呪い83-代の足蹴
「うでええええええええ!! 何すんだこいつはああ!」
代は突如殴り掛られた事に困惑しながらも相手を見ると若い男であった。
代は殴られる事や殺される事はよくある事なので今更なのだがやはりキレる。
「何をするだと……ふざけるな! お前! 自分が何をしたのか分かっているのか!」
代はその言葉に
(何をしたか? うーん……人のセックスを見る事だろうか? 録画してそれをオカズにする事だろうか? それとも……他はないぞ? 本当に……いや本当に!)
代は首を傾げながら
「セックスをオカズにしていることですかああ?」
と一応聞いてみると
「ふざけるなああああああああああああああ!!」
怒鳴られながら胸ぐらを掴まれた。
「うおおおおお!」
壁に打ち付けられながら
「よくも! よくも俺の嫁を見捨てたな! 山本議員から聞いたんだぞ! お前なら俺の嫁を助けられるって! そんな力があるのにどうして人の為に使おうとしない!」
代はサムズアップさせながら舌を出し、
「使おうと思わないからさ!」
と元気よく答えた。
「貴様! その腐った根性! ぜってええ許さねええ!」
再び殴り掛ろうとする瞬間、代は爪で喉を引掻き
ブシャアア!!
「ぐがあ!!」
血を目に浴びせて怯んだ瞬間、手を振り払い
「バイバーイ! 自分の無力さを恨みなアあ!」
そのままアッカンべーをしながら立ち去ろうとする。
しかし、男も負けず
「待てえええええええええ!」
代を追いかける。
当然目に血を浴びて視界が悪い状態で走れば
「うわあ!」
代の糞遅い足に追いつくことが出来る。
ほぼ距離は埋まっていた。
代は辺りを見回すと
「おらあ! これはどうだ!」
そう言って空き地に入って行く。
「糞お! 絶対に逃がさな……」
「ほら! 避けて見な」
すると代の後ろからクレーン車のロープの先が飛んできた。
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
咄嗟に避けた時に、代が足を引っかけて
「ぐがあ!」
男は地面に転ぶ。
そこに代は近づくと
「おら! おらああ!」
男を踏みつけにした。
「ぐああ! がああああ!!」
悲鳴を上げる男に
「お前にはよお! 誰かを救う力なんてねえんだよ! お前は一生そうやって救いたい命を目の前で失い続けろ! お前なんかに人は救えねえなあ! 俺の呪いに頼って情けねえなアあ! ダセエなああ! 大切な者をそうやって失い続けて絶望し続けるがいい! ギャアアハハハハハハ!」
代は男を侮辱しながら足蹴にする。
男は悔し涙を流しながら
「ちくじょう!」
と唸る。




