呪い45-俺のせいじゃない……俺の……
代の無断欠席が出席扱いとなり、事件自体は解決した。
という事にした。
理由としてはこれ以上引掻きまわす程、代は頑張り屋ではない。
寧ろ無断欠席だったとしてもどうでも良いとすら思っていたが、森瀬の言う事を聞かない方が明らかに日に日に面倒になり、動いたときにはもっと面倒になっているという悪循環に巻き込まれ自分の時間が引く程奪われると思うと今から適当に終わらせておけば森瀬が取り敢えずは納得するだろうという事で付き合っただけであった。
「さてと、そろそろ来るかな?」
もう代美の送迎に慣れて車を待っていると
プルプルプルプル
と携帯が鳴り、代美から電話が来た。
『代君! ごめん! 一昨日の事で色々と大変な事になって今日は送迎できない! 本当に……』
「ああ、分かった分かった今日は一人で帰る」
そう言ってそのまま電話を切った。
仕方ないと思った代は久しぶりに歩いて帰ろうとすると
「ウェーイ!」
ゴシャあ!
後頭部を鉄パイプで殴られた。
「チ!」
「ああ! 何舌打ちしてんだよ! ゴミが! お前のせいで俺の人生が狂うかもしれないんだぞ! 少しは責任を感じれないのかよ! 本当に最低だな!」
後ろにいたのは青野春郎だった。
同じクラスの成績優秀でスポーツ万能のヤリチン野郎だ。
代は呆れながら
「あそ、それは大変……さようなら」
「おい! もし子供が出来たら堕胎費払えよ!」
「え? いや……さっさと彼女と腰振ってきたら?」
「お前のせいで雰囲気が悪くなったんだ! 彼女にも申し訳ないと思わないのか!」
しかし、代は白い目で見ながら無視を決め込んだ。
「ふざけるなアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
代をそのまま道路に押し出すとトラクターのタイヤに腕が
ゴシャゴシャゴシャアアアア!
と巻き込まれてそのまま引き摺られていった。
「報いを受けろおおおおお!」
その声は遠くまで聞こえた。
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代はタイヤに引っ掛かった血管を引き千切り。
「いてえ! ああくそ! 帰り遅くなる!」
イライラしながら腕は呪いの黒い靄で再構築される。
すると一人のみすぼらしい男性がブツブツと文句を言っていた。
代は辺りを確認すると見たことのない風景の為、代美に車で遅くなっても良いから迎えに来て欲しいという事をラインで伝えるとブツブツ言っているオッサンの隣で聞き耳を立てた。
「糞糞糞おお……俺の責任じゃない……俺は何も悪くない……どうして俺がこんな目に……全部全部あいつじゃないかああ……」
虚ろな目でひたすらに恨みの籠った声で誰かを呪うような文句を呟いている。
代は暇になったことを良い事に
「オッサン? 誰恨んでるの? 暇だから教えて?」
と声を掛けた。




