表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
触手さんは今日も這いずる  作者: トイレの花子
一触・触手さん魔大陸編
73/82

触72・触手さん迷宮三層目

 見つけたスライムを何時もの通り叩いてコアを潰そうとして、触手を振り上げると、真っ赤な火炎を私に吹きかけて来た。


 目がぁぁぁぁ!!目があぁぁぁぁ!!!


 モロに目へ炎が直撃して思いっきり炙られ、目を押さえながら地面を転がり回る。うんぎゃあぁぁあっちいぃぃぃ!!、何すんじゃボケぇぇぇ!!

 水魔法で火を消して冷却するがスッゲーヒリヒリする、つかスライムが火吹くってどういう事だよ!!

 スライムは威嚇をしているのか、こっちに向かってまだ火を吹いている。


「これはレッドスライムか、実際に見るのは初めてだな」


 クオが珍しそうにスライムを見ている、こっちだって火を吹くタイプなんて初めてだよ。つか考えたらゲームによっては火属性だったり火炎吐くやつも居たなぁ⋯⋯いやそんなもん再現しなくていいから創造神。

 こういうのって水に弱かったりするんだけど、ちょっと試してみるか。水魔法で超圧縮した槍を一本打ち込んでみる、するとスライムに触れた瞬間槍がジュウっと音を立て沸騰すると、蒸発してしまった。

 うっわ、こいつとんでもなく熱いのか、触んないで良かった〜、つかめっちゃ厄介じゃね。


 スライムと言いつつ殆ど溶岩の塊みたいなもんである、こんなん火傷じゃ済まんぞ、殺意高けーなこの迷宮。

 さてどうしよっかな、今までのスライム同様コアは見えてるんでそれ壊しちゃえば倒せるはずだが、火属性のクセして水効かねーし、大量にぶっ掛ければいけっかなぁ⋯⋯

 いや、ここはもっと単純に、叩き潰してしまおう、それがいい。

 土魔法でデッカイハンマーを作って更に乙女汁でコーティングして硬さを上げる、これなら多少は耐えるでしょ。それを大きく振り上げて一気に振り下ろす、風の魔法で速度もアップだ。

 音速に近い速さで大質量の一撃を食らったレッドスライムは叩き潰されてビシャアっと木っ端微塵になって周囲に飛び散った。集まって再生とかもせず、どうやら倒せたようである、散った残骸は熱が下がったのか黒く変色し固くなって床にこびりつている。うーん⋯⋯これは流石に食えんなぁ、ちょっとだけ味見したらすっげー苦くて無理。このスライムは食用にはならなそう、乙女汁補給もこいつじゃ駄目か、普通のスライム居ればいいけどな。


「そういや御子様はスライムを食べるんでしたね⋯⋯普通は触っただけで何でも腐食させるのですが、流石というべきか」


 ふと発したビノセの言葉に私は驚いた。


【え、そうなの!?】


「はい、万が一口にしようものなら爛れて大変な事になりますよ」


 ⋯⋯マジか触っても大丈夫だったし割と美味いから普通に食ってたんだが、いやこれはビックリ、迂闊に皆に食わせたらあかん奴だったか、危ねー危ねー。

 まあそれはさておき先に進むかって、おや?スライムが飛び散ったとこになんか赤い石が落ちてんな、ひし形の⋯⋯クリスタルみたいな?拾い上げると何かほんのり温かい、何ぞこれ?


「おや、火の魔石か、それは暖房代わりにもなるし調整すればコンロにも使えるから何かと便利だよ、買い取って貰えばそれなりの値段になるしラッキーだね、魔物からはそこまで出ないんだ」


 クオが手短に説明してくれた、ほーん、そういや前に雷の魔石つってたし水や土もあるんかな、水はともかく土はどんな効果あるかさっぱり分からんが。


 魔石をクオに渡して探索再開、ソニックバットとレッドスライムがたまーに居るんだけどアンデッドおらんなぁ、階層できっちり分かれてるんかな?チマチマとしか出てこなかったんで降りてきた時以降は苦も無く階段も見つかって階下に。

 三層目はまた雰囲気がガラリと変わって、何か水族館みたいなとこに出た。床や壁に天井がガラスみたいに透明になってて、その向こう側は海の様相を呈している。魚泳いでたり海藻がユラユラと揺れててまんま水族館なんだよな、どうなってんのこれ。

 割と透明度高くて曲がり角でも壁越しに向こう側が見えてて何か不思議、そんな中を移動していると、壁の中を泳いでる魚が此方に向かって来る、何かでっかい魚だな⋯⋯と思っていたらそいつが突っ込んで来て壁を通過し私目掛け飛びかかった。

 あっぶね!ギリギリ避けるとそいつは通り過ぎてまた壁を通過し過ぎ去って行く、どうなってだこれ?壁をペシペシ叩いてると、今通って行った奴がUターンして戻って来た。そして再度突進してくる、こいつ私狙ってやがるな!?よく見ると槍みたいな形状をしていてダツにそっくりである。


 ダツって〜のは口が長く鋭く尖っていて、光っている方向に突進してくる習性が有る。その威力たるや深々と人体に突き刺さる程であり、ライトを点けたダイバーなんかがこいつに刺されて死亡する事故が度々起こるし、水上でも水中から飛び上がって来たのが船上にいる漁師に刺さる事もある危険な魚である。

 そんな奴が先程から私を狙って突進してくるんだが、デカい。2Mはあるだろこれ、こんなん刺さったら洒落ならんわ。しかしこれどうすっかな、壁の中に居る時は攻撃出来なくて、こっちからは壁の中に入れないんだよな、ちょっと試してみたが何やっても此方は壁を通過出来ない模様。ずるくね?以上に頑丈で傷一つ付かねーんだもんよ。


 ダツもどきは壁の中から突っ込んで来ては壁に戻ってまた突っ込んで来てを繰り返してくる。ワンパターンなんで出た瞬間を狙えば迎撃可能かね⋯⋯と思ってたら行動パターンを変えてきやがった。


 壁だけじゃなくて床や天井にまで出入りを始めたのである、おいおいマジかよ⋯⋯縦横無尽に四方八方から突撃しだして面倒臭くなってきたのだが、更に状況が悪化する。


 何処からともなくダツもどきの群れが押し寄せて来やがった、これは酷いダンジョンですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