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未来の伝説  作者: 雲雀 あお
幕間
11/23

シュナイゼル

 


 予定通り、勇者を魔王の元へ送り込んだ。さて、記憶がない勇者様はどうやって、魔王を倒すのか?

 出来れば見たい。きっと予想もつかないことを、しでかすに違いない。何と言っても、勇者なのに記憶を失ったり、あっさりだまされたりするんだから。


「ふふ・・・」


 僕を信じきったあの顔。さっきは、魔法を維持するのが大変だった。彼の顔は、未知の出来事に不安を感じている顔だった。それが妙に笑えて、口元がゆがむのはどうしても押さえられなかったな。


「さて、と」


 情けない勇者様は気になるけど、そんなことより愉しいことが起こりそうな、そんなうわさを耳にした。だから勇者様と強引に別れた、とも言えるけど。

 どうするかは、まだ考えていない。何が起こってもそれなりに愉しめるんだろうけど、どうせなら極上の享楽きょうらくであってほしい。

 考えるまでもない。折角せっかく面白い玩具アリトを見つけたのだ。それを使わない手はないだろう。脳裏のうりに情けない彼の顔が浮かぶ。

 そうだ。それがいい。彼が魔王と対峙たいじしても生きていたら、の話だけど。


 再び杖を構え、『転移』の呪文を唱える。目的地は、もちろん魔王城なんかじゃない。

 やがて、『転移』特有の浮遊感ふゆうかんが起こる。


「さあ、とびっきりのうたげを僕に見せてよ、勇者様」




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