04.オオカミに…懐かれた!
オオカミを覆っていた影がなくなると、次が気になる。
綺麗好きな日本人のサガですかね。
そう、目の前のオオカミですが、かなり汚い!
まぁ痩せすぎなところも気になるが、汚れはもっと気になる。
あちらこちら汚れて、毛玉もある。
オオカミは汚れが気にならないのかな。
顔つきは相変わらず厳ついが目をちょっと見開いて俺を見ている。
これは驚き顔なんだろうか?
…何とも可愛い。
動物好きな俺としては、なんとなく可愛がりたい!
でかいところも、怖さよりもかっこよく見えてきた。
ん? 近づいてくる。
まさか、襲われる?
お、お腹出した、野生のオオカミが!
これは感動。
異世界の野生のオオカミってこんなに懐きやすいのかな?
まぁ、気分が変わらないうちに…。
…うれしい、うれしいが汚い!
この汚さは何とも我慢ができない。
あ、そういえば魔法で何かあったはず。
汚れはなんだ?
クリーンでいいのかな…とりあえず。
綺麗になるようにイメージしてクリーン。
目の前にはサラッサラの白銀の毛をもつオオカミ。
すごい成功した。
そして、こいつすっごくかっこいい。
オオカミは自分を見て…何気にちょっと誇らしげ?
可愛いやつ。
痩せているのが気になるが、それはすぐにはどうすることもできないしな。
改めて見ると、きれいなオオカミだな。
汚れを取ったら2割ではなく8割イケメン力アップとか。
…うらやましい。
で、気が付いたが、でかい。
普通に座っているオオカミと立っている俺の目線がほぼ一緒。
俺の身長が180㎝ちょっとのはず。
…異世界のオオカミはでかいらしい。
俺も、もう少しでいいから身長がほしい。




