始まらないはずだった
今回が初投稿です。誤字があっても勘弁してね。これからもよろしく!
バレンタインデーとは、何だろうか?
男子なら誰しも1回は口にする。さらにこの日の学校は彼らにとって戦場と化す。
あるものは勝利を手にし、あるものは、屍を晒す。それは世の常であり、ごく当たり前の日常である。
時に、義理チョコを差し伸べてくれる心優しき人もいるが、それでもイケメンとブスとの間には、歴然の差が存在する。俺はと言うと、いつも敗者側だ。多少の不満は、あるけれど気ままに高校生活を過ごしていた。そんな俺に転機が訪れた。
雪の降る朝、俺はいつもの通学路を自転車で走っていた。そしてそのまま教室に入り、何気なく7時限の授業を終え、帰ろうとしていた。
昇降口の下駄箱をあけ、靴を取り出す作業がその日、ものすごく遅く感じた。なぜだろう。
まさかこんなにベターな展開がこの世に存在していたなんて思はなかった、ってそれよりも大事なことは、目の前の事実だ。
(下駄箱に手紙ってことはえーとあのーそのーアレだよね。ど、どどどどうしよう、宛先は俺!生まれてこの方義理チョコも貰ったことも危ういこの俺に!とうとう俺もモテ期到来ッいや、少し待てもしかしたら宛先が違う的なことが無きにしもあらず、・・・)
舞い上がったそのテンションを抑えることができず、ついにソレを開けた。
藤沢 拓人君へ
突然ですが、今から校舎裏へ来てください。お話したいことがあります。
川島 沙耶より
「・・・」
俺はすぐさま考えるのをやめて、目の前の事実から目を離そうとした。
しかし、ソレと認識した時にさらに上がったテンションは逃してくれない。たとえこれが黒歴史の記録更新されるようなことになる可能性があっても俺は進路を大きく変え、目的地に向かった。
川島沙耶は、はっきり言って美少女だ。この学校のマドンナでみんなからの人気者、そして清楚で大人しい、大和撫子を具現化したかのような人だ。彼女が微笑めばそこに女神が誕生し、宗教が生まれる。多分本人は知らないだろうがこの学校の暗黙のルールがあり、ファンクラブだってある。
だが、このあと俺の女神に対するイメージがいとも簡単に壊されてしまう。
読んでくれてありがとう。大した頻度で出せないけど、次回もよろしく!