呪い120-八つ当たり
「そういう訳でああやって好き放題の姿を見られるぐらいは俺にはなんも苦痛じゃないはずだ! 俺はもっと楽したい!」
彩夢は呆れながら
「それは難しいよ……所詮は人間である以上働かないといけないという社会の流れに逆らうと……まあ代君の場合は最低値だからそこまで気にする事はないんだろうけど……でもやっぱり生活するにはそれは大切だよ?」
「金さえあれば大丈夫なら今稼いでるからそれで何とかなるかもしれないが……いつどうなるかが分からんからなあ」
貯金額を頭の中で計算していくが取り敢えずは何とかなるかと考える。
「問題はアイツんところの資金源だが……何かたまに未払いになるんだよなあ」
「鬼ヶ島組が立て替えているんだっけ?」
「一応はね……でもさすがに焦げ付いているから完全に支払いが出来なくなればそこで契約は打ち切る事になるからそれだけは覚悟してとだけ言われた」
「なるほど……稼ぐ者がいなければ金は生まれない訳ね」
すると、一匹の虎が涎を垂らしながらこちらを見ていた。
代は呆れながら
「あんだ? テメエの方が恵まれてるだろうが! 人間様をそんな目で見て良いのかな? 不愉快だ! テメエを今から動物園スタッフを呼んでクレームを付ける事だって出来るだぞ!」
「どんな八つ当たりだよ……そもそもそんなクレームを聞いて貰えるわけないでしょう」
しかし、代は完全に質の悪いクレーマーモードである為止まらない。
「おいおいおい! そこのスタッフ! こっち来いよ! 何だあの糞トラは! こっちを獲物の様な目で見ているぞ!」
するとスタッフはその声に呼ばれて代達の元にやって来た。
さすがに彩夢は警戒していた。
他の鬼ヶ島組も警戒を高めていると
「ぴゅ!!」
「ああ? 何だ今のくちぶべえええええええええええええええええええ!!」
「代!」
代の頸動脈は噛み千切られた。
それと同時に鬼ヶ島組も動くが
「え……ちょ!!」
グシャあ!!
彩夢が不意に手を翳して後ろに倒れる瞬間、腕を食いちぎられた。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
絶叫と共に彩夢の腕から血が溢れ出る。
「ヤバい! さすがに彩夢ちゃんを代の血で……アレ……四二杉代は……」
もうそこには代の姿はなかった。
取り敢えずは彩夢は出血を止める治療と残った腕を闇医者にくっつけられた。
後は代の血を飲ませて完ぺきな物にするべきだが、
時間としては数時間は持つがそれまでには代を救出しないといけない。
その頃代は
「あれ? 痛いと思ったらここ何処?」
「レディースエンドジェントルマン!」
「うん?」




