初めての敗北
「おはようロゼッタ…沙葉たちはもう外に出ているのね」
沙葉と少年は朝が早いらしい…あたしたちも早くでないと。
「おはよう沙葉」
「おはよういなり」
「あれ?あの子は?」
「今薪を集めてもらってる」
「あたし火の準備するね」
「任せた」
火の元を用意してロゼッタに火種を用意してもらった。
「こんなものかな」
「ロゼッタは火の扱い上手いね…鍋置こう」
「♪」
ロゼッタはどこか誇らしげだ。
「ミューディは?」
「あれ?どこだろ」
火にかけた鍋から離れ探しているトポンっと水に何か落ちる音が…音?
沙葉と同じタイミングで鍋の方を振り返るとミューディがグツグツしている鍋の中に入っていた。
「ミューディ!?」
「自ら出汁になりに行ったよ!」
「!?」
沙葉の高速移動!高速でミューディは助け出された。
「危ないよミューディ!止めて!食べないよ!」
「(´;ω;`)」
「居るだけで言いから!何かの役にたとうとしてくれるのは良いけど止めて!やけど負ってるし!」
「はい、アロエ薬!」
「ありがと」
沙葉はミューディの身体に塗りたくりやけどが治った。
「これでひと安心だね」
「驚いたわ」
「心臓に悪いよ…」
「戻ったぞー」
「あっ帰ってきた」
「ご苦労様。どうだった」
「木とか変な風に曲がってたり色々ヤバかったぞ」
「だとしたら戦闘は避けられないかもね…」
「あんな大きなモンスターと戦えないよ」
「今日はこの拠点から半径5メートル以内捜索して次の日には距離を伸ばすやり方をするやり方が合ってるかもな」
「何か策があるのかな?」
「その前に自己紹介してなかったな。おれの名前は武治で相棒の名前はオウカって言うんだ」
「あたしはいなりって言うの。相棒の名前はロゼッタよ」
「私は沙葉って言うんだ。相棒の名前はミューディだよ」
「いなりに沙葉、昨日はホントにありがとう…しばらく宜しくな」
「うん」
「一応あたしたちのパーティーに入る?外に出るまでで良ければ」
「パーティー組んでいるのか…そうだな一応この森を抜けるまで宜しくな」
【武治&オウカがパーティーに入りました】
いなりは後の【特攻隊長】を手に入れた。
「ひとりひとり行くのは得策じゃないよな」
「そうですね」
「そろそろお腹減った」
「今日は天ぷらそばだよ…朝から重いけどね」
「ごくり…」
「天ぷらそばだと…ごくりっ」
トントンチーン!
野菜天ぷらそば
レア度⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️☆★
上手に揚げられた野菜天ぷらが乗ったそば…旨そうだな食いたい…てか料理旨いなこの子。
「やっぱりウメェ!おかわり!」
「美味しいよお母さん!おかわり!」
「オカンじゃないよ」
「「「♥️」」」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「さて作戦なんだが…」
「運が良い加陽が先頭を歩けば良いと思う」
「拾い物しながら歩くんだね」
「負けても死なないぜ…必死に走ったけど」
「そう言えば経験してたね武治とオウカは…何か失ったものは?」
「☠️」
「全財産失った…拾ったアイテムは失わなかったな」
「沙葉は残る?」
「全財産は10円ぐらいしかないから平気だよ。何もしないよりか行動しないとね」
「アイテム買いまくってたもんね。そうね…動きましょう」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「キシャーーーーー!!」
「ヒヒィーーン!!」
「腐ぉホホホほほ!!」
『出会い頭で会うんかい!』
『ひぃ!何か争ってるし!何あれ!』
『レベル鑑定出来ないぞ…何か手下ポイの居るな』
トントントントン
『何かよう?』
『叩いてないぞ』
『私も』
『えっ』
『『えっ』』
3人で振り返ると。
「ぐぉおおおおおおおお!!」
「ぬにゃあああ!!」
「きゃあああ!」
「ふぉおおお!」
バタバタと茂みから出ていったら争っていた三匹がこちらを見た。
「ブルルルル!」
「シュ~…」
「ミィタァナァア!!」
それぞれ蜘蛛の子を散らすように逃げた。
「あたしはペガサスかい!逃げきれるわけないわ!でもできるだけ逃げるのよ!」
「ブルヒィーーン!」
「なっ!何ですって!とおせんぼされたわ!」
ロゼッタが震えながらあたしを庇うように正面に立った。
「ブルルルル…」
「( `д´)」
ロゼッタ♀ LV15
覚えている技
かみつく しっぽをきりはなす
ファイアーボール かげろう
「こうなれば負けるとわかっていても戦うしかロゼッタ!ファイアーボール!」
ロゼッタは火の玉をペガサスにぶつけたが全く効いてない。
【セイクリッドペガサスは【ウィングカッター】を繰り出した!】
「ロゼッター!」
いなりを悲しませない為にロゼッタは踏ん張ってから立ち上がり身体が輝きだした。
「何か技が変化した?」
ロゼッタ♀ LV15
覚えている技
【食らいつく 】【フレイムランサー】
【プロミネンス 】【極炎の焔】
「ロゼッタ!極炎の焔ぁあ!」ロゼッタが巨大な炎を作り出しペガサスに放った。
「ヒヒィーーン!?」
ペガサスの体力ゲージが1/3減っただけだった。そしてペガサスの角が輝きだし【光の裁き】を放ちロゼッタは倒れた。
「ブルルルルヒヒィーーン!」
「えっなっ何!……あんた後で覚えてなさいよぉお!!」
いなりはセイクリッドペガサスの攻撃を受けキャンプ場に飛ばされた。そして所持金3000円全て落とした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「痛かった!あのペガサスいつか羽もいでやるわ!」
「戻ったか」
「武治が一番始めに戻ってきたのね」
「沙葉はまだ来てないぞ」
するとヒューーーと沙葉は空から落ちてきた。
「痛い……あのリッチー絶対オーバーキルしてやる」
「沙葉がリッチーに当たったのね」
「おれが蛇だコノヤロー…食われるかと思ったぜ」
「初めての全滅だわさ~」
「「「☠️」」」
「回復してあげないとね…いてて」
「料理作るにしてもダメージエグくね?大丈夫か?」
「簡単なものしか作れないよ。木の実の丸焼きなら火の中にぶちこめば簡単に作れる」
「それで行こう」
「火を着けようか」
火を着け木の実を投げたらキャンプファイアーもどきになった。
※キャンプファイアーは許可を取らなければ野焼きと同じなので犯罪だからやっては行けません絶対にです。
「燃えろ燃えろ~」
「煙いね」
「…焦げても平気だからね中身食べるだけだから」
数分後…バシャーー!
「水掛て終わるのね」
「うん、全然火が弱まらないからね」
「木の実の丸焼き真っ黒焦げだな」
「中身食べるだけだから」
手負いの獣?を連れてそれぞれ木の実の丸焼きを相棒に食べさせ復活した。
「あたしたちも食べましょう」
「そうだな…中身香ばしい匂いで美味しそうだもんな」
「たくさん投げたから好きなだけお食べ~」
「「「♪♪♪」」」
「「「いただきます!」」」
敗北に帰したこの日はやけ食いしてまた森に出かけまたヤられてを繰り返し行いこの日を終えた。
※この人たちはレベル差を知らないのと【幻想の森】を【桜の森】だと思ってます。




