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近未来ですが、何か?

 ・・・……リ


 …リリ


 …リ………リリリ



 ジリリリリリ!!


 夏は快晴、響くは目覚まし時計、もがくはこの物語の主人公。


 (うっせえな…〉


 ひょいひょいっと腕を振り回し、ベルを止める。

 「―――、―――――!!」

 布団から這い出たはいいが、喉に栓をされたように声がでない。

 (息はできるんだけど、これってもしやLCL…ああ。)

 昔のロボットアニメのあれが頭を過ぎったが、現実にそんなものはなく、すぐに真相が電球の光がつくのが見えるようにピーンとひらめく。

 (そっかそっか、防音装置つけっぱだったのか。)

 この時代は防音室などはもはや全時代のものと化しており、代わりに設定された一定の音量までをかき消す「防音装置」なるものが普及している。

 この「防音装置」は音の波にそれを打ち消す音をぶつけて無音にするので、かなり低価格でパンピーに重宝されている品物である。

 (セミの鳴き声がうるさくないのはいいんだけど、声が出ないのが難点だよなあ…。でも、高いのには手が届かないし、、、。)

 ビンボー学生は常に懐が絶賛氷河期セールの真っ最中なのです。

ベッドから降りて、対角線上にある玄関のスイッチを押す。

 「ふぃ~…。これでよしっと。」

 ここから新しい一日が始まる。

 「ああ、今日は10時から亜衣の家に行くんだっけ。」

 バカはバカでも一応知的生命体、人としての機能は最低限働いているようである。

 「今日も元気な優くんですよっと♪」

 他人には見せられない言動や物があるのが健康な男子というものであるっていうのは置いといて、台所に向かって銀色の四角い電子レンジのような物に手をかける。確かに電子レンジっぽくはあるが、別に温めるのがそれの存在意義ではなく、決められた数字を押すと、

 ウィーン、ウィーン、ガタガタッ、チーン!

 突っ込みどころ満載のこの機械から、しゅわっという音と共にフレークが取り出される。ってか煙吹いとる。

 これは、スキャニングした食べ物のデータを保存し、それを再現する機械で、メーカー希望価格75000円だったりする。

 別に熱いわけでもないらしく、普通にテーブルの上に運ぶ。

 「一人暮らしな俺にはこれで十分。っとテレビテレビ。」

 〈EMS〉に手を添え、ぽぽんっと指を叩くとテレビジョンの液晶画面に立体映像が映し出される。

 冷蔵庫から一緒に持ってきた牛乳を皿にのったフレークにかけながら前方を凝視していると―――

「今日の山羊座は~♪…12位って…。」

 真剣に政見放送やニュースをみるわけでもなく、美人アナウンサーが進行をしていることで有名な占いを死んだ魚のような目でテレビとメンチを切る。

 {山羊座のあなた♪今日はちょっと運気が足りてないゾ?不運なことが訪れるかも☆周りに注意を払ってミジンコのように生きていないと、死んじゃうかも♪ラッキーアイテムはヘルメット!}


  じょぼぼぼぼ・・・と牛乳をこぼす。

  「マジ、俺今日で死んじゃうの?」


  初めて,このてへぺろアナウンサーを拳で殴りたいと思った瞬間であった。


 世界でおそらく一番不運な男(本日限定)の恐怖の物語は、また別の機会に―――







書くたびに自分の語彙の少なさに悲しくなります・・・。

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