143カラットのダイヤモンド 1
メスリーヌは寝ぼけていた。メスリーヌは名家の出身で家を出る時にある程度いや、相当な額のお金を受け取っているので当分の生活には苦労しないはずだった。しかし、メスリーヌはそれを使って食いつなぐことを選ばなかった。メスリーヌはそれで家を買ったのだ。全ての額をつぎ込んだため俗に言う豪邸が出来上がった。メスリーヌは躊躇しなかった。親に貰ったお金で飯を食うのが嫌だったのだろう。しかし、お金を無駄にすることは駄目だという考えも働き家を買う決断にいたったようだ。バトラーは必死に止めた。だか、メスリーヌがバトラーの言う事を聞くはずがない。彼女はもともとそういう性格なのだ。自分の決めたことは誰がなんと言おうと変えない。バトラーはもちろんメスリーヌがそういう性格であることを知っていた。知っていながらも今回ばかりは止めにはいっていた。その奮闘も虚しくバトラーはその豪邸でメスリーヌに使えている。基本的に、お嬢様であることを全面に出すことを嫌うメスリーヌであったが彼女は「お嬢様であること」の使い方が上手だった。絶好の場面で巧妙に使う。その術に長けていた。そのためか、この豪邸も原価の6割の値段で買えている。幼い頃から親にはあまりそういう事をするな。もっとちゃんとお嬢様でいろ。と言われて育った。その反動でもあるのだろう。ずっと親のいうことを聞いてきたメスリーヌの遅すぎる反抗期である。
メスリーヌはこの前のエクス=アン=プロヴァンス駅での窃盗のあと、大怪盗になると決意していた。しかし、怪盗だけで生きていけると思わなかったメスリーヌは「お嬢様であること」をつかって仕事を手に入れていた。それなりに人間関係を築き、それなりに普通に生きる。そういう演技程度な簡単にしてしまう。
メスリーヌが目をつけたのは143カラットのダイヤモンドだった。これは、とある昔、鉱山から見つけられそのまま残されている代物だった。つまり、加工を施されていない。原石であった。メスリーヌは加工が施されていないという所に興味を惹かれた。その情報を手に入れると、すぐにバトラーを呼んだ。
「バトラー、次コレ盗む。」
バトラーは、メスリーヌに反抗することを諦めたのか、浮かない表情を浮かべながらもただメスリーヌに「分かりました」と伝えていた。
その夜、メスリーヌは143カラットのダイヤモンドを盗むための支度を始めていた。
不自然さが解消するのはもっと先です。すみません。徐々に、目を惹く作品にして行きたいと思うので応援お願いします。




