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脇役らしく平和に暮らしたい  作者: 櫻井 羊
高校生編
211/232

エイプリルフール1

本編とは特に関係ないです。書きたかったから書いただけ。

 朝起きたら男になっていた。


「……」


 パジャマのまま自身の体を見下ろす。胸がない代わりに体には程よく筋肉がついている。なるほど、一応鍛えているから男の場合はきちんと筋肉がつくらしい。やはり女子の場合筋肉はつきにくいのか。


 ベッドから起き上がり、部屋にある鏡で確認する。顔にはさほど変化が見られない。髪は兄と同じくらいかな。パジャマがつんつるてんになってるから、身長も伸びてるな。下はともかく上はきついので脱ぐ。ボタン取れそう。まぁ男の体だし問題ないだろう。服は兄に借りるか。


「……なぜ男になってるんだろう」


 まぁ、前世なんてものがあるのだから、男になることもあるんだろう。仕組みはさっぱりだが。気にしたら負けだ。そんなことより。


「私以外はどうなんだ?」


 もしかしたら兄弟も性別が変わってるかもしれない。兄はきっと美女になっているし、圭は可愛らしい女の子になっているはずだ。見たい。


 私は意気揚々と部屋を出た。


「あ、おはようねえさ………………あれ? 兄さん?」


 圭は圭のままだった。こちらを向いて固まる圭を久々に見下ろす。どうやら私は兄にそっくりらしい。


「波留であってるよ。おはよう圭」

「姉さんが兄さんに!?」

「朝からどうした? ………………波留、男になったのか」

「兄さんおはよう。冷静すぎないかな」


 普通、妹が男になったなどと思わないだろう。

 圭の声に反応して部屋から出てきた兄は私を上から下まで見てから、一度部屋に引っ込んだ。そして服を持ってまた出てくる。下着も。


「今日はこれを着ておくといい。学校はどうする?」

「病気とかじゃないし行くよ。兄さんの制服まだあったっけ」

「ある。出しておくから朝食を食べてきなさい二人とも」

「姉さん学校行くの!? 明らかに異常事態なのに!?」

「行く」


 なるべく学校は休みたくない。私は私と兄の様子に戸惑う圭を引き連れてリビングに降りた。


「あら、娘が息子になってるわ」

「本当だ」


 リビングでは母が家事をし、父が朝食をとっていた。二人とも目を丸くするがそれだけだ。


「身長抜かされちゃったわねぇ」

「男だとそこそこ背が高いらしい」

「梓そっくりねぇ。朝ごはん多めがいいかしら」

「うん」


 たぶんいつもよりも食べるだろう。



 ところでこの家族適応能力高すぎないか。

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