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脇役らしく平和に暮らしたい  作者: 櫻井 羊
小学生編
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ごじゅうろく 



 数日前、私は6年生に進級した。



 といっても何か変わるわけではなく、私は去年同様委員長やってるし、カメラ持ち歩いてるし、あの三人とも積極的に関わろうとはしていない。


 そして今日、土曜日だというのに私は学校にいた。まぁ、机の引き出しに教材を置いてきたから取りに来ただけなんだけど。学校開いててよかった。

 学校に来るにあたって制服は着用しているが、ランドセルではなくリュックで来たので、リュックに教材をしまう。他に忘れ物がないか確認して教室を出た。



 教室を出たら私服姿の少年が廊下に立っていた。


「……こんにちは?」

「こんにちは」


 私が戸惑いながら挨拶をすると向こうも挨拶を返してくれた。見たところ同じくらいの年頃だが、見たことない顔だ。


「……すみません、職員室ってどこですか?」

「初等部のでしたらこの校舎の二階の端っこですよ」

「ここ初等部校舎なんですか?!」

 驚く少年の言葉に頷くと少年は天を仰いだ。大丈夫か。

「中等部の職員室にはどう行けばたどり着けますか……?」

「うーん、ここからじゃ説明が難しいです。よければお連れしましょうか」

「お願いします……」


 聞けば少年は学校説明会に母親と参加していたらしい。そしてぼーっとしていたら逸れ、適当にほっつき歩いた結果初等部校舎に辿り着いたと。



「この学校広いですからねぇ」

「まさか迷子になるとは……」

「仕方ないですよ。新入生とかも結構迷子になりますし」

 私なんて学園祭のときに迷子になったからな。

 軽く会話を交わしながら中等部の職員室へと向かう。




「あら、はぐれちゃったのね。予定通りならもうすぐここに戻ってくるはずだからここにいるといいわ」


 とのことなので少年を職員室に預けて私は帰宅。話しているときにわかったことだが、少年は私と同い年らしい。合格したら同級生だ。せっかくの縁なので是非仲良くなりたいものだ。




 ところで、少年の外見が赤坂、辻村並に整っていたのだけれども、この世界の顔面偏差値はどうなってるんだろうか。







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