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ワールドフレンドウォーズ  作者: 冬こもり
最後の戦の準備期間
133/139

爽快爺さんと街の異変

目の前に現れた幼女魔女に威嚇されたがロゼッタたちは特に気にもしていなかった。



「ワシを見ておののかないのか!」



いいえ、幼い魔女さん。ロゼッタたちは常に臨戦態勢よ…あたし以外はあたしが作った手料理を持ち出して構えてるもの。

オウカが更に嫌がらせとしてあたしの手料理をまた取り出し幼い魔女の顔面に向けて放ちべちゃっとクリーンヒットさせた。



「ぐっ!何なのよ!このダークマターは!イヤー!ぺっ!ぺっ!」



ロゼッタたちもそれを見て風の魔法を使い幼い魔女に当てた。

ほぼ同時に投げられたあたしの手料理が幼い魔女さんにバンバン当たり泣き始めた。



「ぐすっ……何なのじゃ~……あうっ!目がぁ!目にダークマターが入って痛いのじゃ~」

「先ほど仕出かした事を謝るならキレイにして上げるわ」

「ふん!その必要はないぞ!ワシは魔法を使って自分でキレイに出来るもん!」



するとぶつぶつと呪文を唱えると幼い魔女の頭上から水が流れ始め魔女を包み込んだ…が。



「…婆さんを包む水が黒く汚れてないか?」

「お婆さんゴシゴシとキレイにしているみたいだけど落ちてなさそうだね」

「なんだか余計に汚れてないか?」

「そういう風に見えるわね」

「あたしとしては何だか複雑な感じがするわ」



幼い魔女は自身を包む水を弾き飛ばしたが全く汚れが落ちていないのを感じ取り引いていた。



「………おぉ……なんと言うことじゃ……汚れが落ちるどころか酷くなっておる」



そこへ空から頭に天使の輪と羽を生やした先ほどのお爺さんが現れた。



『ラフィータよ。お前に付けられた汚れはお前の力では落とせんあの者たちに謝罪をして落として貰うのだ』

「誰が協力を求めるか!」



幼い魔女はそれだけ言うとお爺さんに黒い物体が付いた服を力いっぱいにお爺さんの顔にぐりぐりと擦り付けた。



『ぬぉおお!こっこれは物体X!こんの優しくしてやろうと思ったのに!この底意地悪いババアめ!もう助けてやらん!』



お爺さんはこちらを振り向き近づいて来た。



『スマンがワシに付けられたこの物体Xを洗い流してくれないかのう?』

「あたしの手料理は……物体…X…」

「天使だから浄化出来るんじゃないのか?」

『ワシではまだ無理じゃ…それにしてもワシは良くこの物体Xを食べたものじゃな』

「その効果でお迎えが早くきちゃったけどな」

『すまんな』



するとアルタイルとロゼッタはイルゼからお湯が入ったバケツを受け取るとお爺さんの頭上に持ってお湯を流すしてキレイに洗い流した。



『おぉ…命の洗濯じゃ…こんな爽快な気分は久し振りじゃのう』

「ふんっ!この爽快爺!貴様を死の淵まで追いやったガキンチョの世話になってどうすんじゃ!」

『確かにそうじゃが…最終的には旨い飯を食べて天に召されてしもうたからな…この子らと共に暮らす魔物たちは悪意を向けなければ何もしてこんよ』

「それで爽快爺は何しに来た!」



すると爽快爺さんが何かを喋った。



『ワシがピーーーしてピーーーした責任とピーーーの時にピーーーしてピーーーとピーーーの責任を取るために天使の使者としてやって来たのじゃ』



ん?ピーピーピーピーって良く聞こえないわ。弥一郎さんと嘉帆は内容がハッキリと聞こえたらしくかなり引いていた。



「…それは流石に…うん、閉じ込められていた理由がこれだと納得が行くわな」

「…バンディラスの住人の呪いの原因はほぼこの人たちだ…」

「えっ」

「おれたちは聞こえなかったけど…ふたりは聞こえたのか?」

「この内容が聞こえなかったなら知らなくて良いぞ」

「……知らない方が幸せだよ」

「えっ」



ロゼッタたちもかなり引いていた。



「「「「「Σ(゜◇゜;)」」」」」

「よっぽどなのね」

「うわっマジかって言ってるわね」

「爽快なお爺さんや婆さんを完全にガッチガチの封印した方が良いんじゃないか?そうすれば被害はなくなると思うが」

「上に同意する。お爺さんは充分に罰を受けたよ」

『そうなんじゃが……婆さんの封印は解いてやってくれんか?良い感じにひねくれた婆さんだが落ち着いたら主らの助けになるじゃろう。それにバンディラスに掛けられた呪いはワシと先輩天使に任せてはくれんか?ここから離れて浄化を行おうと思うぞい』

「勝手に話を進めるでなー」



幼い魔女はロゼッタたちにまたあたしの手料理をぶつけられたり顔面に的確に当てられ今度は瀕死に至たりカクカクと足を振るわせいる。


「おっおのれぇ~…!」

『力はワシが封じ込めたからお主らでも婆さんの世話は出来ると思うがその前に責任を取らせるぞ。まずはお主らをこの場所から外に移動させるぞ』



すると足元に光が溢れいつの間にか外に出ていた。



「あら…本当に外に出たみたい」

「あっ」

「嘉帆ちゃんどうしたんだ?」

「ここを開く鍵が壊れた」



嘉帆の手の平にあった物体が粉々に砕けていた。



「もう役目が終わったのね」

「だと良いのだけど…」

「街に掛けられた呪いは解けたか?」

「わからないわ…それにさっきから聞きたくない嫌な呻き声が聞こえるんわね」

「それも複数いて近付いてきてる」

「…………どうやって逃げるんだ?」

「さぁ」

「………おれ死にたくないしゾンビになるの嫌だ」

「この祠はどんな人でももう出入りが出来るようになっているだろうから奥に逃げても無駄そうだね」

「空に逃げても小鳥さんたちが襲って来そうで怖いわー」

「…………この街にある【安全地帯】に向かいましょう」

「どうして急に動き出したんだよぉ~(小声で)」

「さて、この状況からどうやって抜け出そうかしら?」




こうして恐怖の時間が始まった。



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