呪い56-撮影後
夕暮れが照り付ける明かりが教室内に刺す。
そんな中、少年少女が立っていた。
「僕! 貴方の事が好きです! 長瀬谷さんの事が! あった頃からずっと! ずっと!!」
「孝之君……本当に……嬉しい……」
顔を赤くする孝之と呼ばれた少年の言葉に長瀬谷と呼ばれた少女は涙を流す。
孝之はゆっくりと顔を上げて
「そっそれじゃ……」
「はい! お願いします!」
綺麗な笑顔を見せながら答えた瞬間
「はい! OKでーす!」
それと同時に長瀬谷と呼ばれた少女は涙を拭き、少年の方も緊張した表情から戻り
「「ありがとうございまーす」」
とカメラを向けている人や監督にお辞儀をした。
「いやあ、高菜 彩夢ちゃんはいつも凄いねえ! アイドルだけでなく演技も出来て度胸もある! バラエティー番組とかでも結構バンジージャンプやスタント無しのアクション、さらにはドッキリに対して驚くどころか冷静な判断でネタを解き明かしてしまうという異例さに皆を震撼させる! やはり彼女をヒロインにして良かった!」
「そうですねえ、監督! このドラマの評判も良いし! このままいけば映画も話が来るのでは?」
「そうかもなア!」
大人たちは高笑いをしながら喜んでいた。
すると一人の記者が
「いやあ! 凄いねえ! 君の演技は素晴らしい! 彩夢ちゃん! 少し取材良いかな?」
「構いませんよ」
セットから降りた彩夢は笑顔で記者の対応をする。
すると一人の女性がイケメン風の女性が
「これからはちゃんと事務所を通してください、いきなり来られても彼女意外ですと対応が出来ませんし、取材許可は必要だと思いますよ?」
「固い事言わないでさあ、良いでしょ?」
「一応社長に一言だけ入れておくわ」
「お願いします、間島さん」
間島はそのままスマホにラインを送っていた。
「彩夢ちゃん! 本当に良かったよ! その……演技だけとはいえ僕もかなりドキドキした!」
「おお! あのイケメンアイドルの坂野君が言うとは! 衝撃のカップル誕生か?」
「それは無いでしょう、あれは演技ですよ?」
「……そうですねえ……演技ですよねえ」
坂野は少しガッカリしながら俯くと
バリイイイイイイイイイイイイン!
とどこかのガラスが割れる音が響き渡る。
「なんだ! 一体どうした!」
「分かりません! 皆さん気を付けてください!」
スタッフたちが慌てふためいていると
「キャアアアアアアアアアアアアアア!!」
何処からの部屋から悲鳴が聞こえる。
「近くの部屋からみたいですね? 行ってみます?」
「ちょっと! 彩夢ちゃん! いくら何でも危ないですよ!」
「でも無視するわけにもいかないでしょ?」
間島はライン後、考えるが
「誰か! 救急車! 救急車を! 生首がある!」
「な!」
「嘘……」
記者と坂野は青ざめる。
だが、彩夢と間島は二人で顔を見合いながら
「はああ」
「多分……私達は行った方が良いかも」
そう言って部屋から出た。
「あ! 危ないよ! 彩夢ちゃん!!」
「あ! 待って!」
坂野は彩夢を追い、記者は1人だと怖く、皆を追った。
すると、そこには一人の少年の生首が落ちていた。




