始まりと…
別の作品がスランプ中なのに新しい話を書いてスミマセン。
「よーし…待ちに待ったゲームが来たわね!志織も届いた?」
『届いたよ!いなりも今日ログインできるの?』
「この時のために夏休みの一緒に勉強終わらせたじゃない」
『そうだった!親の許可無しにログイン出来るんだもんね!』
「年齢制限無いのってコレだけだもんね」
『楽しみすぎるよ~!』
「志織…興奮しすぎよ」
『だって!』
「早く入りましょうよ」
『そうだね!始まりの教会で会いましょう!』
「電話切るわよ」
『うん!またね!』
あたしたちが始めようとしているゲームは通称【WFW】と呼ばれる。モンスターを捕まえ東と西に別れて東のチャンピオンと西のチャンピオンをそれぞれ500人に別れた先でのプレイヤーの中から決め最後にそれぞれのチャンピオンになる。
最強を決める最後の戦いで総大将となり東と西で別れたプレイヤーと共に総戦力線で戦う内容となっているゲームで私達は最初のプレイヤー抽選で選ばれた。
所属先は自分で選べるらしい…噂だと。
「さてとお母さんたちから許可貰ったし…始めようと」
◇◇◇◇
【初めまして【World friend war】の世界へようこそいらっしゃいました】
「うわ~凄いリアルね」
そこには凄い美人さんが現れた。
【誕生日ならびに血液型をお教えくださいませ】
「えっ名前は良いのかな?……誕生日は…8月10日で血液型はO型と…」
【設定完了しました…次はアバターの作成をお願いしますが…変えられるのは髪の色と瞳の色です】
「そっそうなの?身元バレないかしら?…なら髪の色は…空色で瞳の色は濃い青色と」
【コチラの設定も完了しました…いなり様この世界をお楽しみくださいませ】
◇◇◇◇
「ここがVRの世界なの!空も綺麗だし町もキレイ!」
そこにはプレイヤーであろうか沢山の初心者の格好をした人で溢れていた。
「そうだ…たしか始まりの教会で待ち合わせしてたわね…早口行かなきゃ」
町を見渡しながら始まりの教会の目の前まで着いた。
「見た目は変えられないから…名前も決めてあったから【志織】を探せば良いよね…えぇ…と」
「いなりちゃん!」
「ひゃ!」
「わっははは…驚きかた面白いね」
「脅かさないでよ!もう!」
「ふへへ…凄いね、このゲーム何もかもがリアルだね!」
「…あたしみたいな子供でもコレなら出来るわ…フレンド登録しようよ」
「そうだね!」
すると運営者からメールが届き内容を確認すると。
【ようこそ!ワールドフレンドウォーズへ!コレから広場にお集まりください…抽選で選ばれました方が全員ログインなさりました…チーム分けを始めます】
「いなりちゃん行こうよ!」
「うん」
ふたり仲良く広場に行くとそこには大きな掲示板があって参加者の人数が掛かれていた1000人と。
【これよりチーム分けを始めます】
「自分で選べるんじゃないのか」と言う声が飛び交っていたが…。
【選べません。皆様に最初の入力なさってくださりました誕生日から組分けをさせていただきました…赤いハチマキをお持ちの方は西側。青いハチマキは東側と分けさせていただきました…ご友人と挑んだ方、家族で挑んだ方、恋人同士で挑んだ方であろうと別々になられるかも知れませんが頑張ってください】
「なっ…志織は」
わたしの友人である志織は赤でわたしは青だった。
「わたしたち分かれるんだね」
「一緒にやる約束が」
【ここは西と東の中央で最後の戦にならなければここへ来ることは出来ませんので、今のうちに別れの挨拶をお願いします】
「こんなクソゲーだと聞いてねぇぞ!」
「ログアウトしてやる!」
「おい!ログアウト出来ねぇぞ!」
「イヤァア!」
そこら辺から悲鳴や怒号が聞こえたが。
【このゲームは最後の戦をクリアするまで出られませんので…本気で頑張ってください…そして適当にクリア出来ませんし、PK出来ない、死ぬことはないのでそこは安心してください…ではそれぞれの始まりの街に飛ばします…ご武運を…】
「志織!」
「いなりちゃん!あたし頑張るから志織ちゃんも頑張って!」
そしてわたしは東の始まりの街に飛ばされていった。
【東の陣営の始まりの街】
《大広場》
「良く来たな!ワシは東のまとめ役の【ヒデル】と言うものだ!お前たちにはコレから東のチャンピオンを決めるチャレンジをして貰いたい」
「ここから出してくれよ!」
「それは無理だ」
「どうしてよ!」
「ワシは運営側から選ばれた者でお前さんたちを導く役目をいただいている。チャレンジを諦めても良いのだぞ?…最後の戦いの時に数が居なくて苦労するのはこちら側だがな」
「何ですって…試練なんて!」
「やるしてもやらないにしてもそれはお前さんたちが決めることだ。運営側が言ったようにここではPKは出来んし死ぬことはない。食事や寝る場所は【魔物使い】になれば全て無料で使える。外で野宿でも良いと言うのであれば、お前さんたちのバックの持ち物の中に入っているキャンプセットを使うが良い…あとはワシに攻撃は出来んからな!」
「なら俺は出て…」
「その前にお前さんたちの最初のパートナーの卵を受け取ってから行け」
そういったあとにそれぞれの卵を受け取ってから街の外に出て行く者と街の中で卵を抱きなが泣いている人も居た。
「お嬢ちゃん…こんな幼い子まで居たのか…」
「友達と参加したわ」
「そうか…ほら受け取りなさい…説明した通り」
「大丈夫よ、あたしは試練を受ける…試練て何度もチャレンジ出来るの?」
「出来るぞ…負けても諦めない心を持っていれば何度でもチャレンジ出来る…ペナルティはあるがな」
「そうなの?」
「負けたら次の日にしか挑戦出来ないという奴だがな」
「へぇ…」
「既にチャレンジするために卵を孵す作業をしている者も居るぞ」
「うぉおおお」と叫びながら走り回っている人がそれでもチラホラ居る。
「どこかの育成ゲーム見たいね」
「そうだな」
「もう好きに動いて良いの?」
「構わんぞ、何か困ったことがあったらこの街の中心にある育成センターに来ると良いあと魔物使いとしてのライセンスもやろう」
いなりは【魔物使い】ライセンスを貰った。
「変な音声が流れた。ありがとうございます」
「そうだ、街を出るのであれば卵を孵してからにすると良い。外はモンスターだらけだからな、死ぬことはないが怖い思いをするだろう」
「わかりました。行ってきます」
「おう、気を付けてな」
こうして約6年間に及ぶバーチャルリアリティの元での冒険が始まった。