触74・触手さん迷宮五層目
それが土壁に接触するとすると盛大に爆発して轟音を周囲に轟かせる、激しい衝撃と共に壁は粉々に砕けちって破片がモロに私にぶち当たった、うんぎゃあぁぁぁぁ!!目に土があぁぁぁぁ!!
白煙が充満する中、遮る物が無くなり再度弦や毒液を飛ばしてくる、だ~面倒くさい!!乙女汁シールドで防ぎつつ伸びてくる弦を水カッターで斬り落とすが別のが生えてくるんだよなぁ、土壁出したら爆破してくるし……マジ面倒だな……
仕方ない、こうなりゃ周囲に引火しないように燃やしてしまおう。皆を私の後ろに下がらせて、まずは水で壁を作ってウツボカズラを囲む、そしたら火の渦をその中で巻き起こす!!炎の熱で周囲の水壁が沸騰する中、炎に飲み込まれて燃え始めるとジタバタと弦をデタラメに振り回して’毒液を無差別に吐き始めたが、炎と水壁に遮られ此方には届かない。
炎から逃れようとするが炎の渦の強烈な吸引力と水壁の水圧による遮断で動くことは叶わず、そのままウツボカズラは燃え尽きていった。周囲に引火もしなかったしこの合わせ技は今後も使えそうだな、他にも色々考えておこう、火と風なんか相性良さそうだし。
さて倒したんで先に進もうかと移動を開始しようとしたときである、ウツボカズラが鎮座してた場所から何かが顔を覗かせた。
二本の触覚を生やした虫、蟻だ。ただしでっけぇ、2Mくらいはある。
それが次々に這い出してくる、そして当然のように此方へ向かってくると襲いかかってきた、連戦かよ畜生!!
強靭そうな顎や蟻酸で攻撃をしかけてくるがどれも単調で避けたり防ぐのは造作もない、が、問題は数である。大して堅くも無いんで倒すのは簡単だが倒しても倒してもドンドンおかわりがやって来る。物量で攻めるタイプだろう、あまり広い場所でもないので後ろに下がらないと死体が邪魔をし始める。皆後退しながら蹴散らしているがウツボカズラの弦以上にキリがない、土壁で塞ごうかなとも思ったんだがあいつら蟻だから掘って来そうなんだよなぁ……
……ちょっと待てよ?あれって地面から出てきてんだよな、ってことは巣穴から来てるんだと思うんだが、どんくらいの深さから……?迷宮の構造からしてそんなに深いわけないだろうし……
試しに地面を土魔法で掘ってみる、すると思った通り10M程で岩の層にぶち当たってそこからは掘ることが出来ない、つまりこいつらの巣はかなり浅いってことになる。もっとも下層から登って来てる可能性もあるが、そんときゃそんときだ。多分近くに女王蟻でも居るはず、そいつを叩けば湧かなくなるだろう。
倒しながら蟻が出てくる穴まで掘り進めて行くと通ってくる穴があった、これを辿りながら掘り進めれば巣に行ける筈、まだまだ出てくる蟻を倒しながら十分くらい堀り進むと……居た!!倍くらい大きい、こいつが女王蟻だ!!
女王を守るべく向かってくる大量の蟻を倒しつつ女王に近づいていく、しっかしどんだけ産んだんだこいつ、マジで多いな。
ええい面倒だ、この深さなら植物に引火もせんだろ、これでも食らえ!!集束させた炎を槍状にして無数に打ち出す、名付けてファイアジャベリンだ!!
炎の槍をマシンガンのように全部の触手口から吐き出すと蟻供がドンドン燃え上がっていき、女王蟻にもそれが届き全身を炎が舐め尽くす。
大して耐久性も無いのか派手に燃えるとあっさり灰と化した、戦争は数とはいえ、大将が攻め込まれればこんなもんである。
女王が倒されたせいか他の蟻がやってくる気配も無く、地面へ這い出してほんの少し移動した先に下層への階段があった。この層は何も拾えんかったが、まあいいか、さっさと降りてしまおう。
んで五層目、やけに近代的……というかこれ地球上の大都市だよな……崩れた高層ビルやらボロボロでひび割れたり穴の空いたアスファルトの道路、急に世界観変わったんですけど……創造神め……
廃墟の中、大通りであろう広い道路がビル群の間を十字に走っている、どっち行けばいいか分からんので適当な方向へ行ってみることとする。街中を移動中ビノセ、パディカ、イーラ、そしてスケルトンコマンダーの四名が不思議そうに周囲を見ているんだが、まあ致し方あるまい、私とクオはコンクリート製のビルや道路なんざ見慣れているが彼女達はそんなん見たことが無いのである、当然の反応だろう。というか他の冒険者達もこれ見たら面食らうだろうよ、何考えてんだあいつ。
現代建築物が並ぶ中、遠くからマシンガンみたいな銃声や爆音が聞こえて来る、あ~……こいつはもしかして……すっげー嫌な予感がしつつも進んでいたら、的中しましたわ。
ビルの合間からガシャンガシャン音を立てながらそいつらがやって来た。
隊列を組んでゾロゾロと現れたそれは銀色の金属製で、逆関節脚の下半身に上半身は銃座で二丁のマシンガンを装備していた。
所謂殺人ロボットである、映画か何かか此処は。




