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ワールドフレンドウォーズ  作者: 冬こもり
最後の戦の準備期間
139/139

現実世界

かなり遅くなり申し訳ありませんでした。

【牢屋の中】



「………イルゼ、どれくらいの時間が経ったかな?そろそろ出してもらってもいい頃合い何じゃないかなって思うんだけど、どうかな?」

『( ^ω^)』

「やっぱりイルゼも外に出てもいい頃合いだと思ってるよね?」



するとイルゼはコクンと頷いた。



「でも皆を驚かせたいから……イルゼ、協力してもらってもいいかい?」

『(。•̀ᴗ-)』

「おっ頼もしいね、それじゃ……」



それから少し時間が経過した。



「……コレでどうかな?少しはさっぱりしたと思うんだけど…髪はバッサリ切って腰くらいの長さに揃えてそのまま三編みして…前髪も思い切ってぱっつんにして見たけど似合う?」

『(^_^)』

「……ありがとう………それにしても本当に閉じ込められて長いね」

『(・ω・)』

「……えっもしかしたら出れるかもしれないの?」

『(・∀・)』

「……わかった、イルゼそれじゃ頼んだよ」



イルゼは茶釜からキラキラ光る鍵を取り出すとガチャガチャと牢屋の鍵を開ける動作をした。

するとガチャンと鍵が開く音がした。



「よしコレで外に出られるね…何が起きても大丈夫な様にパラシュートやらを装着して置こう」



……この時の私は自身でフラグを建てていたとは気づいてなかった。

牢屋の外を出るとカオスになっているとは知らずに…。















「コレでようやく出られ…たぁああ!!なんで!なんで空の上からダイブして……ゔっ!」



牢屋の外に出るとそこは雲の上だった。



「イルゼ!何がどうなってるの⁉」

『ボクも分かんない』

「『え』」



お互いに意思疎通ではなく喋れていることに驚いたがそれと同時に落下している事実に固まってしまってしまっていた。



「ゔっ…結構な圧がっ!」

『嘉帆!パラシュート!パラシュートを!』

「まだ早いっ!」

『あ”あ”!雲を抜けるーー!ってもう、大戦始まってるし!!』

「えぇ!何でぇえ!!しかも終盤ぽいぃっ!!」

『……しかも劣勢みたいだね………味方ごと巻き込んで良い?』

「何をするつもりなんだい?」

『ボクの茶釜の中にある劇毒の水を空からバラまくんだよ!!』

「流石にそれは鬼畜すぎないかィイイ!?」

『嘉帆!今すぐにパラシュート!』



イルゼは茶釜をひっくり返すと茶釜から大量の劇毒の水を大空からドバドバと地上に向けて流した。

嘉帆はイルゼに言われた通りにパラシュートを開き上空に上がった。

















【決戦の平原】



「やはりチートのAIを味方に付けた僕たちの方が強かったね。いなり?」

「……そうかも知れないわね(……誰か忘れている感じがするのよね……あたしのパーティ4人しか居ないし)」

「だがまだ俺たちは負けてないぜ?(向こうは5人居るけどこっちは4人……あれ?誰が居ないんだ?)」

「では決着を着けー



すると突然警告音が鳴り出した!



【突如大空に現れた大量のデータにより!AIにより拡張されたデータが限界を超えました!コレによりサーバーがパンクしてし▽☆▲△○✕✕※▲△★:※ギイィイイGAGAGA!たっ助けピーーー】


「えっ!えっ!何が起こったの!」

「いなりちゃん!空!空を見ろ!」

「え!」


その場にいた沙葉、武治、弥一郎、いなりは空を見上げると大空から紫色の水が大量に降り注ぐ瞬間が見えた。

そしてそれを流している張本人たちも。



「……あっ!!嘉帆の事忘れてた!!」 

「そう言えば牢屋に入れたまま放置してたわ」

「1年以上放置してたわな」

「………アーニャというAIが拡張し続けたデータが嘉帆ちゃんが現れ大量のデータが





その言葉を発した瞬間に画面が真っ暗闇になった。 
























「い………………いな………………………」



………もしかしてあたし死んだのかしら?でも、何か感覚が残って居るわ。

さっきから声も聞こえるし。



「……………いなり!!いい加減起きなさい!!」

「うひゃあ!!」



あたしは思い切り良く目を開けるとそこにはお父さんとお母さんがあたしを見ていた。



「お母さ……ん、……お父さん…?」

「!…アナタ!!」

「あぁ!皆川!いなりが、娘が起きたぞ!!」

『波島!本当か!』

「本当だ!皆川!お前の最後の作戦が成功したぞ!」

『そうか!良かった……!……波島、他のプレイヤーたちの家族から子供が目覚めたと連絡が入りだしたから』

「こちらはいいからそっちの方を中心としてやれ」

『わかってる…家族水入らず過ごしてくれ』



父さんがスマホの画面を切るとすぐにしまいあたしの顔を両手で触りだした。



「目覚めはどうだ?俺のお姫様」

「父さ……ん……痛いわ」

「いづき君たらもう………いなり、おかえりなさい」

「ただい…ま……お母さん」

「いなりにはコレから話さないと行けない事があるがそれは落ち着いてからだ」

「…あんなに…たくさん寝ているのに…なんだか…眠いわ」

「安心して眠りなさい、もう向こうの世界には行かずに現実世界で目覚めることが出来るから」

「うん……突然過ぎて……現実味が……」



あたしの意識はそこで途絶えた。
















それからの話をさせて貰うわ。

まずは最後の決戦に付いてとゾンビ騒動についてから。


嘉帆が牢屋に籠もった後直後にスカイキャッスル(西側の空の基地)がバンディラスの上空に現れ浄化レーザーを放つとゾンビの親玉が消え人をバンディラスの住民の半分が消えもう半分がゾンビ状態から開放された。


