアの街に飛行場が有ったわよね?そこで飛行できるか聞いてみましょう!」
ロゼッタに乗ってあたし達が攻略の拠点としているサンゼリアの街に向かった。
【サイゼンリア飛行場】
《ロビー》
「こんにちは!」
「いらっしゃいませ、今日はどの様なご用ですか?」
「あたしの相棒に乗って東の陣営の領土を見て回わりたいのですが、許可が必要ですか?」
「はい、軽い飛行なら許されていますが高度をあげての飛行はとある資格が必要とされていますよ、破ったら怒られます」
飛行場があったからやっぱり聞きに来て正解ね、許可なく飛んでたらペナルティくらってたかしら。
「相棒…と言うことはライセンスを持っていますか?」
「はい、持ってます」
「では確認させていただいても?」
「どうぞ」
あたしはライセンスを受付のお姉さんに渡した。
「では……………上級ライセンスをお持ちだったのですね、コレなら資格を取れそうですね!」
「資格?」
「はい、この飛行場では【飛行乗り】と呼ばれている人たちを訓練する場所でもあるのです。
上級ライセンスをお持ちのいなり様はさらに上の【上位の飛行乗り】と言うどの街の外から上空に浮かび行った事がある大陸全土の大空を自由に飛び回れる許可を取れるのです!」
「何それ凄い!」
「その代わり資格を取るのに勉強と相棒への教育や試験を受けてもらうことになります」
「受けさせてください!」
「1ヶ月以上の時間をいただくことになりますが…宜しいですか?」
「はい!」
「(>ω<。)」
「あら!相棒ちゃんもやる気満々ですね!なら受付させていただきます…費用として50万円掛かりますが」
「一括でのライセンス払いで!」
ピッと会計を済ませた。
「はい…確かに申し込みをさせていただきました、頑張ってくださいね!」
「それで時間割なんですか」
「明日からは朝9時~夕方の6時まで資格を取るまで時間をいただきます、今日はこの後直ぐに会場に向かっていただいてマニュアルをお受け取りください、初めての開催なので…教官の方はとても張り切っておりました」
【サイゼンリア飛行場】
《訓練所》
「ほう!貴様らがこの訓練に名乗りを挙げた戦士か!」
「「YES!マム!」」
「声が小さい!!」
「「YES!!マム!!」」
「貴様らノミの存在で受かると思うな!貴様らをノミからトンボに進化させてやる!!」
「「YES!!マム!!」」
あたしなにしてんだろ?どうしてこうなってるんだろう?
「さて!今日の内にノミからトンボに進化させる!どんな訓練であろうとも付いてこい!!」
「「YES!!マム!!」」
「貴様たちのモンスターを呼びオレに見せてみろ!!」
「「YES!!マム!!」」
「サモン!ロゼッタ!!」
「サモン!イルゼ!」
「サモン……」
等とこの訓練に参加したあたしを含めた7人が相棒を指輪等の装飾品から相棒を呼び出した。
「ほう…貴様らのモンスター随分と鍛えられてるな!コレなら時間が掛かりそうにないな!」
「「YES!!マム!!」」
「これから訓練に向かう!覚悟は良いか!!」
「「YES!!マム!!」」
「これから5分の内に準備しろ!始めぃ!!」
えっえっと困っているとロゼッタがフォローしてくれてどうにかなった。
【バルエス山】
《F15》
「はぁ…はぁ……空気が薄いのかな…呼吸が大変…」
「お嬢ちゃんたち大丈夫か?」
「少しキツいです」
「まさか君みたいな子がふたりもこの資格を取るのに挑むとは面白いね…まさかこうなるなんてね…ははっ」
「おーい!早く来てみろよ!奏太!」
「弥一郎!そう急かすな!この山の頂上に朝の5時までに付けば良いんだから!」
「そうよ!弥一郎、だからあなたはモテないのよ!」
「ひっヒデェなお前ら!」
「ふふふ…元気だけはあるんだから~これから資格を取るまで宜しくね?」
「はっはい…」
あたしの他に5人の大人組とあたしと同い年であろう年の子がいる。
大人組の5人組は大学生の同期で初めの時にちゃっちゃと組んだらしいリーダーの弥一郎さん、奏さんにその双子のお兄さんである奏太さん、気の強い正己さんにオカm……オネェさんのりりぃ(仮名)さん。
「……こんなにキツいなんて…」と隣で無表情で言っているのがあたしと同じ年であろう泰帆ちゃんである。
「君の方はいなりちゃんより体力ないわね~」
「……インドア派なんで」
「もう少しだ!頑張れ!」
「あと少しで山頂………!」
「……休みたい……」
「手を貸してやりたいが手を貸したら女軍曹にドヤされるからな」
「さぁ…もう少し」
それからは無言で登り続けて休憩を挟みながら朝方の5時までギリギリで着いた。
「絶景だぜ!」
「うわぁ…!綺麗!…朝日が登るのテレビ以外で始めてみた!」
「ホントに!」
「コレが登山家の醍醐味って奴なのね」
「……絶景だ」
「イヤーーーン!最高の景色じゃない!でも疲れたわ…」
「さっきまで化粧が崩れてたけどな」
「何か言ったかしらん?」
「何にも?」
「…………………」
女軍曹が頂上からやって来た。
「ほう、やりきったか!さすがノミからトンボに進化したものだ!次は貴様らのモンスターの強化する番だ!と言いたいが時間だからこのまま帰るぞ」
「「「「「えっ」」」」」
「何をしている!」
「「YES!!マム!!」」
「さっさと行くぞ!」
「「YES!!マム!!」」
こうしていなりに取ってかなり長い1日が終わった。
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いなりが山にトライしている時の19時代のいなり、紗夜、武治の無理やり合体住宅
「あれ?いなりは」
「いなりからのメール見てない?」
「えっ」
「いなりね今飛行乗りのライセンスを取ってるらしい」
「えっそんなのあったの?」
「その教官がクソキツいらしくてね」
「マジかー…止めるって言わないんだな」
「ぜってー飛行乗りのライセンス取ってやるだってさ」
「見てみたいなその様子を」
「今は山登りしてるから帰れそうにないって」
「えっ山のぼってんの?」
「それに同じ年頃の子も居るから頑張るって」
「しばらくホントに自由行動になりそうだな」
「うん」
「所でオレの夕飯は何だ?」
「オムライス」




