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創造神と愉快な仲間たち  作者: 川森 朱琳
第三章 新たな創造神
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第七話 イアレスとブルートの決断③

お読み頂きありがとうございます。


イアレスとブルートはどうするのでしょうか…


アンゼスは海への道中、イアレスの気持ちの変化に触れある事を考えていた。


神界の北東…山脈の向こう側にイアレスの神殿を建てる事だ。

そこなら岩肌に囲まれ生物も殆どいないし、直ぐ横にイデスがいるから万が一の時の防御壁にもなる。

それに、一から自分の世界を創るなら敢えて何も無い方がやり易いのではないかと考えたのだ。


『イデスに後で相談してみよう…』


念話でイレスにも話し、了承を得たので早速準備に取り掛かりたいアンゼス。

しかし、イレスからの念話で「後にして下さい」と言われ項垂れた。

思い立ったら直ぐにがアンゼスのモットーの為、イレスの待ったからずっとウズウズするのであった。


『着きました。海ですよ。』


『『……っ!!』』


イレスの言葉に、イアレスとブルート二人同時に顔を上げる。


白い砂浜と太陽の光に照らされキラキラ光る広大な海が目の前にある。


『『……これが海…』』


『綺麗でしょ〜♪』


イアレスとブルートは暫く茫然と立ち竦む。

想像以上の大きさと感動に言葉が出ない。


『アンゼス様〜、イレス様〜』


海の向こうから少し高い声がする。

海面が光り、その反射ではっきりとは見えないが…「人型の何か」だ。


その「人型の何か」はバシャバシャと水飛沫をあげながら近付いてくる。

イアレスとブルートは警戒したが、アンゼスとイレスは両手を振って歓迎ムードだ。


『イネス〜♪』


バシャバシャ…


『アンゼス様、イレス様!今日はお二人一緒にどうされたんですか?……ん?此方は…どなたですか?』


『イネス…相変わらず騒が…忙しいですね、貴方は。』


『へへ…すいません、イレス様。

で、この方達は?』


『あはは…イネスはせっかちだなぁ。

紹介しよう。創造神のイアレス殿とそのお友達のブルート殿だ。暫く神界にいると思うから仲良くしてやってくれ。』


『ちょ、ちょ、アンゼス様!色々ツッコミたいんですが…先ず、創造神とは?この方も…創造神?』


『そうなんだよ!凄いでしょ?私以外にも創造神がいるなんて!私もさっき会ったばかりでビックリしたんだよ!!』


『いや、サラッと言ってますが、ビックリどころの話じゃないと思うんですが…』


相手がはしゃぎ過ぎると冷静になれるイネスは、イレスの遺伝子をちゃんと受け継いでいた。



『……オイッ!』


『……ん?何?イアレス?』


『そいつは…』


『あぁ、ごめんごめん。この子は、さっき話した水に関する事を担当してるイネス。今いないけど、もう一人イデスって子もいるよ。因みにイデスは、火に関する事を担当してるんだ。火はイアレスとブルートの得意分野…かな?だとしたら、イデスとは気が合うかもね♪』


『……イネス…イデス…』


『イネス…って、アンタが創ったのか?』


『そうだよ。イデスもね♪

二人共イレスを基にしてるから、ホラ!二人はよく似てるだろ?』


そう言って、イレスとイネスを並べる。


『う〜ん…似てるっちゃ似てるけど、俺らみたいにソックリではないなぁ。』


『そりゃそうだよ!イレスをベースにしたってだけで、イレスの分身創った訳じゃないからね。それに、イレスは覚醒して見た目が少し変わったのもあるから、前の方が見た目は似てたかも?中身は別人だけどね…あはは♪』


『『……覚醒?』』


『あ〜、それも説明しないといけないね。

でもさぁ、いっぺんにアレコレ言われてもよく分かんないよね?どうする?今聞く?』


イアレスとブルートは、二人で顔を見合って首を振る。


『『……今はいい…』』


『そ?じゃ、また今度ゆっくり説明するね。』


『アンゼス様、これからどちらへ行かれるのですか?』


『二人が海を見たいって言うから連れて来たんだ。

そうだ!イネスも一緒に行こう♪』


『えっ!いいんですか!!』


『うん。それと折角だからクジラ達を呼んでくれる?二人に紹介ついでに乗せてもらおうかな。』


『分かりました!少々お待ちを。』


イネスふクジラ達に念話を送る。すると、クジラ達が一頭また一頭と集まってくる。


『『…っ!!』』


『『『『『クーーーーーー』』』』』


プジャーッと潮を噴いて姿を現した巨大なクジラに、イアレスとブルートは驚愕して固まる。


『『……何だこれ…』』


『クジラっち〜、こっちこっち〜!』


イネスが両手をブンブン振って、五頭のクジラを呼び寄せる。

大きな体が一斉に此方に向かって泳ぎ出すと、波が立ちアンゼス達のいる砂浜に大きな波が打ち寄せる。


『あれが「クジラ」って言って、イネスの海の仕事をお手伝いしてくれる仲間だよ。

今から其方達を乗せて海を案内するね♪』


『『…はぁ?!』』


『あの子達はここまで上がって来れないから、クジラ達のとこまで私が連れて行こう。』


アンゼスはそう言うと、翼を出してイアレスとブルートを両脇に抱えクジラの元へ飛び立つ。

イレスとイネスは海面を歩き着いて行く。


『『ぅわぁーーっ!』』


『あはは…どう?空を飛ぶ感じは。楽しいでしょ?』


ジタバタしていたイアレスとブルートだったが、アンゼスの問いかけにハッとして大人しくなる。

そしてキョロキョロと周りを見ると、楽しいと感じたのか目がキラキラしている。


『よいしょっと…』


クジラ一号の背に二人を降ろす。


『来てくれてありがと。すまないが、少しだけ私の手伝いお願いね。』


クジラ一号の背を撫で話し掛けると、潮を噴き出しそれに答える。


イレスとイネスも合流し、各々クジラに乗りゆっくり方向を変え進み出す。

イアレスとブルートは暫く無言で、海からの景色を眺めていた。


その後も海の生き物達と会ったり、イネスの神殿、氷の島(アンゼスに冷気の鍛錬として造らされた島)、海底散策等、一通り海を周って元いた砂浜に戻って来た。


イアレスとブルートは終始無言でずっと口を開けたままだった。


『海はこんな感じかな。どう?いい所でしょ?』


『『……』』


『お二人共、少しお疲れではないですか?一旦御神殿に戻って少し休みましょう。』


『そうだね。そうしようか。

イネス、クジラ達もありがとう。』


『いいえ、私達も楽しかったです!』


『『『『『クーーーーーー!』』』』』


ブシューッとクジラ達が一斉に潮を噴くと、そこに虹が架かった。

イアレスとブルートはそれを見て、目を見開く。


『『……あれは…』』


『あれは「虹」って言うんだ。綺麗でしょ?条件を満たすと現れるんだ。創造神のイアレスなら、発生条件を理解すれば自分でも出せる様になるよ。』


『……俺でもあれを創れるのか?』


『そう、出来る。

……創造神は想像しなければ創る事が出来ない。

……想像すれば何だって創れるんだよ。』


『……想像…』


『イアレスは…壊す前に想像してから創造するでしょ?其方は壊す為に創造したけど、私は次の想像の為に創造する。


「想像」と「創造」を掛け合わせて、新しい「想像」が広がるんだ。そうすると新しい「創造」が出来る。

「壊す為」ではなく「創る為」の「想像」をする…私とイアレスとの違いだね。』


『……創る為の想像…』


『さ、帰ろう。御神殿に!』


イネスとクジラ達に手を振り、海を後にした四人はアンゼスの瞬間移動で御神殿に戻って来た。


イアレスは御神殿の中に入る前に一度振り返り、海を見た。


キラキラと光る海を見て、イアレスは何を思ったのか…。


ブルートに呼ばれ海から意識を戻し、海を目に焼き付け御神殿の中に入って行った。


イアレスとブルートは神界に一先ず残る決断はしたものの、その先をどうするか考えあぐねている様です…。

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