そしてそのまま西陣営があたし達東陣営に宣戦布告をして最後の決戦が始まった。


そして最初は東陣営が有利だったけどバグAIのアーニャがデータを拡張していきあたし達がどんどん不利になっていった。


あたし達も覚悟を決めて最後の勝負をしている最中に嘉帆が牢屋から出てきて空から劇毒の海を流しデータがシャットダウンされたと思っていたけど。


運営サイドが仕掛けた罠であった事があたしたち東陣営のプレイヤーたちに聞かされたわ。

実は嘉帆が牢屋に籠もったときにイルゼに接触してデータをパンクさせる事を提案してイルゼのAIはそれを了解してこっそりとプレイヤーを現実に戻す作戦が開始していたそう。


そしてその実行が出来る段階となり嘉帆とイルゼを牢屋の外に出しデータをパンクさせあたし達を現実に戻すために数千人のプログラマーが一斉にデータリンクの解除をしたとの事。


そして現実ではかなりの社会問題が起こった。


それは東陣営側のプレイヤー達が現実世界に帰り西陣営に付き浮気した結婚相手と別れると裁判を一斉に起こしたから。

そしてあたし達の行動していた映像が常に一般向けに流されていた事が発覚した、風呂とかそういったのは流されてない。


それにより、より泥沼化してヤバかったと東陣営のプレイヤーの人が教えてくれた。

皆が日常に戻りそういった裁判とかが落ち着いてから東陣営の元プレイヤー達が集まる懇談会が開かれそこで聞いた。


そういった西陣営の元プレイヤーたちはプライバシーの侵害だと政府やゲームを作った会社への訴訟も近々始まってる。


あたしも小学校の同級生と再開して乙女ゲームの世界線ではこうだったとかの話もした。







そして………。


















【皆川東学園】


《フラワー庭園》

 


「弥一郎さん、大学部はどうですか?」

「いなりちゃん、敬語じゃなくてもいいよ」

「……わかったわ」

「大学生活に戻ったは良いんだが……女性が怖い」

「アニキ、かなりモテるもんな」

「武治だってそうでしょう」

「アリサさんやりりぃさんが牽制してくれてるから大丈夫なんだけどな。将来デザイナーになる勉強の方が大変だよ」

「現実とゲームではやっぱり体の動かし方が違うから仕方ないわよ」

「それに6年間もの時間を奪ったと言う事で個人個人にかなりの金額が払われたしな。

それでも会社が潰れないって皆川さんの会社スゲーよな」

「それに裁判に訴えられ裁判で負けてそれなりの金額を払っても別にそこまで被害は無いって言い放ったの凄いよな」

「はー…」

「どうしたのいなり?」

「勉強に関してはゲームの世界でやってたから平気なんだけど将来どうしたいって言うのがまだ決まってないのよね」

「いなりちゃんたちはまだ時間はあるからな、ゆっくり決めると良いんじゃないか?」

「そうなんだけどねー」



そこにりりぃさんが現れた。



「あら、やっぱりここに居たのね」

「師匠、どうしたのかしら?」

「また西学園の連中が騒ぎに校門に来たそうよ」

「……懲りないなー」

「それが西学園のクオリティよね」

「それと1つ朗報があるわ」

「そう、朗報よ。アタシ達が過ごしたゲームの残存データからアタシ達の相棒だった子たちのデータが見つかったそうよ」

「え!」

「そのデータの復元が行われてもしかしたら…でも時間がかかるとも言ってたわ」

「そっか…」



キーンコーンカーンコーン…


「あっ昼休みが終わったわ」

「…りりぃ行くか」

「えぇそうね」

「アニキ、また放課後な!」

「わかってるよ」

「それじゃ」

「そう言えば嘉帆ちゃんは?」

「嘉帆は図書室に居座ってるんじゃないかしら?最近はあんまり関わりが少なくなったのよね」

「そうなの」

「でも、メールとかでちゃんと交流は持ってるから大丈夫」

「いなり、教室に行くわよ」

「ちょっ沙葉!」

「それじゃまた!」




こうして日常へと戻っていった。
















数年後……。




【データ解析研究所】


《研究室》



「いなりさん!遂にこの時が来ましたね!」

「えぇ、ロゼッタたちに会える日が来たわ」

「いなり、準備はいい?」

「良いわ…嘉帆、始めて」

「了解、データの復元開始」



アタシはデータ解析員となるべくその道へ進んだわ。

ロゼッタたちに会いたいって言うのもあるけど…ビビッと来るものがあったわ。

今は皆川さんから譲って貰ったデータを復元することができてあたしが作ったデータバンクに復元を開始した。




「残り、96…97…98…99…100…解析完了、データ復元……画面表示」



巨大なモニターには見覚えのあるシルエットが写っていた。



「……ロゼッタ、おかえりなさい」


アタシがそう言うとロゼッタは相変わらずの笑顔で…。


『ただいま、いなり』








これにてこの物語を無理やり感ハンパないですが完結させました。

この作品を読んでいただきありがとうございました。


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