18.食料…またか。
水が確保できたようだ。
魔法は便利だと、改めて思う。
よかったと思うが、分かった経緯が微妙すぎる。
気持を切り替えて、水とくれば次は食料。
同じことを繰り返さないために、とりあえず魔法でチャレンジ。
「牛丼」
どんなに美味しそうなイメージを作り上げてもダメらしい。
ん~あとは調理前の野菜とか肉。
「キャベツ」
……
「鶏肉」
キャベツが無理なら鶏肉は無理だよな。
なぜ挑戦した俺!
コアたちの不思議なモノを見る視線。
穴を作って埋まりたい。
深呼吸。
魔法で食料ゲットは無理だと判断。
では、どうするか。
とりあえず木の実!
キノコは怖いからNG。
周りは森だから、何かあるはず。
洞窟周辺を探索しよう。
浄化済みの場所だけだが木の実が1つもない。
巨大な樹木があるだけ。
小さい木もあるが、花も実もなし。
困ったな。
ヒオの頭突きをもらいました。
いきなりだったから驚いた、しかしなぜだ?
びっくりしている俺に、ヒオが1つ頷いた。
そしてシオンとクロウと共に結界の外へ、走っていってしまう。
え!
3匹で何処かに、走っていってしまった。
何があった?
コアを見ても、ただ見つめ返されて頷かれた。
ごめん、頷かれても。
え~もしかして、俺から離れた?
違うと思いたいが。
俺が困った顔をすると、コアも困った顔をする。
コアの困った顔は区別がつくようになった。
ただ、今のはお互いに分かり合えていないから出た顔だな。
さて、どうしようか。
ヒオ達を待ちたいが、帰ってくるかも分からない。
食料問題は早急に何とかしたいし…。
ちょっと心を落ち着けて探索開始。
…帰ってくると、信じよう。
洞窟の秘密を発見。
って言ってみたかった。
探検していると、どうしても男の子なので。
……
見つけたのは出入り口。
俺たちがいたのは、岩山の頂上付近の空間だったようだ。
見つけたのは、地上から普通に出入りできる出入り口だ。
無謀にレッツゴーとはしない。
絶対しない。
心惹かれても、それはさすがに此処では無謀すぎる。
なので魔法で空間認識を発動。
頭の中に映像が浮かび上がる。
何度やっても不思議な感覚だ。
浮かび上がった映像から洞窟を調べる。
かなり広い洞窟だとは思ったが、映像で見ると本当に広い。
…しかも洞窟内には、坂があるようだ。
坂を移動してみると、2階の部分を発見。
2階も広いな…あ、また坂がある。
どうやら…3階建てのようだ。
あ、違う4階建てだ。
俺達のいた場所が、一番上だからな。
そして、ドキドキ、ワクワク。
地下を発見してしまった!
洞窟の地下…この響きだけでテンションが上がる。
……
上がっていたテンションが一気に落ちた。
空間認識で確認したところ地下は2階まである。
そして…黒い塊を発見。
呪いなんて嫌いだ。




