呪い104-退路
嫌そうにしながらも代は試験を受けて終わらせた。
「あああ! 怠いなアあ! 全くあの教師は!」
文句を言いながら代は石を蹴る。
「仕方ないよ……ああいう輩は確実にいる……お前の呪いは本当にこういう輩を相手にすることが多い……正義の押し付けはこの世界では良くあることだよ……何故ならこの世は困ることが多いからだ……そして困りごとは絶対に解決できる奴を見つけると縋ってくる……恐ろしいほどにね……自分が可哀そうと思う事でいっぱいになるからだ」
鬼女は、そう言って背中を叩く。
「だからって俺みたいな奴を頼るか? 只の中坊だぞ? 普通にそんな奴に人を救えとか言って人を救う事は義務だとか……カルトみたいで怖えんですけど?」
「理解出来る……私達は組だからそう言うのは良く行くけど感謝してくれる人もいれば確実に当然だと思っている人もいる……文句を言う人は確実にな……その上私達の立場を見て色々と邪見する奴もいるからな……救うって本当に大変だよ? やはり欲望に忠実なのが一番だよ」
「そのほかに恐怖に飲まれる事も一番恐ろしいわよ? びっくりするほど被害妄想が強くなって排除する事こそが正義だと思うわね……逃げる事はとてつもなく大切だから逃げれる退路を確保できるようになりなさい、今日みたいに煽ると完全に退路を断たれる可能性があるんだから気を付けなさい」
代に注意を入れる詠美に代は
「でも腹立つだろ? 少しぐらい鬱憤を晴らしたくもなるぞ?」
「気持ちは分かる……でもぐっと堪えなさい……堪えれば退路を見つける事が出来るから」
「退路ねえ……でも呪いからの退路は見えないぞ?」
「それはもっと掛かる……正直君の人生以上かもしれないが色々と材料が必要だしね」
鬼女の言葉に代は
「ええ! まあ解かれるのは少し困るけどなあ」
と言って自分のデメリットを思い浮かべて寒気が走る。




