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触手さんは今日も這いずる  作者: トイレの花子
序触・触手さん原始編
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触6・触手さん死体を片付ける

一向として抜かず抜かれず、一歩も差がつかない状況を私とゾンビ『達』は続けていた。


最初は一匹だけだったんだけどね~、逃げているうちにあれよこれよと脇道からドンドン湧いて出てきましてね...気がつきゃ大所帯、20匹は居るんじゃない?とか言ってるうちにまた横道から寄ってきた、もう数えるのもバカらしい。


しかし参ったな、追い付かれはしないんだが逃げ切れもしないこのトレイン状態、ネトゲなら通報もんだわ。

さてどうしよう、スライムは倒せたしゾンビもいけるかな...ただなぁ...


触りたくない。


いや、スライム触ったのに何言ってるんだって話なんだけどさ...


嫌じゃん!!ゾンビ触るの嫌じゃん!!腐ってて絶対臭いじゃん!!

ちなみに、この状態でもぶっちゃけ臭い、つまり私には嗅覚がある。

鼻どこかよ~わからんけども、目の下とかか?


まあそれは置いておくとしても、キリが無いしそろそろどうにかせんとな...何かいいの落ちてないかな~、武器とかさ~


と思っていると、前方に何か長く細い物が落ちているに気が付いた。

何だろうあれ、剣とか?もしそうならラッキー...


ちくしょう枝だよ、しかも細いなガッデム!!


そこに落ちていたのは紛れもなく枝だった、1Mくらいはあるか?

...ええい、何も無いよりはマシだ!!

私はその枝を掴むと勢い良く最前列のゾンビの脳天目掛けて降り降ろす。


バキィ!!


一撃必殺、ゾンビの頭が砕け散った、そして...枝も砕け散った。

え、枝あぁぁぁぁぁぁぁ!!

頭が砕けるとは思いもしなかったが、枝も砕けるとは...いや、折れるくらいはするとは思ったけどさ。

残った部分をゾンビ目掛けて投げつけるとそのまま逃げ続ける。

なんかゾンビの胸貫通してった気がするけど気のせいだろ。


取り敢えず倒せるってことだけは分かった、後は枝でも何でも有ればいいんだが...とはいえそんな都合良く落ちている訳もなく。


気がつきゃゾンビは更に増えている、ええい覚悟決めるか...


延々逃げていても増える一方、このまま道の突き当たりに着こうもんならどうにもならなくなる。

ならばここで倒すしかない。


「おらぁ!!」


全触手を握りしめ、ゾンビに向かってブンブン振り回す。


雄叫びが「ぐぼぼぉ」なのであまり雰囲気絞まらないが。


振るった一発が顔面にヒット、パーン!!とやや鈍い音を立ててゾンビの頭が粉々に吹き飛んで辺りを汚す。


うわばっちい!!...つかなんか脆すぎない?まあいいか。


ゾンビってこんな脆いもんなのか?と思いつつ、後退しながらひたすら頭を吹っ飛ばしていくこと数分間。


気がつけば全てのゾンビは頭を無くし地面に横たわっていた。

動き出す様子も無さそうだ。


「あ~疲れた...うげぇ...触手が腐汁まみれじゃん...」

緑色の腐汁で染まった触手を見てげんなりする、凄い臭いし。


「どっかで洗うか...臭い落ちるかねこれ」


ぐぼぼぼ言いつつ私はその場を後にし、触手を洗う場所探しに這いずりだした。


あ~臭っさ。

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