呪い114-飲んで忘れよう
代が煽る様な口調でやって来た。
坂本はその瞬間悟った。
(こいつ……まさか何かしたのか……)
そして、睨み付けながら
「貴様! 生徒に何をした!」
「?? 一体何の話でしょうかああ?」
とニタニタ嗤いながら坂本に問う。
坂本はそのふざけた表情に怒りを感じ
「ふざけるな! お前! 俺を貶める行為をしただろ! 言え! 何をした!」
だが代は恍けた表情で
「はて? 俺がした事? 何でしょう? 最近したことと言っても昨日のあの事件を揉み消す様にお願いした事ぐらいですけど?」
その話を聞いて坂本は
「ふざけるな! 貴様! 自分の犯した悪事を揉み消しただと! それだけでなく俺をも排除する為にまた何か悪だくみを!」
「おいおい! 俺がしたのは昨日の事件を揉み消しただけだぜ? それを自分が嫌われている理由すら俺のせいにするのか? それはどうかと思いますがああ? 先生!」
と代は坂本の勘に触る話し方をする。
坂本は我を忘れて
「うおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああ!!」
と代の胸倉を掴んだ瞬間
「また殺す気だ……異常者が」
「糞が……もう学校来んなよ」
とボソボソと声が聞こえて来た。
その言葉に坂本は悪寒を感じて殴ろうとしていた手が止まった。
そして、代のニタアッとした表情を見て
「糞! 覚悟してやがれ!」
と吐き捨ててその場を去った。
その後、生徒は誰一人自分の話を聞こうとしなかった。
そんなモヤモヤを感じながら帰宅時間になった。
そして、坂本はそのまま家へと帰宅すると自宅には
「!! これは!」
沢山の張り紙が貼っていた。
張り紙の内容は
『出て行け!』
『異常者が!』
『殺人犯!』
『外道教員!』
等々沢山の罵詈雑言が貼り付けられていた。
「何だよこれ……ふざけるなよ……」
そして、坂本はその張り紙を剥がしながら家に入ると
「おい! 帰ったぞ! 大丈夫か!」
と家族を心配して居間まで向かった。
しかし、そこには誰もいなかった。
坂本は家族の安否を心配して家中を探し回ったが二人を見つけることが出来なかった。
そして、台所の机の上に食事が置いてあり一枚の紙が置いてあった。
そこにはこう書かれていた。
『私達の事を思うなら離婚してください』
その書類は離婚届であった。
坂本は
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
と発狂して家中を暴れ回った。
家具を倒し、鏡を割り、机を潰して暴れ続けた。
そして、心が落ち着いた頃に
「ウワアアアアアアアアアアアアア!!」
と泣き出した。
どうしてこうなってしまったのか坂本は理解出来なかった。
ただただこんな現実を見たくなくて外へと出て行った。
その後、どこまで走ったか分からない場所で屋台の飲み屋があった。
そこで坂本は酒を飲んで忘れることにした。
「糞おおお! どうして! どうしてこおなったあああ!!」
「はあ……」
酒を提供する店主は困惑しながら話を聞いていた。
「俺は間違ってない! そうう間違ってないだああ」
「そうですかあ……」
そんな状態が数時間続き
「あのお客さん? 飲み過ぎでは?」
と注意を呼び掛けたが
「うるへええ!」
と言って聞こうとしなかった。
店主は黙ったままお酒を提供する。
そんな時であった。




