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触手さんは今日も這いずる  作者: トイレの花子
序触・触手さん原始編
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触4・触手さんスライムを食す

そーっと岩に近づいて様子を見るもスライムはその場から動く様子は無い、今がチャンスだ。

さて、どう攻撃したものか。このタイプは物理攻撃が効かないのは重々承知なんだが、生憎魔法なんぞ使えるわけもなく、もし使えるのだとしても使い方なんぞ分からない。となると物理でやるしかないわけなのだが...


使えそうなのなんぞ決まっている、この10本の触手しかない。

つまり殴れということだ。


中にあるコアっぽいのさえ壊せれば多分倒せるだろう、私は岩陰から飛び出し、いやそんな勢い無いけど、非常にゆっくりと飛び出した。


ほんま移動が遅いね。


こちらに気が付いたのかピギィーと叫ぶスライム、私は全ての触手を振り上げコア目掛けて勢いよく振り降ろす。

鞭の様にしなりコアに直撃、するかと思ったそのとき、なんとコアが移動し触手を避けた。


「なんだとぉ!?」


ぐぼぼと叫ぶ私、まさかコアを動かすとはちょこざいな!!


一度駄目でも二度三度、何度も触手で攻撃するも間一髪でコアが避ける。

ぬぐぅ...意外と器用な真似するなこいつ...


全部の触手で同時にコア狙うのは駄目か、ならば。

攻撃方法を変え、今度はスライムの身体全体を全触手で覆い隠すように叩き潰す、これならどうよ、避けれまい!!


隙間無く降り下ろされた触手はスライムに直撃し...ビシャーンと音を立てる。


...うまくいったかな?

そーっと触手を上げてみると...


コアは見事に砕け、スライムは水溜まりみたいになっていた。

突ついてみても反応はない、倒せたようだ。


ふー、何とかなるもんだ、さてと...

問題はこれが果たして食えるのか、だ。


万が一毒だった場合洒落になりゃしない。

というわけで安全かどうか確かめねばいけない、というわけでテストをする。

まずは肌に当てて確認する、パッチテスト。

あ~、これは飛ばしていいか、沢山触ったもんね。


で、次は口に含んでテスト、明らか駄目なら吐き出す。

水は近くで幾らでも滴ってるからそれでゆすげばいい。


...まて、口?私の口って何処だ?

よ~考えたら口の様なとこ見当たらんぞ?いやでも一応声っぽいのは出てるんだよな...ん~っと?

口をパクパクさせてみると何処か開いてる感覚はする...ん?一つじゃない...?

パクパクさせながら身体をあちこち見渡して...あった。


触手の先端に...全部の触手にあった...開くとギザギザの小さな歯もビッシリ綺麗に並んでた...うっわ...

ゲームの触手さんには、んな描写一切無かったんだが、実はあったのか?こんなのが。


...まあいいか、正直ドン引きだけど...ここから物食えるだろう、多分。


では実食といこう。

ほぼ液化してるスライムを触手の一本で少し口に含む。


う~ん?微妙に甘いってか、かなり薄いがオレンジみたいな味するな...

ゆるいゼリー飲料とでもいうか、変な感じもしないし大丈夫か。


念のためちょっとだけ食べて暫く様子を見たが、毒ではないようなので残りも残さず頂いた。

あんま食った気がしないがそれでも大分マシだ。


とりあえず空腹に悩まされることはないだろう、定期的にスライム狩れればだけど。


もっと居ないかな、私はスライムを求めて這いずり始めた。

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