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ワールドフレンドウォーズ  作者: 冬こもり
最後の戦の準備期間
132/139

散々な目に遭あったお婆さん?

【封印の祠】



《封印の石室》



「「「「「………………」」」」」



あたしたちの目の前には光の鎖に繋がれた老婆が壁にぶら下がっていた。



「婆さんまだ天に召されてなかったな」

「ホントにこのご夫婦?は一体何をしたんだ?」

「もしかしたらあのご老人とは関係ないかも知れないよ」



光の鎖に繋がれた老婆が急に喋った「あぁ…じい様が天に召されてしまった」と。



「ガッツリ関係者だったわ」

「いや、まだわからないよ」

「あの欲張りなじい様が満足するとは…」

「やっぱりあのじいさんの関係者だ」

「このお婆さんが呪いの原因なのかしらね?」

「聞かないとわからないわ。聞いてみましょう」



お婆さんに話を振ってみた。



「お婆さんはどうして閉じ込められているの?」

「はぁ?良く聞こえんな?」

「お・婆・さ・ん・は・ど・う・し・て・閉・じ・込・め・ら・れ・て・い・る・の?」

「聞こないな~?」



くっ…このお婆さんは意地悪な人ねぇー。

お婆さんとあたしの会話を聞いていた四人は真顔になっていた。

そして怒ったロゼッタは鎖に繋がれた老婆に向けて小さい姿で頭上に向かい老婆の頭に唾液を垂らし始めた。



「ぬぉお……なんだか頭がピリピリと痒い!」

「ロゼッタが嫌がらせを始めたわ」

「…全く聞き耳を持つきはないのかしら」

「意地悪な顔してるもんな」

「……俺が行ってこよう」

「アニキ…」

「大丈夫だって!」

「玉砕するから止めておいた方がいいよ」



数分後……。



「……………俺ってそんなに空気読めないチャラチャラした男…婆さんの言い方がキツいお…」

「あっアニキ!そんな事ないって!婆さんは機嫌が悪いだけだなんだよ!」

「遂にアルタイルまで嫌がらせに加わったわ」



アルタイルは小鳥の姿で老婆の頭上に向かい頭の上に停まると………。



「婆さんがどんどん汚れて行く…」

「ぉお…何か顔の辺りがねっとりし始めたぞ」

「あっお婆さんの表情が曇ってきたわ」



鎖に繋がれた老婆は表情を曇らせこちらを見て来ている。

汚い景色だからかお婆さんの首から上にモザイクの規制が入った。



「……この様子だと話してくれないわね」

「アルタイルたちが嫌がらせするなんて珍しいこともあるもんだな」

「確かに…今までやらなかったもんな」

「でも会話を試みないとね」

「なら次はおれが行く」

「心折られないように」

「おう、それじゃ行ってくる」



弥一郎さんと同じく的確な言葉詰めに合い更には唾を飛ばされ武治の顔面に当たった。

それにキレたオウカが直ぐにあたしの手料理をどこからか取り出すと老婆の顔面に的確に当てクリーンヒットしたそして老婆は「ぬぉお…!こっこれは…何てものを…!」と震えだした。

そして武治が一言いった。



「………あの婆さんやべぇよ」



武治はオウカによしよし大丈夫?されてから顔面をキレイに拭かれていた。



「あの様子だと近付きたくないわね」

「うん、賛成―――」



かなり老婆と距離も離れているのにも関わらず沙葉と嘉帆の頭上にペッペッとお婆さんはやった……なんとなくモザイク付いていようと分かるわ。

あのお婆さんふって勝ち誇った表情をしてるわね。



「…………………………」

「…………お婆さんの執念恐るべし…縛られたお婆さんの体液浴びても平気だよね?呪われたりしないよね?」



嘉帆の突っ込み所はそこなのね…。

沙葉はどんな報復をしてやろうかと考え始めた。

その前にイルゼがどこからか取り出したお湯を【浮遊術】を使い空中に浮かばせて沙葉と挂帆と武治にそれぞれ向けて頭上から被せ洗い流した。



「あっこのお湯から良い香りがするわ」

「ゆず湯か?」

「いつの間にそんな技を覚えているとは」

「これでキレイになったわよね?」

「この場所から出たら風呂入りろうぜ」



3人をキレイにしたイルゼはロゼッタ、アルタイル、オウカの元に向かいお婆さんの頭上に紫色のお茶?を茶釜から流し始めた。



「ぐぅうう!なんだ!このお湯は!ピリピリどころじゃない!猛烈に痛い!頭がも体も痒いのと痛いので散々じゃー!ぬぉー!」



お婆さんは鎖に繋がれながらも暴れ鎖が揺れ始め遂には鎖に繋がれたままお婆さんはグルングルンと空中を回り始めお婆さんに掛けられた紫色のお茶がシャワーとなり部屋に降り注いだ。



「ぎゃぁあ!」

「お婆さーーーーーん!?」

「私の出る幕はないわね」

「あぁ…またご老人に負荷を」

「それにしても良く回るなぁ…」

「ロゼッタたちが満足げにしてるわね」



イルゼが傘を五本取り出し様子を見ることになった。

お婆さんが空中を回ること二時間が経つとお婆さんが悟りを開いた表情となり疲れきっていた。



「あっ…あし○のジョーの最後の場面みたいだ」

「あの婆さん完全に燃え尽きちゃったな」

「あっ…またお爺さん見たいに光の柱がお婆さんを照らし始めたわ」

「ホントだ」



するとまたキューピットが空から現れると疲れきった表情をしたままのお婆さんを抱えて飛び立とうとしていたキューピットに向に気が付くとニッコリと微笑みそのまま…。



「カー…ペッ!!」

「うわっ!あのお婆さんキューピットたちに唾を吐いたわ!」



すると直後にお婆さんが「まだ天に召されてたまるものか!出直してきな!」と言い放った。

キューピットたちはそれでも容赦なくお婆さんを連れて行こうとしたらお婆さんの体から黒い靄が現れると姿が変わっていき幼女になった。



「そこは山姥か化け物に変身するんじゃないのかよ!」

「突っ込みはそこかい!」

「あの幼女は例のバグじゃないわね」

「魔女ッ子の様に見えるが…」

「あっ暴れだした」



魔女ッ子幼女となった元老婆はネバネバの粘液を召喚してキューピットたちにべちゃべちゃと塗りたくり体をずらすとするりと抜けて地上に降りてきた。

キューピットたちはケッと言いながら天に戻って行った。



「良くも妾に向けて沢山の事をしてくれたのう?覚悟は良いか?小童ども」



こうしてあたしたちと最後の戦いにて共闘する事になる【博愛の魔女】との出会いであった。


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