呪い21-条件
山本議員は送って貰った契約書を読んでいた。
他の二人もその画面を見ると
「こ!! これは!」
「ふざけないで!」
『こんなことが認められるわけがないだろう!』
代美もそのタブレットの画面を見るとそこにはこう書かれていた。
『第一条件:四二杉代を研究する事だけを認める、しかしそれ以外の利用は禁ずる。』
『第二条件:四二杉代の都合の良い時のみ研究を許可する』
『第三条件:四二杉代に月600万振り込む』
以下を条件の了承する場合はサインと指紋認証をと記載されており、
そして、サインする場所と指紋認証をするポイントがありその下に何か小さな線の様なものがあった。
それを見て桜は代の胸倉を掴んで
「貴様あああああああああ!! ふざけるな! こんな条件! サインをしろだと! こっちは真剣なんだぞ! 私達は命懸けなんだ! それなのに貴様はああああ!!」
「なら諦めろ……でなければ俺は協力しない」
「糞があ! 自分の事しか考えられないのか! 何だ! 研究だけって! 何だ! 都合の良い時って! 何だ! 月600万払えって! 遊びじゃないんだぞおおおお!」
涙を流しながら桜は怒鳴り散らす。
主任も睨み付けながら
「その通りだ! そんな自分の都合だけが通るとでも思っているのか! しかもそんな条件で月に600万円を我らから貰おうだなんて! そんな金払えるわけがないだろうが!」
代はニタニタ嗤いながら
「本当に? いつも国は年に何億何兆という金額を使ってるじゃないか? 600×12で年に7200万だぜ? しかも研究に俺の体を使うんだろ? かなり良心的な料金だろう? まさかお前の体は何の価値もないとでもいうのか! だったら研究したいとか言ってんじゃねえよ!」
反論するが桜も負けじと
「ふざけるな! 簡単に払えるとか思うな! そのお金を使えばどれだけの人を助けられると思っているんだ! お前の研究もそんな条件で達成できるかも分からないんだぞ! お前はそれでもそんな金額を望むのか! 少しは心が痛まないのか!」
代は朗らかな笑顔で、しかしどこか気持ち悪さを残しながら
「そうですね……それでは感謝しながら私腹を肥やそうと思います」
と当然の様に言い放った。
代の余りの発言に桜はもはや言葉を失っていた。
すると先程まで黙っていた山本議員は
『糞おお……分かった……ならばその条件を飲もう……』
と悔しそうにしながら了承する。
主任と桜は唖然としながら
「山本様! ダメです! 奴等の誘いに乗っては!」
「そうです! きっと奴等は騙そうとしているんです! 振り込ませるだけ振り込ませて何もしない気です!」
と反論するが山本議員は
『そうなれば強行手段に出ればいいだけのことだ……君達だってそれは承知の上だろう?』
「ああ、そうだけど? でも本当に都合の良い時だよ? 俺だって学生だしかなり忙しいから君達の都合に合わせないでね?」
「そうだね、私が立会人だからちゃんとそこは公平に協力をするようにさせるさ」
との鬼女の言葉に山本議員は
『分かった、それならばサインしよう』
「了解した、ならそちらに送る、サイン後は指紋認証のポイントに合わせて人差し指を当ててくれ、誤魔化そうとするなよ? ちゃんとわかるからな」
とドスの効いた声で注意を促す。
山本議員は緊張しながらその送られたデータにサインをした。
そして、自分の人差し指を押し付けた。
「よし、送れ」
『分かった』
そうして契約は成立した。




