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触手さんは今日も這いずる  作者: トイレの花子
序触・触手さん原始編
4/75

触3・触手さんスライムと遭遇する

ずりずりと洞窟の中を這いずり周わるも目ぼしい食料は見つからず、

まあ、そりゃーこんなとこに果物なんぞ生えてる訳もなかろうが、せめて何か生き物でも居れば食えるかなと思いながら進んでいるのだがネズミ一匹出てこない。


こうなりゃいっそ虫でも...水に関しては鍾乳洞石からあちこち滴ってるので問題はないんだけども。


さて、這いずり周り始め少し冷静になってきたところで気が付いたことが一点。

私の目に関する事だ。


二つある目のうちの片方、左目なんだが、なんと驚くなかれ、サーモグラフィのようになっているのだ。

視覚で温度感知するので真っ暗な場所でも詳細に見ることが出来る、これは実に便利。


温度が見えるので例えば近くに熱源があればすぐ分かるってことで、何か生き物が暗がりに居ても判別可能って寸法だ。

まあ、今んとこ一匹も見つかっていないんだが。


ちなみにゲームでは触手さん視点の描写が一切無かったので、触手さんが持っていた機能なのかは不明、同一個体でもなさそうだし。

そもそもここが現実の世界なのか、はたまた巷でありふれている所謂転生物とかゲーム転移物みたいな世界な可能性も捨てきれない、状況があまりにも異常過ぎる。


さて、静かな洞窟内を宛てもなくずりずり移動していると、前方の岩の向こう側で

何かもぞもぞ蠢いてるのが見えた。

このサーモ機能、岩の向こう側も感知出来るのか、凄い優秀。


高さ10㎝くらいだろうか、何か平べったいのが居るんだけも。

そ~っと近寄って岩の陰から覗くと、そこには半透明状の物体があった。


半液状で水色のそれはもぞもぞ蠢いている。

あ~これあれか、スライムか。


スライム、ゲーム等でよく出てくる雑魚モンスター、と思うのは早合点。

この形状のスライムは間違いなく雑魚等ではない。

これは厄介な方のスライムだ、このタイプは音も無く天井等から忍び寄り、獲物に降り注ぐと窒息させ消化するのだ。

物理的な攻撃も液体状の身体にはダメージが入らず始末が悪い。


さて、そんなスライムだが、見ると体内に小さな球体が一つ見える。

あ、これコアかな?大抵これは弱点だったりするんだが...

さて、どうしよう、弱点あるなら倒せるだろうか?最も私がどれだけ戦えるかがさっぱり分からない。

ゲームの触手さんはドラゴンでも楽勝なくらい強かったんだが、後これ食えるかな...


う~ん、考えてても腹はどんどん減ってくる。

よし試してみよう。


正面から勝負を挑む必要はない、私は岩越しに回り込みスライムに奇襲をかけることにした。

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