呪い60-なんて美しい
「お前……今なんて言った……」
代を睨みながら突っ掛かったのは孝之であった。
「リア充でもないのにリア充の振りか滑稽滑稽と言いました」
素直に答える代に掴み掛り
「お前には彼女の努力が分からないのか!」
「努力は努力した者にしか分からないと思いますがああ? 努力もせずに文句を言う! そして嘲笑いヘイトを撒き散らす! 今の若者はそれぐらいが元気がいいってもんだ!」
中指を立てながら煽る様に自分を正当化する代に孝之は怒りが抑えられず殴ろうとする。
ガシ!
しかし、その腕を止めたのは彩夢であった。
「彩夢ちゃん……どうして」
「いや……身内を殴られるのは気分が悪いし」
代はその言葉を聞いて少し落ち込む孝之に
「えええ! 何々いい! まさか自分の為にそんな男を殴る必要はないとか言って貰えると思ったのおお! うわああ! 痛い痛い痛い! そりゃそうだろうよお! 別にお前のことはドラマだけの恋人関係! そういう関係になれるわけねえだろうが! 最近はドラマが切っ掛けとかあるけど結局はファンとアイドルが結婚並みに可能性低いからなあ! だって他のドラマ出演者と沢山会った上での選択だモーン!」
孝之は顔を赤くしながら苦悶の表情を浮かべる。
代はその姿を見て
「やーい! やーい! 泣いたー!」
馬鹿にしていると、いきなり後ろから彩夢に抱き着かれて
「うりゃアアアアア!」
ドスウン!
「グバア!」
ジャーマンスープレックスをかけられた。
「ふー! 良い運動になった! おはぎの後は少しカロリーを消費しないと! 次の予定は!」
「次は……ダンスのレッスンよ!」
「了解!」
そして、彩夢は代を運びながら次の現場に向かった。
そんな中、記者は
「フン、馬鹿め……あんな一言でこの俺が貴重なシーンを記事にしないと思ったのか……俺の記事は全世界に読まれて俺は有名になるうう! ウショオオあアアアアア!!」
そんな大喜びに姿を見てスタッフと監督は
「放って置いて良いんですか?」
「もしもの時はアイツだけが酷い目に合う……俺達の手で救えるものと救えないものがあると肝に銘じろ」
「了解っす」
「一体何があるんですか」
そんな会話をしていた。
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そして、ダンスのレッスンへ向かった彩夢はチームの皆と合流した。
「あ! 代っちじゃん! 何してんすか?」
「ジャーマンを彩夢にかけられた……おい! アイドルリーダー! こいつの教育どうなっている!」
とミネラルウォーターを飲んでいたクール系の黒髪美女に代はいちゃもんを付ける。
「お帰り彩夢、ドラマはどうだった?」
「良い感じ!」
「そう、次のダンスもお願いね!」
「任せて!」
「無視すんな!」
そして、代を放置してダンスレッスンは始まった。




