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創造神と愉快な仲間たち  作者: 川森 朱琳
第一章 動き出す神界
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閑話 秘密の箱庭

お読み頂きありがとうございます。


「これは作り話」を念頭に、お楽しみ頂ければと思っております(*・ω・)*_ _)ペコリ


アンゼスとイレスの二人しかいなかった頃…


『アンゼス様!創造が楽しいのは分かりますが、もう少し頻度を下げて頂けませんか?私一人では回収が追いつきません!!』


『あ〜ごめんね。一人が長かったせいか、気が付くと何か考え事してて…』


バツが悪そうにポリポリ頭を搔くアンゼス。

イレスもアンゼスが創り出す「何か」は、とても興味深く楽しみにしている…が、ここのところその頻度と数が多過ぎて、回収するのが困難になりつつある。


イレスの仕事は、新しい「何か」を残し、再度創られた「何か」を回収する事。

その回収物はアンゼスが創った「持ち運び出来る空間」…「箱庭」に一時的に入れられる。


この「箱庭」は幾つかあり、回収したらアンゼスに渡した後また別の「箱庭」を持って回収に行くという具合に、何個かをローテーションして使用している。


初めは一つだったのが、ここ最近の頻度増加により数を増やしてもらったのだ。


回収済みの「箱庭」をアンゼスに渡し、その中身を確認するのはアンゼスの仕事。

「箱庭」に入れられた「何か」は、その空間の中でアンゼスが消滅させ「空の空間」にする。

空になった「箱庭」をイレスが持ってまた回収に出る…が二人の仕事になる訳だが、好奇心旺盛の創造神アンゼスが素直に作業遂行する筈もなく、イレスに内緒であれこれ画策していた。


『はぁ…前にも創ったものがこんなに……ん?待てよ。

コレって私が創造したものだよな…。コレ纏めて置いといたら、私の創造に無いものが出来るんじゃ……

……ふふ…ふふふ……やってみよう♪』


目をキラキラさせ、何かを思い付いたアンゼス。


「箱庭」を一つ新たに創り、自身の体内に隠す。

そして、イレスが回収してきたものを全て体内の「箱庭」に入れる。所謂証拠隠滅だ。


アンゼスの体内に入れた「箱庭」で起きた事は、直接アンゼスに伝わり新たな発見と知識を齎した。


自分の体内に空間を創る等まさに創造神たる発想で、またそれを可能にする点に於いても創造神たる所業。


そんな事とは露知らず、イレスはせっせと「体内箱庭」の素材を集めるのだった。



※「箱庭」とは……

外見は四角い唯の白い箱。(イレスが持ち運びし易い様、肩に掛けられるショルダー加工されている)


中は真っ暗な異空間。

その領域には際限が無く、また重力も存在しない無重力空間。

この中に「何か」を入れただけでは消滅しない。

アンゼスが消滅させなければ、その中で漂うだけ。



アンゼスは「体内箱庭」に「何か」を入れる時、自分ルールを作っていた。それは、丸めて小さくしてから入れる……それだけ。


後から見ようと思った時、手に取り易いだろう…そんな安直な考えから始めたこの自分ルール。

だが、その「丸める」行為とは「圧縮」と同じ事で、物質は勿論、気体、液体、現象(水、火、風等が起こす現象)等、全てのものを「圧縮」して丸める事を意味する。

そして、それが偶然にも新たな「何か」を創る切っ掛けとなったのだ。


ある時、たまたまアンゼスが飛び跳ねた時に「体内箱庭」が大きく揺れ、空間の中で「何か」達が互いに接触し小さな爆発が起きた。


小さな爆発が、別の爆発を生み、それがあちこちで連鎖していく。意図せず空間内の「何か」達が粉々になってしまった。


しかし、その粉々になったもの達は粉の様に形は変わってしまったが、小さいながらも熱を持っているもの、電流を帯びているもの、水分を含んでいるもの、無機質なもの…と、各々違う性質を持っていた。


そして、それ等は次第に互いが吸い寄せられるように吸着するものと、互いに反発し離れるものとに分かれた。


反発し合ったもの達はそのまま漂い続け、吸着したもの達は更に吸着を続け、大小様々な球体になっていった。中でも一際大きく、熱を帯びた球体がある。


その球体は後に「太陽」と名付けられた。


「太陽」は近付くものをその熱で焼き尽くした。

燃え尽きるものもあれば爆発するもの、と消え方は各々だが決して「無」になった訳ではない。

小さな塊になり、また辺りを漂う。



吸着を繰り返しある程度の大きさになった球体達は、「太陽」を中心にその周りを漂った。


その球体達は各々性質が違うせいなのか、球体の中で「何か」が生まれるものと生まれないもの、生まれたものもその球体毎に違う。


また、生まれたもの達も、どんどん進化を続けるもの、一定の進化から進まないものと様々だ。


特に「太陽」に近いところを漂う球体程、その「進化」は著しかった。


進化したものの中で性別や役割が生まれ、それ等独自の思考から成り立つ文化やルールを作り出し「進化」と「後退」を繰り返した。


それ等の過程も全てアンゼスの知識や経験となり、中でも気に入った言葉や習慣・文化は、無意識に自身の言葉として会話に端々に出ていた。


そうして得たアンゼスの言語を、イレスは初めこそ頭に?が浮かぶもアンゼスと思考が繋がっているせいなのか、直ぐに受け入れ違和感なく会話が成立していた。


アンゼスは「楽しい」「面白い」と思った知識程、イレスの記憶領域に流し込んでいたのだ。



アンゼスにとって「体内箱庭」は、趣味の一環であり観察対象でもあるので、基本的には手を出さない。


この空間に於ける全ての出来事を…行く末を、見守ると決めているからだ。

但し、例外が一つある。


幾つもの爆発により、一箇所だけ空間が捻じ曲がり「体内箱庭」に穴が空いてしまった。ほっとくと「体内箱庭」から「何か」が出てしまう可能性があるので、それを防ぐ為に手を出す事はある。

穴を完全に塞げば良いだけの事ではあるが、アンゼスはそのヒヤヒヤをも楽しんでいる。


『まぁ、万が一「何か」が出てきちゃったらイレスが回収してくれるでしょ…アハ♪』


と、能天気に…いや、無責任な事を考えていた。


『……何だろう…寒気がする…』



頑張れ!イレス!!




箱庭=宇宙、宇宙は神様の手の中(胎の中)

……という設定です。


この作品に於ける世界観が少しでも伝わったでしょうか?せめて補足にでもなれば…と思います。


重ねて申し上げます。

これは「作り話」です。寛大な心でお読み下さる事を切に願っております……(>人<;)オネガイシマス


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